Friendly Fire
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恋愛にうつつを抜かして仕事に支障が出ては困る、というルパンの考えも分かる。
彼が不二子とつかず離れずの関係なのは、そんな考えからかもしれない。
とはいえ……
「どうすりゃいいのよ……」
綾はテーブルに頬杖をついて考え込んだ。
別れるだけなら『嫌い、別れて』で済む話だ。
しかし振られるとなると、これがなかなか難しい。
喧嘩は散々してきた2人である。
ちょっとやそっとの事では振られないだろう。
直近の喧嘩は……次元が怒らなかったから、喧嘩にもならなかった。
『そんな所も可愛いと思うなんて、俺もたいがいだな』
彼の言葉を思い出して、勝手に顔が熱くなる。
(こんな時に何を思い出してんの!)
慌てて頭に浮かんだ彼を追い払う。
「百面相だな、綾」
五エ門がクツクツと笑っていた。
「難しい顔をしたりニヤニヤしたり。見ていて飽きない」
「そりゃどーも。楽しんで頂けて何よりよ」
「そう拗ねるな」
五エ門は向かいの席に腰を下ろし、緑茶を啜った。
「ねぇ、五エ門」
綾は彼の方へ身を乗り出して訊ねた。
「ちょっと良いなって思ってた子に幻滅しちゃう時って、どんな時だと思う?」
「何だそれは」
「好きだったのに『うわ、ないわー』って思う時よ」
五エ門は困った顔をした。
「あばたもエクボというからな。余程の事がなければそうはなるまい」
「だよねぇ」
綾はため息をついた。
「フレンドリーファイアとか?」
「極端だし物騒だな」
五エ門は苦笑した。
「そうだな……某なら、信頼されなかったら残念に思うだろうな」
綾は体を起こして五エ門を見た。
「信頼? 裏切られたらってこと?」
「いや違う。裏切られたとて、それは某の不徳の致すところ。だが信じてもらえぬのは辛い」
(そっか……)
綾は五エ門の言葉に納得した。
「ありがとう五エ門。ちょっと分かったかも」
「うむ」
五エ門は頷いた。
「しかし、そんな事を訊いてどうする。次元と何か……」
五エ門はハッとして綾を見た。
「まさか、次元を誤射したと……」
「ナイナイ」綾は笑った。
「フレンドリーファイアは余計だったわ。本当に何でもないの」
「では、何故そんな事を?」
「それは……ちょっとね……」
綾は口籠った。
「某では力になれぬのか?」
「いや、そうじゃないけど」
綾は苦笑した。
「五エ門にだって話せない事はあるでしょう? それと同じよ」
五エ門は納得のいかなそうな顔をしていたが、それ以上追及はしなかった。
彼が不二子とつかず離れずの関係なのは、そんな考えからかもしれない。
とはいえ……
「どうすりゃいいのよ……」
綾はテーブルに頬杖をついて考え込んだ。
別れるだけなら『嫌い、別れて』で済む話だ。
しかし振られるとなると、これがなかなか難しい。
喧嘩は散々してきた2人である。
ちょっとやそっとの事では振られないだろう。
直近の喧嘩は……次元が怒らなかったから、喧嘩にもならなかった。
『そんな所も可愛いと思うなんて、俺もたいがいだな』
彼の言葉を思い出して、勝手に顔が熱くなる。
(こんな時に何を思い出してんの!)
慌てて頭に浮かんだ彼を追い払う。
「百面相だな、綾」
五エ門がクツクツと笑っていた。
「難しい顔をしたりニヤニヤしたり。見ていて飽きない」
「そりゃどーも。楽しんで頂けて何よりよ」
「そう拗ねるな」
五エ門は向かいの席に腰を下ろし、緑茶を啜った。
「ねぇ、五エ門」
綾は彼の方へ身を乗り出して訊ねた。
「ちょっと良いなって思ってた子に幻滅しちゃう時って、どんな時だと思う?」
「何だそれは」
「好きだったのに『うわ、ないわー』って思う時よ」
五エ門は困った顔をした。
「あばたもエクボというからな。余程の事がなければそうはなるまい」
「だよねぇ」
綾はため息をついた。
「フレンドリーファイアとか?」
「極端だし物騒だな」
五エ門は苦笑した。
「そうだな……某なら、信頼されなかったら残念に思うだろうな」
綾は体を起こして五エ門を見た。
「信頼? 裏切られたらってこと?」
「いや違う。裏切られたとて、それは某の不徳の致すところ。だが信じてもらえぬのは辛い」
(そっか……)
綾は五エ門の言葉に納得した。
「ありがとう五エ門。ちょっと分かったかも」
「うむ」
五エ門は頷いた。
「しかし、そんな事を訊いてどうする。次元と何か……」
五エ門はハッとして綾を見た。
「まさか、次元を誤射したと……」
「ナイナイ」綾は笑った。
「フレンドリーファイアは余計だったわ。本当に何でもないの」
「では、何故そんな事を?」
「それは……ちょっとね……」
綾は口籠った。
「某では力になれぬのか?」
「いや、そうじゃないけど」
綾は苦笑した。
「五エ門にだって話せない事はあるでしょう? それと同じよ」
五エ門は納得のいかなそうな顔をしていたが、それ以上追及はしなかった。