第3話
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「あのな、どうせ芝居なんだから、弾も脆いので良かったんじゃねぇのか。えぇ、ルパンよ」
通信機をオンにして開口一番、次元は文句を言った。
あの発砲事件は次元を引き上げさせるためにルパンが仕掛けたものだった。
『だって、それなりに迫力がないと見破られちゃうでしょーよ』
通信機から聞こえるルパンの声は悪びれる様子もない。
『いいじゃんか。プルーデンス王女にあーんなに心配してもらったろ? ボディガードには破格の待遇じゃねぇかよ』
プルーデンスの泣き出しそうな顔を思い出して次元は黙り込んだ。
『あなたの代わりなんていないわ!』
大切なものを失いかけたかのような彼女の顔が、頭にこびり付いて離れない。
「いったい俺はどうしちまったんだ……」
潜入する前に集めた情報から得たプルーデンスのイメージは、気品と威厳を兼ね備えた王女らしい王女だった。
目力のある、自信にあふれた表情が多く、それゆえに我侭で横柄なガキを想像していたのだが、いざ本人に接してみると、彼女は次元の前でそれらしく振舞ったことは一度もなかった。
こちらが不安になるくらい無防備で、自分の立場も考えず『あなたの代わりなんて』などと平気で口にする。
男にすればそれは好ましく映るのだが、しかしそれを『親しみやすい』と褒めるのは違うと次元は思った。
王族には王族の役割があり、親しみやすさよりも優先されるのは、厳しくも頼りになる国の代表としての顔だ。
「だから難ありだっていうんだ……」
『え、ナニがナンだって?』
ルパンの能天気な声に、次元は現実に引き戻される。
「……何でもねぇよ」
ため息をついた。
通信機をオンにして開口一番、次元は文句を言った。
あの発砲事件は次元を引き上げさせるためにルパンが仕掛けたものだった。
『だって、それなりに迫力がないと見破られちゃうでしょーよ』
通信機から聞こえるルパンの声は悪びれる様子もない。
『いいじゃんか。プルーデンス王女にあーんなに心配してもらったろ? ボディガードには破格の待遇じゃねぇかよ』
プルーデンスの泣き出しそうな顔を思い出して次元は黙り込んだ。
『あなたの代わりなんていないわ!』
大切なものを失いかけたかのような彼女の顔が、頭にこびり付いて離れない。
「いったい俺はどうしちまったんだ……」
潜入する前に集めた情報から得たプルーデンスのイメージは、気品と威厳を兼ね備えた王女らしい王女だった。
目力のある、自信にあふれた表情が多く、それゆえに我侭で横柄なガキを想像していたのだが、いざ本人に接してみると、彼女は次元の前でそれらしく振舞ったことは一度もなかった。
こちらが不安になるくらい無防備で、自分の立場も考えず『あなたの代わりなんて』などと平気で口にする。
男にすればそれは好ましく映るのだが、しかしそれを『親しみやすい』と褒めるのは違うと次元は思った。
王族には王族の役割があり、親しみやすさよりも優先されるのは、厳しくも頼りになる国の代表としての顔だ。
「だから難ありだっていうんだ……」
『え、ナニがナンだって?』
ルパンの能天気な声に、次元は現実に引き戻される。
「……何でもねぇよ」
ため息をついた。