第3話
name change
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「プルーデンス!」
一瞬にして視界が黒一色になり、会場の騒がしさが遠くなる。
次元に抱きすくめられたのだと分かった直後、何かの破裂音が聞こえた。
「ぐっ……!」
衝撃に硬直する体。
短いうめき声。
「次元……?」
抱きしめていた腕がゆっくりと離れ、視界が開ける。
発砲した男が警備に追われて逃げていくのが見えた。
視線を落とすと、次元は床に片膝をついていた。
焼け焦げた匂いと彼の背中から立ち上る細い煙に、血の気が引いた。
撃たれたのだ。
「プルーデンス様、こちらへ!」
警備員が数人で私を囲み、その場から連れて行こうとする。
私はその手を払いのけ、次元のそばに屈み込んだ。
「次元! 誰か、救急車っ…… !」
「騒ぐな。大丈夫だ」
彼は苦痛に顔を歪めたまま、搾り出すように言った。
「あんたは安全な場所へ行け。代わりのボディガードがつく」
「そんな……!」
拒絶された気がして、胸が痛かった。
代わりなんていらない。
あなたじゃなきゃ。
「あなたの代わりなんかいないわ!」
次元は手を差し伸べた私を押しのけて1人で立ち上がる。
「だからあんたは “ 難あり ” なんだ」
苦しそうにそう呻いた。
ひと呼吸して、服の乱れを整える。
私はそんな彼の顔を覗き込もうとしたが、彼はフイと顔をそむけてしまった。
「ボディガードなんてのは、使い捨ての駒でいいんだ……」
次元はゆっくりとホールを出て行く。
「待って……!」
追いかけようとしたが、ソーントンさんと警備員たちが私を取り囲んだ。
「次元! 次元……!」
何度呼んでも彼は振り返らなかった。
一瞬にして視界が黒一色になり、会場の騒がしさが遠くなる。
次元に抱きすくめられたのだと分かった直後、何かの破裂音が聞こえた。
「ぐっ……!」
衝撃に硬直する体。
短いうめき声。
「次元……?」
抱きしめていた腕がゆっくりと離れ、視界が開ける。
発砲した男が警備に追われて逃げていくのが見えた。
視線を落とすと、次元は床に片膝をついていた。
焼け焦げた匂いと彼の背中から立ち上る細い煙に、血の気が引いた。
撃たれたのだ。
「プルーデンス様、こちらへ!」
警備員が数人で私を囲み、その場から連れて行こうとする。
私はその手を払いのけ、次元のそばに屈み込んだ。
「次元! 誰か、救急車っ…… !」
「騒ぐな。大丈夫だ」
彼は苦痛に顔を歪めたまま、搾り出すように言った。
「あんたは安全な場所へ行け。代わりのボディガードがつく」
「そんな……!」
拒絶された気がして、胸が痛かった。
代わりなんていらない。
あなたじゃなきゃ。
「あなたの代わりなんかいないわ!」
次元は手を差し伸べた私を押しのけて1人で立ち上がる。
「だからあんたは “ 難あり ” なんだ」
苦しそうにそう呻いた。
ひと呼吸して、服の乱れを整える。
私はそんな彼の顔を覗き込もうとしたが、彼はフイと顔をそむけてしまった。
「ボディガードなんてのは、使い捨ての駒でいいんだ……」
次元はゆっくりとホールを出て行く。
「待って……!」
追いかけようとしたが、ソーントンさんと警備員たちが私を取り囲んだ。
「次元! 次元……!」
何度呼んでも彼は振り返らなかった。