第5話
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部屋へ戻ると、待っていたかのように五エ門が駆け寄ってきた。
ルパンは眉をひそめて露骨に嫌そうな顔をする。
「よせよ。マジで恋人みたいじゃねぇか」
「それどころではない」
五エ門はあくまで真剣だ。
「綾殿は見つかったのか」
「あぁ、居場所はわかった。今からそこが誰の部屋か調べる」
「任せろ。拙者、ボデーガードを仰せつかった時に城の見取り図をもらっている。パーテー出席者のリスト付きだ」
渡された見取り図を広げて、ルパンはため息をついた。
「こんな良いモン持ってんなら、早く出そうぜ。宝物庫まで詳細に書かれてるじゃねぇか。今ここに綾さえいりゃあ、すぐにでもソルライトをかっぱらってオサラバできたのによ」
ルパンは見取り図を眺め、やがてとある箇所を指さした。
「綾がいるのは……ここだ」
「客間だな。パルドア伯ビンセントが宮殿に来るといつも使っている部屋で、今回も彼が使用している」
五エ門はそこまで言って、ハッと顔色を変えた。
「つい今しがた、その家の侍女だという女が綾のドレスを取りに来た」
「どういう事だ」
「何でも伯爵の娘が綾とすっかり意気投合して、パーテーまで一緒に過ごす事になったとか」
「そんなの嘘に決まってる」
五エ門は頷いた。
「さもあらん。ソーントンを呼んでおいた」
プルーデンスがパルドアの部屋から戻らないと聞けば、ソーントンも色々勘ぐり、心中穏やかではいられないはずだ。
「レディ・ローラの侍女が王女のドレスを持って行きました。何でも、王女はローラ様とすっかり仲良くなられて、パーティのまで一緒に過ごしたいからあちらで仕度をすると仰せのようで…… 私の立場がありませんわー!」
ルパンは悔しそうに訴えた。
ソーントンは横目でルパンを見る。
「王女は気分がすぐれずお休みになられているのではなかったのですか」
「あっ……それは、」
「言い訳は結構です」
深いため息をついてソーントンは嘆かわしそうに首を振った。
廊下へ出て行きながら五エ門に声をかける。
「五エ門さんは私と一緒にパルドア様のお部屋まで来てください。先ほどの侍女が本当にレディ・ローラの遣いの者かどうか確認します」
「あの、ソーントンさん。わたくしは……?」
足早に廊下を歩くソーントンの背中に、部屋の入口から身を乗り出してルパンが声をかけた。
立ち止まったソーントンは部屋の入口まで戻ってくると、ルパンに顔を寄せた。
低い声でささやく。
「王女に万が一の事があれば、ただでは済みませんよ」
ルパンは眉をひそめて露骨に嫌そうな顔をする。
「よせよ。マジで恋人みたいじゃねぇか」
「それどころではない」
五エ門はあくまで真剣だ。
「綾殿は見つかったのか」
「あぁ、居場所はわかった。今からそこが誰の部屋か調べる」
「任せろ。拙者、ボデーガードを仰せつかった時に城の見取り図をもらっている。パーテー出席者のリスト付きだ」
渡された見取り図を広げて、ルパンはため息をついた。
「こんな良いモン持ってんなら、早く出そうぜ。宝物庫まで詳細に書かれてるじゃねぇか。今ここに綾さえいりゃあ、すぐにでもソルライトをかっぱらってオサラバできたのによ」
ルパンは見取り図を眺め、やがてとある箇所を指さした。
「綾がいるのは……ここだ」
「客間だな。パルドア伯ビンセントが宮殿に来るといつも使っている部屋で、今回も彼が使用している」
五エ門はそこまで言って、ハッと顔色を変えた。
「つい今しがた、その家の侍女だという女が綾のドレスを取りに来た」
「どういう事だ」
「何でも伯爵の娘が綾とすっかり意気投合して、パーテーまで一緒に過ごす事になったとか」
「そんなの嘘に決まってる」
五エ門は頷いた。
「さもあらん。ソーントンを呼んでおいた」
プルーデンスがパルドアの部屋から戻らないと聞けば、ソーントンも色々勘ぐり、心中穏やかではいられないはずだ。
「レディ・ローラの侍女が王女のドレスを持って行きました。何でも、王女はローラ様とすっかり仲良くなられて、パーティのまで一緒に過ごしたいからあちらで仕度をすると仰せのようで…… 私の立場がありませんわー!」
ルパンは悔しそうに訴えた。
ソーントンは横目でルパンを見る。
「王女は気分がすぐれずお休みになられているのではなかったのですか」
「あっ……それは、」
「言い訳は結構です」
深いため息をついてソーントンは嘆かわしそうに首を振った。
廊下へ出て行きながら五エ門に声をかける。
「五エ門さんは私と一緒にパルドア様のお部屋まで来てください。先ほどの侍女が本当にレディ・ローラの遣いの者かどうか確認します」
「あの、ソーントンさん。わたくしは……?」
足早に廊下を歩くソーントンの背中に、部屋の入口から身を乗り出してルパンが声をかけた。
立ち止まったソーントンは部屋の入口まで戻ってくると、ルパンに顔を寄せた。
低い声でささやく。
「王女に万が一の事があれば、ただでは済みませんよ」