嵐を呼ぶレディ
Nawe Change
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宵闇が辺りを染める頃、綾は波の音を聞きながら星を眺めていた。
風が索具を軋ませ、彼女のスカートを揺らす。
「その服もよく似合う」
声のした方を振り返ると、シルバーが毛布を持って立っていた。
「お礼は言いませんよ。戦利品でしょう? ドクターから聞きました」
「……本当にそうだと思うか?」
「……違うんですか?」
シルバーはゆっくりと綾に歩み寄った。彼のゆったりとしたシャツも、風ではためいている。
「戦利品の中から君にぴったり合う物を見つけるのは、至難の業だろうな」彼は笑った。
「全部俺が買ったんだ。君に似合う服や髪飾りを選ぶのは楽しかったよ。君の喜ぶ顔を想像したりしてね」
いつもの『お前さん』が、いつの間にか『君』になっていることに綾は気づいた。
お芝居、でしょう?
恋人のフリ、でしょう?
なんと言ったら良いのかわからず、綾は曖昧に微笑み、俯いた。
「寒くないか、リョウ。夜風は思ったより冷えるからな」
シルバーが毛布を広げ、抱きしめるように綾を包み込んだ。沈黙が流れる。
「あの……」綾が小さな声で言った。
「離してくれませんか」
「だって、寒いんだから仕方がないだろう。猫でもいれば別だが」
「私は猫ですか」
口をとがらせると、シルバーはくすくす笑いながら彼女を抱きしめ、柔らかな髪に顔をうずめた。
「暖かいな、君は」
「ちょっ、船長!」
綾は毛布ごとシルバーを跳ね除け、後退りして距離をとった。
「ただでさえ噂になっているのに、こんなところを見られたら言い訳できません!」 真っ赤な顔をして、早口でまくしたてる。
「甲板に砲弾が転がるようになったらどうするんですか!」
「反乱? そんなことにはならんよ。俺のクルー達だぞ?」
「そのクルー達が決闘騒ぎになったの、覚えてます?」
「さて、何の事ダッタカナー」
シルバーはわざとらしくとぼけてみせた。
綾はため息をつく。
「とにかく、これ以上ややこしい事にならないように、気をつけてください」
「分かったよ。君の名誉は守ろう、レディ」
「……ふざけてます?」
「滅相もない。そんな怖い顔をしないでくれ、ダーリン」
「もう知りません!」
綾はぷいと向こうを向いてしまったが、耳まで真っ赤だ。シルバーは小さく笑った。
風が索具を軋ませ、彼女のスカートを揺らす。
「その服もよく似合う」
声のした方を振り返ると、シルバーが毛布を持って立っていた。
「お礼は言いませんよ。戦利品でしょう? ドクターから聞きました」
「……本当にそうだと思うか?」
「……違うんですか?」
シルバーはゆっくりと綾に歩み寄った。彼のゆったりとしたシャツも、風ではためいている。
「戦利品の中から君にぴったり合う物を見つけるのは、至難の業だろうな」彼は笑った。
「全部俺が買ったんだ。君に似合う服や髪飾りを選ぶのは楽しかったよ。君の喜ぶ顔を想像したりしてね」
いつもの『お前さん』が、いつの間にか『君』になっていることに綾は気づいた。
お芝居、でしょう?
恋人のフリ、でしょう?
なんと言ったら良いのかわからず、綾は曖昧に微笑み、俯いた。
「寒くないか、リョウ。夜風は思ったより冷えるからな」
シルバーが毛布を広げ、抱きしめるように綾を包み込んだ。沈黙が流れる。
「あの……」綾が小さな声で言った。
「離してくれませんか」
「だって、寒いんだから仕方がないだろう。猫でもいれば別だが」
「私は猫ですか」
口をとがらせると、シルバーはくすくす笑いながら彼女を抱きしめ、柔らかな髪に顔をうずめた。
「暖かいな、君は」
「ちょっ、船長!」
綾は毛布ごとシルバーを跳ね除け、後退りして距離をとった。
「ただでさえ噂になっているのに、こんなところを見られたら言い訳できません!」 真っ赤な顔をして、早口でまくしたてる。
「甲板に砲弾が転がるようになったらどうするんですか!」
「反乱? そんなことにはならんよ。俺のクルー達だぞ?」
「そのクルー達が決闘騒ぎになったの、覚えてます?」
「さて、何の事ダッタカナー」
シルバーはわざとらしくとぼけてみせた。
綾はため息をつく。
「とにかく、これ以上ややこしい事にならないように、気をつけてください」
「分かったよ。君の名誉は守ろう、レディ」
「……ふざけてます?」
「滅相もない。そんな怖い顔をしないでくれ、ダーリン」
「もう知りません!」
綾はぷいと向こうを向いてしまったが、耳まで真っ赤だ。シルバーは小さく笑った。