第9話
銭形たちはヴァルナ研究所の跡地へ向かった。
「ルパンの捜査は良いんですか」
車を運転しながら純夏が訊ねる。
「あいつは神出鬼没、今どこにいるかもわからん。峰不二子の名前が出たことだし、このヤマにはルパンも絡んどるようだから、ここからあたるしかない」
「分かりました」
「それにしても、あのガイシャは何であんな所で殺されていたんだ……?」
「確かに、何で今さらという気もしますね」
「何か情報はないのか? お前さんのとこはどう考えてる」
「あ……それは……」
純夏は困った顔をして言いよどんだ。
「わかりません。私は署内の雑務しかやっていないので……」
「猫の手も借りたいほど忙しいって言ってたじゃないか。何だってお前さんみたいな優秀なデカを……」
「優秀だなんて、とんでもないです。私はその、配属になってまだ2年ですし……。だから私、銭形警部について勉強させてもらうのが良いと思ったんですよ。あそこにまだ馴染めてないし、他の同僚に比べたら私なんてまだまだで……」
弁解するように少し早口で話す純夏を、銭形はじっと見ていた。
目的地に車を停めると、純夏は銭形の顔を見上げた。
何も言わない彼に不安を覚えたようだった。
「あの。何か……私では役不足、でしょうか……?」
「いや」
銭形は片手をあげて否定した。
「行こう。手伝ってくれ」
「はい」
2人は車を降り、黄色いテープの貼られた研究所跡地へと歩いて行った。
「ルパンの捜査は良いんですか」
車を運転しながら純夏が訊ねる。
「あいつは神出鬼没、今どこにいるかもわからん。峰不二子の名前が出たことだし、このヤマにはルパンも絡んどるようだから、ここからあたるしかない」
「分かりました」
「それにしても、あのガイシャは何であんな所で殺されていたんだ……?」
「確かに、何で今さらという気もしますね」
「何か情報はないのか? お前さんのとこはどう考えてる」
「あ……それは……」
純夏は困った顔をして言いよどんだ。
「わかりません。私は署内の雑務しかやっていないので……」
「猫の手も借りたいほど忙しいって言ってたじゃないか。何だってお前さんみたいな優秀なデカを……」
「優秀だなんて、とんでもないです。私はその、配属になってまだ2年ですし……。だから私、銭形警部について勉強させてもらうのが良いと思ったんですよ。あそこにまだ馴染めてないし、他の同僚に比べたら私なんてまだまだで……」
弁解するように少し早口で話す純夏を、銭形はじっと見ていた。
目的地に車を停めると、純夏は銭形の顔を見上げた。
何も言わない彼に不安を覚えたようだった。
「あの。何か……私では役不足、でしょうか……?」
「いや」
銭形は片手をあげて否定した。
「行こう。手伝ってくれ」
「はい」
2人は車を降り、黄色いテープの貼られた研究所跡地へと歩いて行った。