まいった……
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穏やかな昼下り。
黙々と愛銃の手入れをしている次元。
彼のすぐそばに座っていた綾は、そっと囁いてみる。
「次元。好きだよ」
無言。
彼にもたれかかってみた。
「大好き」
それでも無言。
綾は体を起こして次元を見上げた。
『愛してる』
とか。
『お前だけだ』
とか。
言う人じゃないのは分かってる。
でも、聞きたい。
「ねぇ次元……」
「あんまり煽るな、綾」
次元は片手で綾の肩を抱き、自分の方へ引き寄せた。
照れているのか、視線は合わせようとしない。
「あのな、綾。オジサンだって日々努力してるんだ」
「努力って、何も言ってくれないじゃん」
「人にゃ向き不向きってもんがあるんだよ。それに、 “言う努力” じゃない」
「?」
次元は目をパチクリしている綾の耳に顔を寄せ、囁いた。
「何も知らない娘を、いきなり押し倒して大人のディープな世界に引きずり込んだらマズいだろーが」
とたんに顔を真っ赤にする綾。
「……ま、そーいうこった」
耳まで赤くしている綾を見て、次元は喉の奥でククッと笑った。
そーいうとこ可愛いのな、お前。
心の中で呟きつつ、手入れ途中の銃に視線を戻す。
軽く構え、照準の具合を確めた。
「次元……」
綾は次元の肩に手を置いた。
「うん?」
振り向くと、唇にふわりとした感触。
ゴトッ!
思わず銃を取り落とした。
「ばっ、ばかやろう! 弾が入ってたらどうするつもりだ……!」
と叫ぼうとした次元だったが。
「きゃー∝∀*※#!」
綾は真っ赤になって、意味不明な歓喜の声をあげながらピューッと走り去ってしまった。
「人の話をまったく分かってねぇ……」
次元はこころもち赤くなった顔を片手で覆った。
笑みがこぼれる。
「まいった……」
おわり
黙々と愛銃の手入れをしている次元。
彼のすぐそばに座っていた綾は、そっと囁いてみる。
「次元。好きだよ」
無言。
彼にもたれかかってみた。
「大好き」
それでも無言。
綾は体を起こして次元を見上げた。
『愛してる』
とか。
『お前だけだ』
とか。
言う人じゃないのは分かってる。
でも、聞きたい。
「ねぇ次元……」
「あんまり煽るな、綾」
次元は片手で綾の肩を抱き、自分の方へ引き寄せた。
照れているのか、視線は合わせようとしない。
「あのな、綾。オジサンだって日々努力してるんだ」
「努力って、何も言ってくれないじゃん」
「人にゃ向き不向きってもんがあるんだよ。それに、 “言う努力” じゃない」
「?」
次元は目をパチクリしている綾の耳に顔を寄せ、囁いた。
「何も知らない娘を、いきなり押し倒して大人のディープな世界に引きずり込んだらマズいだろーが」
とたんに顔を真っ赤にする綾。
「……ま、そーいうこった」
耳まで赤くしている綾を見て、次元は喉の奥でククッと笑った。
そーいうとこ可愛いのな、お前。
心の中で呟きつつ、手入れ途中の銃に視線を戻す。
軽く構え、照準の具合を確めた。
「次元……」
綾は次元の肩に手を置いた。
「うん?」
振り向くと、唇にふわりとした感触。
ゴトッ!
思わず銃を取り落とした。
「ばっ、ばかやろう! 弾が入ってたらどうするつもりだ……!」
と叫ぼうとした次元だったが。
「きゃー∝∀*※#!」
綾は真っ赤になって、意味不明な歓喜の声をあげながらピューッと走り去ってしまった。
「人の話をまったく分かってねぇ……」
次元はこころもち赤くなった顔を片手で覆った。
笑みがこぼれる。
「まいった……」
おわり
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