初耳だな。
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しばらく行くと、レンガを敷き詰めた道に突き当たった。
奇妙な道だった。
きれいに舗装されているが、使われている感じはない。
左右にのびた道はどちらを見てもまったく同じで、その先は真っ暗で何も見えない。
トンネルか、それとも建物か何かが光を遮っているのかもしれない。
あるいは光が届かないほど木が生い茂っているか。
俺は左右どちらに向かうか思案した。
『どっちでもいいなら、いつもと反対を選ぶといいわ』
あれはベルリンで爆弾処理をする羽目になった時の事だ。
時限爆弾のタイムリミットが迫る中、2本のリード線のうちどちらを切るかを迷った。
間違った方を選べば2人そろってオダブツだ。
俺の背中にのしかかり爆弾をのぞき見た綾は、いつも選ばない方を選べと言った。
『ルパンとあなたを比べた時、恋人にするならルパンの方が良いじゃない? 彼は紳士だし、マメだし』
『ケッ、言ってろ』
『でも、私はあなたを選んだ』
彼女は俺の肩越しに身を乗り出した。
コロンの香りが鼻をかすめる。
『正解だったでしょ?』
そう囁いて、彼女は頬にキスをした。
今でも、あの時の彼女のアドバイスには感謝している。
俺は右へと足を向けた。
奇妙な道だった。
きれいに舗装されているが、使われている感じはない。
左右にのびた道はどちらを見てもまったく同じで、その先は真っ暗で何も見えない。
トンネルか、それとも建物か何かが光を遮っているのかもしれない。
あるいは光が届かないほど木が生い茂っているか。
俺は左右どちらに向かうか思案した。
『どっちでもいいなら、いつもと反対を選ぶといいわ』
あれはベルリンで爆弾処理をする羽目になった時の事だ。
時限爆弾のタイムリミットが迫る中、2本のリード線のうちどちらを切るかを迷った。
間違った方を選べば2人そろってオダブツだ。
俺の背中にのしかかり爆弾をのぞき見た綾は、いつも選ばない方を選べと言った。
『ルパンとあなたを比べた時、恋人にするならルパンの方が良いじゃない? 彼は紳士だし、マメだし』
『ケッ、言ってろ』
『でも、私はあなたを選んだ』
彼女は俺の肩越しに身を乗り出した。
コロンの香りが鼻をかすめる。
『正解だったでしょ?』
そう囁いて、彼女は頬にキスをした。
今でも、あの時の彼女のアドバイスには感謝している。
俺は右へと足を向けた。