ルパン三世VSキャッツ♡アイ
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私はルパンに向き直って訊ねた。
「それで、問題って何なの?」
「実は本物とされている3枚がどれか分からないんだ。かといって、7枚すべてを盗むのはリスクが高いし、できることなら目的の3枚に絞りたいんだけど」
「お前が見ても分からないのか?」
次元が私の顔を見た。
ゴッホとかルノワールなら見分けられる自信はある。
目にする機会は山ほどあるからだ。
しかし、ハインツの作品はあまり世に出ていないから、ほとんど見たことがない。
「長年研究している専門家でさえ判別できないものを、素人の私がパッと見ただけで分かるわけがないでしょ」
「それじゃ、この話は終わりだな」
次元は早々に切り上げようとした。
五エ門もマグカップを手にソファから立ち上がる。
「おい、ちょっと待てって!」ルパンは次元の足に縋りついて情けない声を出した。「綾もさ、もうちょっと、もうちょーっとだけよく考えようぜ。なっ?」
「うーん……手はまぁ、無くはないけど……」
迷いつつ口にした言葉を素早く拾い、ルパンは嬉しそうに私の手を握った。
「いやぁ、お前ならそう言ってくれると思ってたぜ! おいお前ら、手はあるってんだから、ソファに戻れ。ハウス!」
「次元は犬か」と自分の事は棚に上げた五エ門。
「お前もだよ」と、五エ門を横目で睨んだ次元。
ふたりがソファに座るのを待って、私は本棚から持ってきたノートをテーブルに広げた。
覗き込んだ次元が呆れたような声を上げる。
「スウェーデンの金庫破り、イェンソン一味、ピンクパンサー……泥棒ばっかりじゃねぇか」
「うん。わたし、気になった新聞記事をスクラップしているの。それでね、これ」
私はページをめくった。
キャッツ・アイなる泥棒がハインツの絵を盗み出したという記事を見つけて指をさす。
「このキャッツ・アイっていう泥棒はね、どうもハインツの絵に執着しているみたいなの。だからきっと、今回の連作を知れば狙うはずよ。キャッツ・アイなら本物を見極められると思う」
ルパンはノートを手に取り興味深そうにページを繰った。
キャッツ・アイの記事だけを拾い読みしている。
紙面に載ったレオタードの後姿を見て、一瞬だらしない顔をしたのは私しか気づかなかった。
「なるほどねぇ。確実にハインツの作品だけを盗んでいるんだな」
ルパンが読み終えたノートは次元の手へ渡り、最後に五エ門へ回された。
これで3人とも、キャッツ・アイについて世間が持つのと同程度の知識は得られたはずだ。
「けど、綾の策には問題があるよ」
ルパンが言った。
「何が問題だ。お前のよりは情報源が確かだぜ」
「問題はそこだよ次元。情報源さ。俺はこの連作の情報を不二子から得た。キャッツ・アイはどうやってこの情報を知る?」
「…………」
沈黙。
そして3人が一斉に私を見る。
本日のスペシャルメニュー
期待の眼差し〜ルパンファミリー風プレッシャーを添えて〜
そんな料理、絶対お腹をこわすから。
私は盛大にため息をつく。
「少し時間を頂戴。あたってみるから」
そう言うしかなかった。
「それで、問題って何なの?」
「実は本物とされている3枚がどれか分からないんだ。かといって、7枚すべてを盗むのはリスクが高いし、できることなら目的の3枚に絞りたいんだけど」
「お前が見ても分からないのか?」
次元が私の顔を見た。
ゴッホとかルノワールなら見分けられる自信はある。
目にする機会は山ほどあるからだ。
しかし、ハインツの作品はあまり世に出ていないから、ほとんど見たことがない。
「長年研究している専門家でさえ判別できないものを、素人の私がパッと見ただけで分かるわけがないでしょ」
「それじゃ、この話は終わりだな」
次元は早々に切り上げようとした。
五エ門もマグカップを手にソファから立ち上がる。
「おい、ちょっと待てって!」ルパンは次元の足に縋りついて情けない声を出した。「綾もさ、もうちょっと、もうちょーっとだけよく考えようぜ。なっ?」
「うーん……手はまぁ、無くはないけど……」
迷いつつ口にした言葉を素早く拾い、ルパンは嬉しそうに私の手を握った。
「いやぁ、お前ならそう言ってくれると思ってたぜ! おいお前ら、手はあるってんだから、ソファに戻れ。ハウス!」
「次元は犬か」と自分の事は棚に上げた五エ門。
「お前もだよ」と、五エ門を横目で睨んだ次元。
ふたりがソファに座るのを待って、私は本棚から持ってきたノートをテーブルに広げた。
覗き込んだ次元が呆れたような声を上げる。
「スウェーデンの金庫破り、イェンソン一味、ピンクパンサー……泥棒ばっかりじゃねぇか」
「うん。わたし、気になった新聞記事をスクラップしているの。それでね、これ」
私はページをめくった。
キャッツ・アイなる泥棒がハインツの絵を盗み出したという記事を見つけて指をさす。
「このキャッツ・アイっていう泥棒はね、どうもハインツの絵に執着しているみたいなの。だからきっと、今回の連作を知れば狙うはずよ。キャッツ・アイなら本物を見極められると思う」
ルパンはノートを手に取り興味深そうにページを繰った。
キャッツ・アイの記事だけを拾い読みしている。
紙面に載ったレオタードの後姿を見て、一瞬だらしない顔をしたのは私しか気づかなかった。
「なるほどねぇ。確実にハインツの作品だけを盗んでいるんだな」
ルパンが読み終えたノートは次元の手へ渡り、最後に五エ門へ回された。
これで3人とも、キャッツ・アイについて世間が持つのと同程度の知識は得られたはずだ。
「けど、綾の策には問題があるよ」
ルパンが言った。
「何が問題だ。お前のよりは情報源が確かだぜ」
「問題はそこだよ次元。情報源さ。俺はこの連作の情報を不二子から得た。キャッツ・アイはどうやってこの情報を知る?」
「…………」
沈黙。
そして3人が一斉に私を見る。
本日のスペシャルメニュー
期待の眼差し〜ルパンファミリー風プレッシャーを添えて〜
そんな料理、絶対お腹をこわすから。
私は盛大にため息をつく。
「少し時間を頂戴。あたってみるから」
そう言うしかなかった。