他人の幸福は退屈である
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「何よ、そんな面白いことになってたなんて知らなかったわ」
久しぶりにやってきた不二子は綾の話を聞いて残念そうに言った。
「こんな事ならピンクダイヤなんて放り出して帰ってくれば良かった」
「もう、不二子ってば。ひと事だと思って!」
綾は唇を尖らせ、コーヒーに手を伸ばした。
「ひと事だもの」
不二子もコーヒーに口をつける。
「でも結局、上手くいったんでしょ?」
「……まあ」
「結果オーライじゃない。五エ門に感謝しなさいよ」
「やり方がやり方だけに、今イチ感謝しきれない私がいるのよね」
「五エ門なりに一生懸命考えたんだと思うわよ?」
そう言って不二子は笑った。
ルパン達は朝から出かけており、アジトには綾と不二子しかいない。
静かなものだった。
「ホントに、ついこの間までバタバタと大騒ぎしてたのに……」
綾はコーヒーカップの縁を指でなぞった。
「上手くいったらいったで、なんか……」
「何よ、何か問題でも?」
「ううん。違うの」
綾は首を振る。
「急に事態が治って、静かになったから。何だかつまらないっていうか……」
「そんなこと言って。バチが当たるわよ」
不二子は肩をすくめて笑った。
「綾、それはあなたが幸せって証拠なのよ?」
「え?」
「平凡な毎日が一番よ。静かで、誰も傷つかなくて、何の心配もしないで済む日がね」
テーブルに頬杖をついて綾の顔を覗き込む不二子の表情は、いつもより少し柔らかい。
綾はその言葉を反芻しながら、コーヒーを飲む。
コーヒーとおしゃべりと、静かな午後。
何でもない日常。
「……この退屈が一番贅沢なのかも」
そう言って、綾は小さく笑った。
おわり
久しぶりにやってきた不二子は綾の話を聞いて残念そうに言った。
「こんな事ならピンクダイヤなんて放り出して帰ってくれば良かった」
「もう、不二子ってば。ひと事だと思って!」
綾は唇を尖らせ、コーヒーに手を伸ばした。
「ひと事だもの」
不二子もコーヒーに口をつける。
「でも結局、上手くいったんでしょ?」
「……まあ」
「結果オーライじゃない。五エ門に感謝しなさいよ」
「やり方がやり方だけに、今イチ感謝しきれない私がいるのよね」
「五エ門なりに一生懸命考えたんだと思うわよ?」
そう言って不二子は笑った。
ルパン達は朝から出かけており、アジトには綾と不二子しかいない。
静かなものだった。
「ホントに、ついこの間までバタバタと大騒ぎしてたのに……」
綾はコーヒーカップの縁を指でなぞった。
「上手くいったらいったで、なんか……」
「何よ、何か問題でも?」
「ううん。違うの」
綾は首を振る。
「急に事態が治って、静かになったから。何だかつまらないっていうか……」
「そんなこと言って。バチが当たるわよ」
不二子は肩をすくめて笑った。
「綾、それはあなたが幸せって証拠なのよ?」
「え?」
「平凡な毎日が一番よ。静かで、誰も傷つかなくて、何の心配もしないで済む日がね」
テーブルに頬杖をついて綾の顔を覗き込む不二子の表情は、いつもより少し柔らかい。
綾はその言葉を反芻しながら、コーヒーを飲む。
コーヒーとおしゃべりと、静かな午後。
何でもない日常。
「……この退屈が一番贅沢なのかも」
そう言って、綾は小さく笑った。
おわり
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