第6話
name change
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「まずいな。このままじゃ俺たちもいずれ黒コゲだ」
「あぁ。怒りで我を忘れておる」
「そんな……」
綾は眼下で繰り広げられている惨状を見つめて顔色を失った。
砲撃を受ける竜。
火球によって飴のように溶けていく戦車。
燃える木々。
「あぁ……」
体が震えた。
今まで次元達と行動を共にしてきて、はじめて怖いと思った。
堪えかねて崖から目をそらすと、次元の視線とぶつかった。
「怖いか」
いたわるような、思いやりのこもった眼差し。
「当然だ。危険ってのは精神的にもダメージが大きい。……誰だってそうだ」
話しながら次元は銃のホルスターに手を伸ばす。
銃で対抗できない相手となると、彼でも相当な心的負荷がかかるのだろう。
危険に立ち向かうというのは、百戦錬磨の彼らでも簡単ではないのだと、綾は思った。
「俺はずっと、俺たちに係わることでお前に危険が及ぶことを恐れていた。傷つけたくない一心で遠ざけてきたが、お前が目の前で窓から飛び下りた時に分かったんだ。離れた場所であれこれ心配するより、そばにいる方がずっと良いってな」
綾は黙って聞いていた。
「いざって時は俺が守る。だから綾、俺と一緒に危険に飛び込んでくれるか?」
綾は次元に歩み寄った。
ほっそりした腕が次元の胸へ伸ばされ、そして背中へ回される。
距離が詰められ、体が密着した。
「次元」
小さな呟きとともに、背中に回された手がぎゅっと次元のジャケットを握る。
次元は何も言わずに彼女を抱きしめた。
ゼロだった距離がさらに詰められ、お互いの体温が、鼓動が交わる。
押さえていたお互いの感情が心の奥から溶け出し、じわじわと広がって、唇からあふれ出る。
「愛してる」
あふれた感情を受け止めるかのように、どちらからともなく唇を重ねた。
深く。深く。
「あぁ。怒りで我を忘れておる」
「そんな……」
綾は眼下で繰り広げられている惨状を見つめて顔色を失った。
砲撃を受ける竜。
火球によって飴のように溶けていく戦車。
燃える木々。
「あぁ……」
体が震えた。
今まで次元達と行動を共にしてきて、はじめて怖いと思った。
堪えかねて崖から目をそらすと、次元の視線とぶつかった。
「怖いか」
いたわるような、思いやりのこもった眼差し。
「当然だ。危険ってのは精神的にもダメージが大きい。……誰だってそうだ」
話しながら次元は銃のホルスターに手を伸ばす。
銃で対抗できない相手となると、彼でも相当な心的負荷がかかるのだろう。
危険に立ち向かうというのは、百戦錬磨の彼らでも簡単ではないのだと、綾は思った。
「俺はずっと、俺たちに係わることでお前に危険が及ぶことを恐れていた。傷つけたくない一心で遠ざけてきたが、お前が目の前で窓から飛び下りた時に分かったんだ。離れた場所であれこれ心配するより、そばにいる方がずっと良いってな」
綾は黙って聞いていた。
「いざって時は俺が守る。だから綾、俺と一緒に危険に飛び込んでくれるか?」
綾は次元に歩み寄った。
ほっそりした腕が次元の胸へ伸ばされ、そして背中へ回される。
距離が詰められ、体が密着した。
「次元」
小さな呟きとともに、背中に回された手がぎゅっと次元のジャケットを握る。
次元は何も言わずに彼女を抱きしめた。
ゼロだった距離がさらに詰められ、お互いの体温が、鼓動が交わる。
押さえていたお互いの感情が心の奥から溶け出し、じわじわと広がって、唇からあふれ出る。
「愛してる」
あふれた感情を受け止めるかのように、どちらからともなく唇を重ねた。
深く。深く。