彼女とルパンとゾンビ
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「ルパーン!」
綾がリビングに顔を覗かせた。
ソファに座って新聞を拾い読みしていたルパンは顔を上げた。
「どした?」
「映画、一緒に見ない?」
綾はニコニコして、両手に持った2枚のブルーレイをヒラヒラ振った。
「いいよ。おいで」ルパンは少しずれて座り直し、隣を空けて綾に手招きをした。
「綾は何が見たいの?」
「ロンドンゾンビ紀行」
「またそんなB級感溢れるものを……」とルパンは苦笑した。
綾はそんなルパンを見て、少し不満そうな顔をした。
「えーっ。そんなに嫌?」
「嫌じゃねぇけど」ルパンは綾の頭を撫でた。
「……参考までに聞くけど、もう一枚は何?」
「ショーン・オブ・ザ・デッド」
「あ、どっちみちゾンビなのね」
二人はソファに並んで映画を見始めた。
綾はルパンにぴったり寄り添って、画面に釘付けだ。
ルパンはそんな彼女を目を細めて愛おしそうに見ていた。
「ねぇルパン?」
「ん?」
「もし私がゾンビになっちゃったらどうする?」
「ははっ、困ったなぁ」綾の発言にルパンは思わず笑った。
彼女は時々、こういう突飛な発想をする。
そこがまた可愛い。
「綾はどうしたいの?」
「私はさっさと殺してほしい」綾は迷いなく言い、ルパンを見上げた。
「ルパンは私のこと殺せる?」
「俺が? 綾を?」ルパンは少しだけ考え込み、そして言った。
「それは無理でしょ。ゾンビになっても綾は可愛い」
「でも、そしたらルパンは私に食べられちゃうんだよ?」
「いいよ、綾に食べられるなら。それで綾の空腹が満たせるなら」ルパンは綾の髪を撫で、頬を撫でた。
「いっぱい食べな、ってね」
「ルパン……」
二人は見つめ合う。
そしてどちらともなく抱き合った。
「私、ルパンがゾンビになっちゃったらヤるつもりだったんだけど……」
「えっ、そうなの? 意外と男らしいとこあんのね」
「だから、ルパンはゾンビにならないでね? 絶対ね?」
映画に感情移入し過ぎだろう。
ギュッと抱きつく綾に、ルパンは笑みがこぼれる。
「綾に殺されるなら本望だけどなぁ」
ルパンは綾の髪を優しく撫でる。
「まぁ、俺は綾を食べるなんてできないんだろうけどね」
そう言って、ルパンは綾の額にそっとキスをした。
終わり
綾がリビングに顔を覗かせた。
ソファに座って新聞を拾い読みしていたルパンは顔を上げた。
「どした?」
「映画、一緒に見ない?」
綾はニコニコして、両手に持った2枚のブルーレイをヒラヒラ振った。
「いいよ。おいで」ルパンは少しずれて座り直し、隣を空けて綾に手招きをした。
「綾は何が見たいの?」
「ロンドンゾンビ紀行」
「またそんなB級感溢れるものを……」とルパンは苦笑した。
綾はそんなルパンを見て、少し不満そうな顔をした。
「えーっ。そんなに嫌?」
「嫌じゃねぇけど」ルパンは綾の頭を撫でた。
「……参考までに聞くけど、もう一枚は何?」
「ショーン・オブ・ザ・デッド」
「あ、どっちみちゾンビなのね」
二人はソファに並んで映画を見始めた。
綾はルパンにぴったり寄り添って、画面に釘付けだ。
ルパンはそんな彼女を目を細めて愛おしそうに見ていた。
「ねぇルパン?」
「ん?」
「もし私がゾンビになっちゃったらどうする?」
「ははっ、困ったなぁ」綾の発言にルパンは思わず笑った。
彼女は時々、こういう突飛な発想をする。
そこがまた可愛い。
「綾はどうしたいの?」
「私はさっさと殺してほしい」綾は迷いなく言い、ルパンを見上げた。
「ルパンは私のこと殺せる?」
「俺が? 綾を?」ルパンは少しだけ考え込み、そして言った。
「それは無理でしょ。ゾンビになっても綾は可愛い」
「でも、そしたらルパンは私に食べられちゃうんだよ?」
「いいよ、綾に食べられるなら。それで綾の空腹が満たせるなら」ルパンは綾の髪を撫で、頬を撫でた。
「いっぱい食べな、ってね」
「ルパン……」
二人は見つめ合う。
そしてどちらともなく抱き合った。
「私、ルパンがゾンビになっちゃったらヤるつもりだったんだけど……」
「えっ、そうなの? 意外と男らしいとこあんのね」
「だから、ルパンはゾンビにならないでね? 絶対ね?」
映画に感情移入し過ぎだろう。
ギュッと抱きつく綾に、ルパンは笑みがこぼれる。
「綾に殺されるなら本望だけどなぁ」
ルパンは綾の髪を優しく撫でる。
「まぁ、俺は綾を食べるなんてできないんだろうけどね」
そう言って、ルパンは綾の額にそっとキスをした。
終わり
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