第3話
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次元たちとの通信を音楽で誤魔化していたのが分かってしまったのか。
綾の背筋に冷たいものが走った。
「次元大介はどこです?」
ソーントンの声が冷たく響いた。
「次元? なぜそんな事を?」
声が震えそうになるのを堪えて、綾は平静を装う。
ソーントンはじっと彼女の反応を窺っている。
「ウサギと言ってもいい」
綾はソーントンがアパートに現れた時の言葉を思い出した。
『私はあのウサギが次元大介だと思っています』
ソーントンは次元がルナトーンを盗み出してウサギに変えられてしまったと思っているのだ。
そして今は、そのウサギを綾がどこかに匿っていると思っているのだった。
「トフィ―は逃げちゃったって言ったでしょ? ちょっと目を離した隙に列車から飛び降りちゃったの」
「列車の整備士から連絡が入ったんです。3両目が消えていると。あそこにはバスルームがあった。覚えていますか? 料理人にスープをかけられたあなたが向かった先です」
「それは……」
綾はソファから立ち上がった。
何か言い返そうとは思ったが、何を言えばいいか分からなかった。
「ウサギを探索していた部下が古い引き込み線で車両を見つけました。天井に穴が開いていたそうですよ。人が通れるくらいの」
ソーントンは綾に詰め寄った。
気迫に押されて綾はじりじりと後退する。
「何者かがあなたとウサギを助けに来た。おそらく次元大介に仲間でもいたのでしょう。ウサギは救出できたが、あなたは残された」
綾を壁際に追い詰めたソーントンは厳しい声で追及した。
「次元の仲間に何か指示でも受けているのですか? まさか、あなたも仲間とか! ……ウサギはどこです!?」
「ひっ……!」
ソーントンの激しい声に綾は思わず身をすくめた。
そのとたん、ドンドンと大きなノックの音がした。
「綾殿⁉︎ 失礼つかまつる!」
ドアが乱暴に開かれ、五エ門が飛び込んできた。
「ご無事か?」
五エ門は綾をかばうようにソーントンの前に立ちふさがった
「何かあったのか? 彼女の悲鳴が聞こえたようだったが」
五エ門は耳が良いフリをした。
実際は通信機で聞いたのだが、それは言えない。
「すみません。王女を怖がらせてしまいました」
ソーントンはラップトップから流れるオペラを止めた。
「何者かが王女の命を狙っているようなのです。すみませんが五エ門さん、今日からは彼女の警備レベルを引き上げていただきます。片時も王女から離れぬように」
「……承知した」
「それでは、また後ほど参ります」
ソーントンは丁寧に頭を下げた。
立ち去り際、綾の耳もとで囁く。
「警備も万全です。逃がしませんよ」
綾の背筋に冷たいものが走った。
「次元大介はどこです?」
ソーントンの声が冷たく響いた。
「次元? なぜそんな事を?」
声が震えそうになるのを堪えて、綾は平静を装う。
ソーントンはじっと彼女の反応を窺っている。
「ウサギと言ってもいい」
綾はソーントンがアパートに現れた時の言葉を思い出した。
『私はあのウサギが次元大介だと思っています』
ソーントンは次元がルナトーンを盗み出してウサギに変えられてしまったと思っているのだ。
そして今は、そのウサギを綾がどこかに匿っていると思っているのだった。
「トフィ―は逃げちゃったって言ったでしょ? ちょっと目を離した隙に列車から飛び降りちゃったの」
「列車の整備士から連絡が入ったんです。3両目が消えていると。あそこにはバスルームがあった。覚えていますか? 料理人にスープをかけられたあなたが向かった先です」
「それは……」
綾はソファから立ち上がった。
何か言い返そうとは思ったが、何を言えばいいか分からなかった。
「ウサギを探索していた部下が古い引き込み線で車両を見つけました。天井に穴が開いていたそうですよ。人が通れるくらいの」
ソーントンは綾に詰め寄った。
気迫に押されて綾はじりじりと後退する。
「何者かがあなたとウサギを助けに来た。おそらく次元大介に仲間でもいたのでしょう。ウサギは救出できたが、あなたは残された」
綾を壁際に追い詰めたソーントンは厳しい声で追及した。
「次元の仲間に何か指示でも受けているのですか? まさか、あなたも仲間とか! ……ウサギはどこです!?」
「ひっ……!」
ソーントンの激しい声に綾は思わず身をすくめた。
そのとたん、ドンドンと大きなノックの音がした。
「綾殿⁉︎ 失礼つかまつる!」
ドアが乱暴に開かれ、五エ門が飛び込んできた。
「ご無事か?」
五エ門は綾をかばうようにソーントンの前に立ちふさがった
「何かあったのか? 彼女の悲鳴が聞こえたようだったが」
五エ門は耳が良いフリをした。
実際は通信機で聞いたのだが、それは言えない。
「すみません。王女を怖がらせてしまいました」
ソーントンはラップトップから流れるオペラを止めた。
「何者かが王女の命を狙っているようなのです。すみませんが五エ門さん、今日からは彼女の警備レベルを引き上げていただきます。片時も王女から離れぬように」
「……承知した」
「それでは、また後ほど参ります」
ソーントンは丁寧に頭を下げた。
立ち去り際、綾の耳もとで囁く。
「警備も万全です。逃がしませんよ」