第6話
name change
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頂上に近づくにつれ、岩と木々ばかりだった視界に青空の面積が増えてくる。
先頭の次元が足を止めた。
転ぶまいと下ばかり見ていた綾が顔を上げる。
どうしたの、と言う前に次元が手を伸ばして彼女の口を塞いだ。
綾は目を白黒させる。
「先客がいる」
彼女の口を押さえたまま次元が低く囁いた。
「だろうな」
次元の視線の先を追って五エ門が頷く。
想定内だったようだ。
「幸い人数も少ない。拙者に任せろ」
そう言って止める間もなく飛び出していった。
背後から音もなく駆け寄り一気に敵に斬りかかる。
「すごい……」
「やっこさん、何か嫌な事でもあったのか……?」
刃を収めた五エ門に手招きされ、綾たち2人は呆気にとられつつ歩み寄った。
下から姿を見られぬよう、姿勢を低くして崖下を覗き込む。
「こりゃまた、」
次元は呟き、五エ門は
「ううむ」
と短く唸った。
綾も見回してみたが、何が 『こりゃまた』 で 『ううむ』 なのか、さっぱり分からなかった。
人がいないだけで、普段となんら変わりないように見える。
「どうして……?」
思わず疑問が口をついた。
下では軍が臨戦態勢で竜を待ち構えていると思っていたが、その姿はどこにもない。
「すぐに分かる」
次元は厳しい顔で空を見上げた。
遠くからヘリコプターのローター音が聞こえてくる。
「ほら、おいでなすったぜ」
熱風が押し寄せ、体を真っ赤に燃え上がらせた竜が姿を現す。
と同時に、木々や岩に擬態していた軍の重火器が一斉に火を噴いた。
轟音が辺りに響き渡った。
「無人AI戦車 まで……いやにハイテクなモン持ってんじゃねぇか」
次元は右手に持ったマグナムを見やり、やれやれと首を振った。
「こいつじゃとてもじゃねぇが太刀打ちできねぇな」
銃をホルダーにおさめる。
軍に砲撃を受けた竜は口から火球を噴き出した。
戦車の砲身が溶け落ち、高射砲が爆発する。
するとすぐにその後ろから新しい戦車が進み出てきて応戦。
竜の体は怒りでますます赤く燃え上がり 、その咆哮は大地を震わせた。
翼を動かすたびに熱風が火の粉を撒き散らし、炎を巻き上げ、火の海を作った。
先頭の次元が足を止めた。
転ぶまいと下ばかり見ていた綾が顔を上げる。
どうしたの、と言う前に次元が手を伸ばして彼女の口を塞いだ。
綾は目を白黒させる。
「先客がいる」
彼女の口を押さえたまま次元が低く囁いた。
「だろうな」
次元の視線の先を追って五エ門が頷く。
想定内だったようだ。
「幸い人数も少ない。拙者に任せろ」
そう言って止める間もなく飛び出していった。
背後から音もなく駆け寄り一気に敵に斬りかかる。
「すごい……」
「やっこさん、何か嫌な事でもあったのか……?」
刃を収めた五エ門に手招きされ、綾たち2人は呆気にとられつつ歩み寄った。
下から姿を見られぬよう、姿勢を低くして崖下を覗き込む。
「こりゃまた、」
次元は呟き、五エ門は
「ううむ」
と短く唸った。
綾も見回してみたが、何が 『こりゃまた』 で 『ううむ』 なのか、さっぱり分からなかった。
人がいないだけで、普段となんら変わりないように見える。
「どうして……?」
思わず疑問が口をついた。
下では軍が臨戦態勢で竜を待ち構えていると思っていたが、その姿はどこにもない。
「すぐに分かる」
次元は厳しい顔で空を見上げた。
遠くからヘリコプターのローター音が聞こえてくる。
「ほら、おいでなすったぜ」
熱風が押し寄せ、体を真っ赤に燃え上がらせた竜が姿を現す。
と同時に、木々や岩に擬態していた軍の重火器が一斉に火を噴いた。
轟音が辺りに響き渡った。
「
次元は右手に持ったマグナムを見やり、やれやれと首を振った。
「こいつじゃとてもじゃねぇが太刀打ちできねぇな」
銃をホルダーにおさめる。
軍に砲撃を受けた竜は口から火球を噴き出した。
戦車の砲身が溶け落ち、高射砲が爆発する。
するとすぐにその後ろから新しい戦車が進み出てきて応戦。
竜の体は怒りでますます赤く燃え上がり 、その咆哮は大地を震わせた。
翼を動かすたびに熱風が火の粉を撒き散らし、炎を巻き上げ、火の海を作った。