第4話
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「はい、カップル誕生おめっとーさん! ってなことで、俺はこのへんで失礼しまーっす!」
そそくさとルパンは去っていった。
「勝手なことをぬかしやがって……」
誘導尋問にひっかかった次元が睨んでいるからだった。
『ごめんなさい、次元。ルパンがあなたの本音を聞きたくないかって……』
「あぁ、分かってるさ」
ルパンが勝手に余計なおせっかいを焼いたって事ぐらい、考える余地もない。
次元は心の中でルパンに悪態をついた。
『……でも、嬉しかった。私だけじゃないんだって分かって』
「綾……」
『いいの、特別な関係にはなれないって分かってる』
口ごもった次元に、通信機の向こうから綾が言う。
『あなたと私はぜんぜん違う道を歩いていて、普通なら決して交わることはない。こうして出会ったのは、本当に……』
今度は綾が黙り込んだ。
「奇跡、か?」
『言っちゃいけないと思ったのに。そんな……是認するような言葉』
綾は出会ってはいけなかったと思っているようだった。
「俺はそうは思わない。綾に出会えて良かったと思っている」
たとえこの先に別れが待っていても、だからといって、この出会いは間違いではない。
アン王女と新聞記者が『出会ってはいけなかった』なんて言ったら、『ローマの休日』は名作になってはいないだろう。
「虫がいいと思うだろうが……今だけ、この件が片付くまで、そばにいてくれないか」
「次元……」
綾の返事はこの上なくやわらかく優しく次元の耳に響いた。
そそくさとルパンは去っていった。
「勝手なことをぬかしやがって……」
誘導尋問にひっかかった次元が睨んでいるからだった。
『ごめんなさい、次元。ルパンがあなたの本音を聞きたくないかって……』
「あぁ、分かってるさ」
ルパンが勝手に余計なおせっかいを焼いたって事ぐらい、考える余地もない。
次元は心の中でルパンに悪態をついた。
『……でも、嬉しかった。私だけじゃないんだって分かって』
「綾……」
『いいの、特別な関係にはなれないって分かってる』
口ごもった次元に、通信機の向こうから綾が言う。
『あなたと私はぜんぜん違う道を歩いていて、普通なら決して交わることはない。こうして出会ったのは、本当に……』
今度は綾が黙り込んだ。
「奇跡、か?」
『言っちゃいけないと思ったのに。そんな……是認するような言葉』
綾は出会ってはいけなかったと思っているようだった。
「俺はそうは思わない。綾に出会えて良かったと思っている」
たとえこの先に別れが待っていても、だからといって、この出会いは間違いではない。
アン王女と新聞記者が『出会ってはいけなかった』なんて言ったら、『ローマの休日』は名作になってはいないだろう。
「虫がいいと思うだろうが……今だけ、この件が片付くまで、そばにいてくれないか」
「次元……」
綾の返事はこの上なくやわらかく優しく次元の耳に響いた。