ゲームでもする?
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「……投げてみて」
綾はルパンにコインを突き付けた。
一見わからような細工を施したのではと疑ったのだ。
「いさぎ悪いよ、綾」
「イサギワルイなんて言わないのー。往生際が悪いって言うのー」
「綾、往生際が悪いよ」
「言い直さなくていいから、早く投げて」
ルパンがコインを放る動作を、
綾は瞬きもせずに見つめた。
残念ながらどちら側から落ちたのかは見極められない。
「表!」
ルパンが何かしら細工をしただろうと断定して、同じ表を選んだ。
しかし、現れたのは大統領の紋章。
裏だった。
「もう観念しろ、綾」
「言い方が銭形警部みたい。オッサンだ、オッサン」
子供じみた負け惜しみをする綾を、ルパンは勝者の余裕でさらりと受け流す。
「ハイハイ。オッサンでいいから、罰ゲームね。こっち向いて」
ルパンは体を綾の方に向け、向かい合うようにした。
その顔に浮かぶ笑みがとんでもない事を企んでいるように見えて、綾は身構えた。
「誰が好きだって?」
唐突にルパンが訊いた。
「聞いちゃったんだよねー、オレ。不二子から」
不二子の名前で、ようやく思い当たる。
つい先日の女子会で(といっても二人だけだが)、お酒の勢いも手伝って言ってしまったのだ。
『私、ルパンが好きなの』
思い出した途端に顔が熱くなる。
「そういう事は、直接本人に言わなきゃいけないんじゃねーの?」
ルパンが身を乗り出した。
「やっ……!」
「ヤ、じゃねーだろーよ。罰ゲームなんだから」
逃げようと腰を浮かした綾の腕を掴んでソファに引き戻す。
腕を掴まれて逃げ場を失った綾は、顔を真っ赤にして瞳をそらしている。
ルパンは満足げに笑みを零す。
「その顔、かーわい。けど許してあげないよ」
「知ってたなんて……ズルイよ……」
泣き出しそうな顔をして、チラリとルパンを見上げてはすぐに視線をそらす綾。
(どっちがズルイんだ……)
理性が崩壊しそうになるのをなんとか堪えて、ルパンは言った。
「次元がいないって分かった時、2人きりだと思って意識したろ」
「してない」
「ウソつき」
ルパンは笑う。
「言って。誰が好きだって?」
「…………」
「聞こえないなー」
「ル、ルパンが……好き……」
ルパンは満足そうな笑みを浮かべて綾を抱きしめた。
「俺も。綾が大好きだよ」
おわり
綾はルパンにコインを突き付けた。
一見わからような細工を施したのではと疑ったのだ。
「いさぎ悪いよ、綾」
「イサギワルイなんて言わないのー。往生際が悪いって言うのー」
「綾、往生際が悪いよ」
「言い直さなくていいから、早く投げて」
ルパンがコインを放る動作を、
綾は瞬きもせずに見つめた。
残念ながらどちら側から落ちたのかは見極められない。
「表!」
ルパンが何かしら細工をしただろうと断定して、同じ表を選んだ。
しかし、現れたのは大統領の紋章。
裏だった。
「もう観念しろ、綾」
「言い方が銭形警部みたい。オッサンだ、オッサン」
子供じみた負け惜しみをする綾を、ルパンは勝者の余裕でさらりと受け流す。
「ハイハイ。オッサンでいいから、罰ゲームね。こっち向いて」
ルパンは体を綾の方に向け、向かい合うようにした。
その顔に浮かぶ笑みがとんでもない事を企んでいるように見えて、綾は身構えた。
「誰が好きだって?」
唐突にルパンが訊いた。
「聞いちゃったんだよねー、オレ。不二子から」
不二子の名前で、ようやく思い当たる。
つい先日の女子会で(といっても二人だけだが)、お酒の勢いも手伝って言ってしまったのだ。
『私、ルパンが好きなの』
思い出した途端に顔が熱くなる。
「そういう事は、直接本人に言わなきゃいけないんじゃねーの?」
ルパンが身を乗り出した。
「やっ……!」
「ヤ、じゃねーだろーよ。罰ゲームなんだから」
逃げようと腰を浮かした綾の腕を掴んでソファに引き戻す。
腕を掴まれて逃げ場を失った綾は、顔を真っ赤にして瞳をそらしている。
ルパンは満足げに笑みを零す。
「その顔、かーわい。けど許してあげないよ」
「知ってたなんて……ズルイよ……」
泣き出しそうな顔をして、チラリとルパンを見上げてはすぐに視線をそらす綾。
(どっちがズルイんだ……)
理性が崩壊しそうになるのをなんとか堪えて、ルパンは言った。
「次元がいないって分かった時、2人きりだと思って意識したろ」
「してない」
「ウソつき」
ルパンは笑う。
「言って。誰が好きだって?」
「…………」
「聞こえないなー」
「ル、ルパンが……好き……」
ルパンは満足そうな笑みを浮かべて綾を抱きしめた。
「俺も。綾が大好きだよ」
おわり