第3話
name change
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「次元はソーントンさんと仲が悪いの?」
「なに?」
「だって、なんとなく険悪なカンジ」
思ったままを口にしただけなのに、次元はなぜかジロリと私を睨んだ。
「そりゃ、あんたが悪いだろ」
「えっ、私?」
「……自覚なさ過ぎだ」
次元はため息をついた。
「王女サマがボディガードなんかと気安くしちゃいけねぇってことだ。ソーントンは暗に俺に身分をわきまえろと言ってるんだ」
「そんな。だって、次元はいい人だわ」
私だって、それなりに人を見る目はあると思っている。
善人とそうじゃない人の区別ぐらいつく。
「自分に良くしてくれる人を身分で差別するなんておかしいわ」
次元はポカンとしたかと思うと、急にムッとして俯いた。
あれ、私、また変な事を言ったかな。
「俺をからかっているのか」
「えっ?」
低い声で何か言ったと思ったら、次の瞬間、私は手首を掴まれて次元に引き寄せられていた。
「これでもまだ、そんなアマちゃんなことを言っていられるか?」
顔を上げれば、次元の目がすぐそばにあった。
鋭い眼差しに射抜かれて、目が離せない。
「はな、して……」
「振りほどいてみろ」
腕は痛いほど強く握られており、むろん、振りほどくことなどできるわけがない。
「いい人? 笑わせるな。善人のフリなんざ簡単だ。そんなんじゃ、あんたはいずれ、どっかの『いい人』とやらに撃ち殺される」
彼の瞳の奥には激しい嵐が潜んでいる。
私は波に呑まれた小さなボート、みたいなものだった。
息もできずに、ただじっと彼の目だけを見ていた。
「忘れるな。何でもすぐ信用するな。俺は……」
ドアノブが回る音がして、反射的に私たちは離れた。
「お待たせしました。これを……」
ソーントンさんは顔を上げて私たちを見ると、何かを察して厳しい顔つきになる。
「次元さんは席を外していただけますか?」
掴まれた手首が熱い。
「お座りください、王女」
ソーントンさんに促されるまま、私はのろのろとテーブルに着いた。
「なに?」
「だって、なんとなく険悪なカンジ」
思ったままを口にしただけなのに、次元はなぜかジロリと私を睨んだ。
「そりゃ、あんたが悪いだろ」
「えっ、私?」
「……自覚なさ過ぎだ」
次元はため息をついた。
「王女サマがボディガードなんかと気安くしちゃいけねぇってことだ。ソーントンは暗に俺に身分をわきまえろと言ってるんだ」
「そんな。だって、次元はいい人だわ」
私だって、それなりに人を見る目はあると思っている。
善人とそうじゃない人の区別ぐらいつく。
「自分に良くしてくれる人を身分で差別するなんておかしいわ」
次元はポカンとしたかと思うと、急にムッとして俯いた。
あれ、私、また変な事を言ったかな。
「俺をからかっているのか」
「えっ?」
低い声で何か言ったと思ったら、次の瞬間、私は手首を掴まれて次元に引き寄せられていた。
「これでもまだ、そんなアマちゃんなことを言っていられるか?」
顔を上げれば、次元の目がすぐそばにあった。
鋭い眼差しに射抜かれて、目が離せない。
「はな、して……」
「振りほどいてみろ」
腕は痛いほど強く握られており、むろん、振りほどくことなどできるわけがない。
「いい人? 笑わせるな。善人のフリなんざ簡単だ。そんなんじゃ、あんたはいずれ、どっかの『いい人』とやらに撃ち殺される」
彼の瞳の奥には激しい嵐が潜んでいる。
私は波に呑まれた小さなボート、みたいなものだった。
息もできずに、ただじっと彼の目だけを見ていた。
「忘れるな。何でもすぐ信用するな。俺は……」
ドアノブが回る音がして、反射的に私たちは離れた。
「お待たせしました。これを……」
ソーントンさんは顔を上げて私たちを見ると、何かを察して厳しい顔つきになる。
「次元さんは席を外していただけますか?」
掴まれた手首が熱い。
「お座りください、王女」
ソーントンさんに促されるまま、私はのろのろとテーブルに着いた。