嵐を呼ぶレディ
Nawe Change
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次の日、総員起こしの号笛で目を覚ました綾は枕元に小箱が置いてあるのに気づいてため息をついた。
〈With Love〉と書かれたカードには、ご丁寧に花の香油が染み込んでいて、良い香りがする。
箱の中には小さな花の細工がなされた髪飾りが入っていた。
「船長!」
素早くノックをしてデイキャビンに飛び込むと、室内にはスケイディとアーネストがいた。
二人は寝巻き姿の綾の襲来に目を丸くし、慌てて視線を逸らした。
「こういうのは困ります! もう部屋がいっぱいなんですから!」
綾は箱をシルバーに差し出した。
「やぁ、おはよう」シルバーはにっこり笑った。「可愛い物を見るとつい、贈りたくなるんだよ」
「はい?」
綾より先にスケイディとアーネストが揃って声を漏らす。
シルバーは綾に歩み寄り、そっと髪を撫でた。
「そんな格好でやって来たら、皆が誤解するだろう。まぁ、俺は大歓迎だが」
椅子にかけてあった自分の上着を彼女の肩にのせる。そして箱の中から髪飾りを取り出して彼女の髪に挿した。
「あぁ、やっぱり。よく似合うよ」
「ありがとうございます……じゃない、そうじゃない」
綾は真っ赤になりながら、冷静になろうと首を振った。
シルバーはそんな彼女の様子をニコニコして見ていたが、遠くからキースの声が聞こえると船長の顔に戻ってスケイディ達を振り返った。
「今日は大事な客人がくる。アランだ。さっき言ったポイントまで向かってくれ」
シルバーと綾のやりとりを呆然と見ていたスケイディ達だったが、シルバーの言葉に慌てて部屋を出ていった。
噂はスケイディから瞬く間に広がった。
「シルバー、一体どういうつもりなんだい?」
「何のことかな」
ヒューに詰問されたシルバーは、しらばっくれることにした。彼に言うと、変な庇護欲から作戦をぶち壊しにされかねない。
「リョウに手を出したって」
「冗談はよしてくれ」シルバーは鼻で笑ってみせた。
「君まであの噂を真に受けるのか」
「じゃあ聞くが、彼女へのあのプレゼントの山、あれは一体何だい?」
「戦利品の一部さ。ケビンが売り物にならんと言うから彼女にやった」
「戦利品ね……」
ヒューはシルバーを横目で睨んだ。
シルバーは目を合わさぬよう、あさっての方を見つめている。
「おーい、アッパーデッキ! 金髪さんに伝令……!」
トップから見張りの声が降ってきて、シルバーは助かったとばかりにその場を離れる。
「なーんか、企んでるんだよな……」
シルバーの背中を見送りながら、ヒューはやれやれと大きくため息をついた。
〈With Love〉と書かれたカードには、ご丁寧に花の香油が染み込んでいて、良い香りがする。
箱の中には小さな花の細工がなされた髪飾りが入っていた。
「船長!」
素早くノックをしてデイキャビンに飛び込むと、室内にはスケイディとアーネストがいた。
二人は寝巻き姿の綾の襲来に目を丸くし、慌てて視線を逸らした。
「こういうのは困ります! もう部屋がいっぱいなんですから!」
綾は箱をシルバーに差し出した。
「やぁ、おはよう」シルバーはにっこり笑った。「可愛い物を見るとつい、贈りたくなるんだよ」
「はい?」
綾より先にスケイディとアーネストが揃って声を漏らす。
シルバーは綾に歩み寄り、そっと髪を撫でた。
「そんな格好でやって来たら、皆が誤解するだろう。まぁ、俺は大歓迎だが」
椅子にかけてあった自分の上着を彼女の肩にのせる。そして箱の中から髪飾りを取り出して彼女の髪に挿した。
「あぁ、やっぱり。よく似合うよ」
「ありがとうございます……じゃない、そうじゃない」
綾は真っ赤になりながら、冷静になろうと首を振った。
シルバーはそんな彼女の様子をニコニコして見ていたが、遠くからキースの声が聞こえると船長の顔に戻ってスケイディ達を振り返った。
「今日は大事な客人がくる。アランだ。さっき言ったポイントまで向かってくれ」
シルバーと綾のやりとりを呆然と見ていたスケイディ達だったが、シルバーの言葉に慌てて部屋を出ていった。
噂はスケイディから瞬く間に広がった。
「シルバー、一体どういうつもりなんだい?」
「何のことかな」
ヒューに詰問されたシルバーは、しらばっくれることにした。彼に言うと、変な庇護欲から作戦をぶち壊しにされかねない。
「リョウに手を出したって」
「冗談はよしてくれ」シルバーは鼻で笑ってみせた。
「君まであの噂を真に受けるのか」
「じゃあ聞くが、彼女へのあのプレゼントの山、あれは一体何だい?」
「戦利品の一部さ。ケビンが売り物にならんと言うから彼女にやった」
「戦利品ね……」
ヒューはシルバーを横目で睨んだ。
シルバーは目を合わさぬよう、あさっての方を見つめている。
「おーい、アッパーデッキ! 金髪さんに伝令……!」
トップから見張りの声が降ってきて、シルバーは助かったとばかりにその場を離れる。
「なーんか、企んでるんだよな……」
シルバーの背中を見送りながら、ヒューはやれやれと大きくため息をついた。