後でゆっくりと
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ふいに外から足音が聞こえ、俺たちはほぼ同時にドアの方を見た。
足音はだんだん近づいてくる。
白衣を着て一応研究員っぽく見せてはいるが、近づいてこられたらバレるかもしれない。
綾を見ると、彼女も同じ考えに至ったのが表情でわかった。
「るぱ……んっ……」
恋人を装おうと、とっさに彼女の腰を抱き寄せて唇を奪った。
ドアが開いた。
「おっ、と……」
入口から顔を覗かせたのは、別行動をしていた次元たちだった。
「綾どの……?」
「あーあ、やってらんねぇな、ったく……ルパン、ブツは見つけたから先に帰ってるぜ! ほら五エ門、お邪魔虫は退散だ」
キスシーンを目撃して狼狽える五エ門を引っ張って次元は立ち去った。
足音が小さくなってから、俺はようやく綾を解放した。
「敵じゃなくて良かったなぁ」
「ん」
「ほんじゃ、俺たちも帰るか」
「ん」
妙におとなしい返事。
俺は背中を丸めて綾の顔を覗き込む。
「どうかした?」
「じ、ジロジロ見ないでよ、エッチ!」
綾は顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。
かっわいい反応。
思わず笑みがこぼれてしまう。
「なぁに照れちゃってんの。さっきは自分からキスしてって言ってたクセに」
「うるさい! 早く帰ろっ!」
綾はクルリと背中を向け、足早に歩き始めた。
俺は手を伸ばして彼女の腕を掴む。
「綾!」
そのまま手を引くと、綾は簡単に俺の腕の中におさまった。
「……!」
彼女は言葉もなく固まっている。
素に戻っていた顔が、再び真っ赤に染まった。
「後でゆっくりと、ね」
そっとささやいて、俺は彼女の額にキスを落とした。
これはクセになりそうだと思いながら。
おわり
足音はだんだん近づいてくる。
白衣を着て一応研究員っぽく見せてはいるが、近づいてこられたらバレるかもしれない。
綾を見ると、彼女も同じ考えに至ったのが表情でわかった。
「るぱ……んっ……」
恋人を装おうと、とっさに彼女の腰を抱き寄せて唇を奪った。
ドアが開いた。
「おっ、と……」
入口から顔を覗かせたのは、別行動をしていた次元たちだった。
「綾どの……?」
「あーあ、やってらんねぇな、ったく……ルパン、ブツは見つけたから先に帰ってるぜ! ほら五エ門、お邪魔虫は退散だ」
キスシーンを目撃して狼狽える五エ門を引っ張って次元は立ち去った。
足音が小さくなってから、俺はようやく綾を解放した。
「敵じゃなくて良かったなぁ」
「ん」
「ほんじゃ、俺たちも帰るか」
「ん」
妙におとなしい返事。
俺は背中を丸めて綾の顔を覗き込む。
「どうかした?」
「じ、ジロジロ見ないでよ、エッチ!」
綾は顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。
かっわいい反応。
思わず笑みがこぼれてしまう。
「なぁに照れちゃってんの。さっきは自分からキスしてって言ってたクセに」
「うるさい! 早く帰ろっ!」
綾はクルリと背中を向け、足早に歩き始めた。
俺は手を伸ばして彼女の腕を掴む。
「綾!」
そのまま手を引くと、綾は簡単に俺の腕の中におさまった。
「……!」
彼女は言葉もなく固まっている。
素に戻っていた顔が、再び真っ赤に染まった。
「後でゆっくりと、ね」
そっとささやいて、俺は彼女の額にキスを落とした。
これはクセになりそうだと思いながら。
おわり