そんなつもりじゃなかった
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ひと仕事終えてアジトに帰ってきた次元は、ヒュッと口笛を吹いて綾を手招きした。
「ずいぶんゴキゲンだね。上手くいったんだ」
彼が昨日の夜遅くから出かけていたのは綾も知っていた。
仕事──── どこぞの宝石コレクターの屋敷に忍び込んだことも。
「あぁ。これを見ろ」
小さなビロードの袋からテーブルの上に広げられたのは、ピンク色の石たち。
「これ、宝石……?」
「あぁ。コンクパールって言うんだと。詳しい事はよくわからねぇが、世界一希少な真珠だそうだ」
「珍しいね。次元が一人で仕事なんて」
しかも宝石なんてと、綾は次元を見上げた。
「ルパンの手を煩わすほどの事じゃねぇからな」
どうやら、この仕事はルパンからの指示ではないようだ。
てっきり不二子からルパン経由の仕事(という名のおねだり)だと思っていた綾は驚いた。
「おい綾、お前にも1つくれてやる。好きなのを選べ」
「えっ、良いの?」
次元がプレゼントをくれる事自体が珍しく、綾は喜んだ。
今日の彼はよっぽど機嫌がいいらしい。綾は目を輝かせてテーブルの上を見つめた。
真珠はどれもルース(裸石)の状態だったが、ひとつだけ指輪に加工されたものがあった。
「これ……」
綾はその指輪をつまみあげる。
細いゴールドのリングに爪留めされた桜色のコンクパール。その両脇で煌くダイヤモンド。
次元はしまったという顔をした。
「そいつはダメだ。先約がある」
綾の手から指輪を取り上げると、サッと自分のポケットに入れた。
それからテーブルの上の真珠に手を伸ばす。
「コレなんかどうだ? 色も良いし形も綺麗だ」
綾は次元の言葉が信じられなかった。
(先約ってなに)
どう見ても女性の手を飾るために作られた指輪。
次元はそれを、いったい誰に渡すというのだろう。
(私より大切な人……?)
なんとなくウマが合って、どちらからともなく恋仲になった次元と綾。
(恋人……そう思っていたのは、私だけ?)
「おい、綾。聞いているのか?」
ハッとして顔を上げると、次元が目の前でヒラヒラと手を振っていた。
「あ、あぁ。ごめん」
綾は次元の手から真珠の粒をひったくるようにして受け取るとソファから立ち上がった。
「ありがとう次元。これ、大切にするね!」
精一杯の笑顔でそう言うと、パッと踵をかえしてリビングを出て行った。
ルパンと五エ門はそ知らぬふりでチェスと将棋の異種対決を試みていたが、次元たちのやり取りはしっかり見ていた。
(作り笑いだってバレバレだぜ……)
ルパンは心配しながら手にしたナイトを動かした。
「で、これチェックメイト? 王手? どっち?」
「ずいぶんゴキゲンだね。上手くいったんだ」
彼が昨日の夜遅くから出かけていたのは綾も知っていた。
仕事──── どこぞの宝石コレクターの屋敷に忍び込んだことも。
「あぁ。これを見ろ」
小さなビロードの袋からテーブルの上に広げられたのは、ピンク色の石たち。
「これ、宝石……?」
「あぁ。コンクパールって言うんだと。詳しい事はよくわからねぇが、世界一希少な真珠だそうだ」
「珍しいね。次元が一人で仕事なんて」
しかも宝石なんてと、綾は次元を見上げた。
「ルパンの手を煩わすほどの事じゃねぇからな」
どうやら、この仕事はルパンからの指示ではないようだ。
てっきり不二子からルパン経由の仕事(という名のおねだり)だと思っていた綾は驚いた。
「おい綾、お前にも1つくれてやる。好きなのを選べ」
「えっ、良いの?」
次元がプレゼントをくれる事自体が珍しく、綾は喜んだ。
今日の彼はよっぽど機嫌がいいらしい。綾は目を輝かせてテーブルの上を見つめた。
真珠はどれもルース(裸石)の状態だったが、ひとつだけ指輪に加工されたものがあった。
「これ……」
綾はその指輪をつまみあげる。
細いゴールドのリングに爪留めされた桜色のコンクパール。その両脇で煌くダイヤモンド。
次元はしまったという顔をした。
「そいつはダメだ。先約がある」
綾の手から指輪を取り上げると、サッと自分のポケットに入れた。
それからテーブルの上の真珠に手を伸ばす。
「コレなんかどうだ? 色も良いし形も綺麗だ」
綾は次元の言葉が信じられなかった。
(先約ってなに)
どう見ても女性の手を飾るために作られた指輪。
次元はそれを、いったい誰に渡すというのだろう。
(私より大切な人……?)
なんとなくウマが合って、どちらからともなく恋仲になった次元と綾。
(恋人……そう思っていたのは、私だけ?)
「おい、綾。聞いているのか?」
ハッとして顔を上げると、次元が目の前でヒラヒラと手を振っていた。
「あ、あぁ。ごめん」
綾は次元の手から真珠の粒をひったくるようにして受け取るとソファから立ち上がった。
「ありがとう次元。これ、大切にするね!」
精一杯の笑顔でそう言うと、パッと踵をかえしてリビングを出て行った。
ルパンと五エ門はそ知らぬふりでチェスと将棋の異種対決を試みていたが、次元たちのやり取りはしっかり見ていた。
(作り笑いだってバレバレだぜ……)
ルパンは心配しながら手にしたナイトを動かした。
「で、これチェックメイト? 王手? どっち?」