第3話
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「どうしよう。狙われているなんて嘘までつくなんて……監視が厳しくなったら逃げられないわ」
綾はすがるような目で五エ門を見上げた。
「案ずるな。いくら警備を厳しくしたところで、1番近くで警護している拙者が仲間だとはソーントンも気づいていない。そなた1人ここから連れ出すくらい、どうとでもなる」
五エ門の言葉は力強く、たのもしかった。
綾は少し安堵して笑みを浮かべる。
「しかし、拙者いまいち解せないのだが……ユニシアの伝説をこちらの王室に訊ねるのは何故だ?」
五エ門はルパンからは簡潔にしか聞かされていない。
『次元の女とウサギを救出に行く』
『ユニシアの伝説を調べている』
この2つで、最後に言い渡されたのが『ボディガードを募集しているから行ってこい』だったのだ。
理由もまた簡潔にしてまったく要領を得ない。
『ウサギが不二子かもしれない』
『伝説が鍵なんだ』
『綾を助けないと』
である。
自分の役目をこなす過程で得た情報をつなぎ合わせ、何とか自分なりに理解しようと努める五エ門だったが、やはりまだ情報不足は否めない。
ソーントンはユニシアの宝石をめぐる伝説を詳しく知りたがっている。
だが、それを訊く相手がユニシア王家ではなく、隣国なのは何故なのか……
「確かに、そうね。私にも分からない」
綾も頷いた。
「ユニシアの伝説ならユニシア王宮の書庫で調べれば分かりそうなものだし、それこそ王家の人たちに訊いたっていい。なのに、ソーントンはなぜ隣国で情報を集めようとするのかしら……」
2人は顔を見合わせ、首をひねった。
しばらく色々な可能性を言い合ったが、納得の行く説は出てこなかった。
「……ダメね。ソーントンの言うことをきいて王子に訊いてみるまで答え合わせはお預けね」
「そうだな」
2人はどっとソファに座り込み、ため息をついた。
「それにしても……愉快だ」
五エ門がふいに笑い出した。
「ソーントンの話を聞いていたか? 次元がウサギだと思うとはな」
「彼は初めて私のアパートを訪ねてきた時からそう言っていたの。もう勘違いもいいとこ」
「ウサギだぞ。次元が、ウサギ……」
五エ門は声をあげて笑った。
「そうね……彼はどっちかというと犬よね」
綾もクスリと笑う。
『ほっとけ!』
通信機から次元の声が怒鳴った。
綾はすがるような目で五エ門を見上げた。
「案ずるな。いくら警備を厳しくしたところで、1番近くで警護している拙者が仲間だとはソーントンも気づいていない。そなた1人ここから連れ出すくらい、どうとでもなる」
五エ門の言葉は力強く、たのもしかった。
綾は少し安堵して笑みを浮かべる。
「しかし、拙者いまいち解せないのだが……ユニシアの伝説をこちらの王室に訊ねるのは何故だ?」
五エ門はルパンからは簡潔にしか聞かされていない。
『次元の女とウサギを救出に行く』
『ユニシアの伝説を調べている』
この2つで、最後に言い渡されたのが『ボディガードを募集しているから行ってこい』だったのだ。
理由もまた簡潔にしてまったく要領を得ない。
『ウサギが不二子かもしれない』
『伝説が鍵なんだ』
『綾を助けないと』
である。
自分の役目をこなす過程で得た情報をつなぎ合わせ、何とか自分なりに理解しようと努める五エ門だったが、やはりまだ情報不足は否めない。
ソーントンはユニシアの宝石をめぐる伝説を詳しく知りたがっている。
だが、それを訊く相手がユニシア王家ではなく、隣国なのは何故なのか……
「確かに、そうね。私にも分からない」
綾も頷いた。
「ユニシアの伝説ならユニシア王宮の書庫で調べれば分かりそうなものだし、それこそ王家の人たちに訊いたっていい。なのに、ソーントンはなぜ隣国で情報を集めようとするのかしら……」
2人は顔を見合わせ、首をひねった。
しばらく色々な可能性を言い合ったが、納得の行く説は出てこなかった。
「……ダメね。ソーントンの言うことをきいて王子に訊いてみるまで答え合わせはお預けね」
「そうだな」
2人はどっとソファに座り込み、ため息をついた。
「それにしても……愉快だ」
五エ門がふいに笑い出した。
「ソーントンの話を聞いていたか? 次元がウサギだと思うとはな」
「彼は初めて私のアパートを訪ねてきた時からそう言っていたの。もう勘違いもいいとこ」
「ウサギだぞ。次元が、ウサギ……」
五エ門は声をあげて笑った。
「そうね……彼はどっちかというと犬よね」
綾もクスリと笑う。
『ほっとけ!』
通信機から次元の声が怒鳴った。