第3話
name change
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「次元!」
突然聞こえたプルーデンスの声に、次元は慌てて通信を切った。
彼女がドレスを揺らして駆け寄ってくる。
「警備主任に聞いたの。銃弾は防弾ベストで避けられても、衝撃で体にかなりのダメージがあるって……」
自分で確かめなければ安心できないといった様子で次元の体を見回し、ジャケットの背中に開いた銃痕を見て顔をゆがめる。
「何をやっているんだ。部屋に戻れ」
次元は彼女を押しのけて歩き出した。
とにかくここから離れなければならない。
「どこへ行くの」
ルナトーンを頂戴したから撤収するとは言えない。
「逃げた男を追う。逃がしたままじゃ、あんたがまた狙われる」
「駄目よ、今夜はもう横になって。安静にしていないと……」
「もっとひどい怪我だって何度もした。心配するな」
「心配するわよ! 私のせいで撃たれたんだから!」
プルーデンスは次元に追いつき、胸にすがりついた。
瞳にうっすらと涙を浮かべている。
「お芝居だったの」
「なに?」
次元は見抜かれたと思って体をこわばらせた。
「私、本当は王女なんかじゃないの。王女の身代わりをしていただけ」
彼女の目から涙の粒が瞬きと一緒に零れ落ちた。
「今さっき、本物の王女が戻ってきたわ。だから……」
「そうか。どうりで、」
次元は苦笑した。
『あそこにそんな人はいないわ!』
あの時も。
『お忍び? とんだ誤解だわ! 私は、』
あの時も。
『お上品に食べたって美味しくないもん』
あの時も。
『王女なんかの為に命を張るの⁉︎』
あの時も。
難ありだと思った言動に、すべて納得がいった。
「騙して本当にごめんなさい。こんな事になるなんて、思ってもなかった」
プルーデンスは涙をこらえるように唇を噛み、まつ毛を伏せた。
「名前は」
「綾」
「それじゃ綾。もう謝らなくていい。俺も綾に黙っていたことがある」
次元はいったん言葉を切り、一呼吸おいてから話を続けた。
「俺も本物のボディガードじゃない。ルパン三世って知ってるか? 俺はその仲間だ」
突然聞こえたプルーデンスの声に、次元は慌てて通信を切った。
彼女がドレスを揺らして駆け寄ってくる。
「警備主任に聞いたの。銃弾は防弾ベストで避けられても、衝撃で体にかなりのダメージがあるって……」
自分で確かめなければ安心できないといった様子で次元の体を見回し、ジャケットの背中に開いた銃痕を見て顔をゆがめる。
「何をやっているんだ。部屋に戻れ」
次元は彼女を押しのけて歩き出した。
とにかくここから離れなければならない。
「どこへ行くの」
ルナトーンを頂戴したから撤収するとは言えない。
「逃げた男を追う。逃がしたままじゃ、あんたがまた狙われる」
「駄目よ、今夜はもう横になって。安静にしていないと……」
「もっとひどい怪我だって何度もした。心配するな」
「心配するわよ! 私のせいで撃たれたんだから!」
プルーデンスは次元に追いつき、胸にすがりついた。
瞳にうっすらと涙を浮かべている。
「お芝居だったの」
「なに?」
次元は見抜かれたと思って体をこわばらせた。
「私、本当は王女なんかじゃないの。王女の身代わりをしていただけ」
彼女の目から涙の粒が瞬きと一緒に零れ落ちた。
「今さっき、本物の王女が戻ってきたわ。だから……」
「そうか。どうりで、」
次元は苦笑した。
『あそこにそんな人はいないわ!』
あの時も。
『お忍び? とんだ誤解だわ! 私は、』
あの時も。
『お上品に食べたって美味しくないもん』
あの時も。
『王女なんかの為に命を張るの⁉︎』
あの時も。
難ありだと思った言動に、すべて納得がいった。
「騙して本当にごめんなさい。こんな事になるなんて、思ってもなかった」
プルーデンスは涙をこらえるように唇を噛み、まつ毛を伏せた。
「名前は」
「綾」
「それじゃ綾。もう謝らなくていい。俺も綾に黙っていたことがある」
次元はいったん言葉を切り、一呼吸おいてから話を続けた。
「俺も本物のボディガードじゃない。ルパン三世って知ってるか? 俺はその仲間だ」