第3話
name change
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「もうあと少しです。あと少しだけ、王女でいてください」
「はい」
そう答えたものの、不安で仕方がなかった。
次元は私に『王女として自覚が足りない』と言った。
どうしろと言うのだろう。
誰も信じてはいけないなんて。
そんな孤独、とても耐えられない。
「本物のプルーデンス王女はまだ見つからないんですか」
この役から早く逃れたくなって、私は訊ねた。
「それが、外洋へクルージングに出ていらっしゃるようで。港に戻ってこないと連絡もつきません」
ソーントンさんはすでに諦めたようで、当初の計画通り、私を王女としてレセプションに出すつもりのようだった。
「これはルナトーンという非常に珍しい宝石です」
ビロードの箱から取り出されたのは、舟形をした宝石のネックレスだった。
「新月の夜に発見されたことから、その名がついたそうです」
「綺麗ですね。ダイヤモンドみたい」
「そうです、ダイヤモンドです。ルナトーンのイミテーションです」
そりゃそうだ。
偽の王女に貴重な宝石を預けるわけがない。
「あぁ、あなたを信用していないのではありませんよ。今日は新月。ルナトーンは新月の夜には持ち出せないのです」
ソーントンさんは慌てて取り繕った。
「知りませんか、新月の夜の伝説」
私は首を横に振った。
おとぎ話のひとつだろうか。
「時間がありませんから、その話はまた今度にいたしましょう」
ソーントンさんは私の背後に回って、そのネックレスをつけてくれた。
「はい」
そう答えたものの、不安で仕方がなかった。
次元は私に『王女として自覚が足りない』と言った。
どうしろと言うのだろう。
誰も信じてはいけないなんて。
そんな孤独、とても耐えられない。
「本物のプルーデンス王女はまだ見つからないんですか」
この役から早く逃れたくなって、私は訊ねた。
「それが、外洋へクルージングに出ていらっしゃるようで。港に戻ってこないと連絡もつきません」
ソーントンさんはすでに諦めたようで、当初の計画通り、私を王女としてレセプションに出すつもりのようだった。
「これはルナトーンという非常に珍しい宝石です」
ビロードの箱から取り出されたのは、舟形をした宝石のネックレスだった。
「新月の夜に発見されたことから、その名がついたそうです」
「綺麗ですね。ダイヤモンドみたい」
「そうです、ダイヤモンドです。ルナトーンのイミテーションです」
そりゃそうだ。
偽の王女に貴重な宝石を預けるわけがない。
「あぁ、あなたを信用していないのではありませんよ。今日は新月。ルナトーンは新月の夜には持ち出せないのです」
ソーントンさんは慌てて取り繕った。
「知りませんか、新月の夜の伝説」
私は首を横に振った。
おとぎ話のひとつだろうか。
「時間がありませんから、その話はまた今度にいたしましょう」
ソーントンさんは私の背後に回って、そのネックレスをつけてくれた。