記憶のかけら
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頭の中で、さっきの場面が何度も繰り返される。
銃を握る私と、私の前に立ちはだかる誰かの背中。
そして────
『下がってろ!』
鋭く、どこか必死な声。その一言が胸にこだまするたび、息が詰まりそうになる。
(お水でも飲んでこよう……)
フラフラと廊下に出たところで、次元さんと行き合った。
「どうした。顔が真っ青だぞ」と、彼は驚いた顔で私を見た。
「私……今、何かを……」
言いかけて、あとが続かない。
冷たい銃の質感を思い出し、指が震えた。
次元さんは静かに息を吐いた。
「……無理に思い出そうとしなくて良い」
思い出せと言った口で、今度は真逆のことを言っている。
顔を上げると、彼は迷いを含んだ目で私を見ていた。
じっと見ていると、胸が苦しくなる。
私は小さく頭を下げて、彼の横を通り過ぎようとした。
「……いや、」言葉とともに腕を取られ、私は驚いて振り返った。
次元さんの手が、私の手首をしっかりと掴んでいた。その手を辿るように彼を見上げる。
「……思い出せよ。俺のことだけでも」
低く、静かな声だった。
その目はもう揺れてはいない。真っ直ぐに私を見ていた。
私はただ、彼を見つめ返すことしか出来なかった。
「…………」
彼は視線を逸らして私の手を離した。
触れられた部分だけが熱く感じて、私は思わず手首を押さえる。
そのまま、踵を返す次元さんを見送った。
ゆっくりと歩き去る彼の後ろ姿が、なぜだかたまらなく切なくて────
視界が滲んでゆらゆらと揺れた。
銃を握る私と、私の前に立ちはだかる誰かの背中。
そして────
『下がってろ!』
鋭く、どこか必死な声。その一言が胸にこだまするたび、息が詰まりそうになる。
(お水でも飲んでこよう……)
フラフラと廊下に出たところで、次元さんと行き合った。
「どうした。顔が真っ青だぞ」と、彼は驚いた顔で私を見た。
「私……今、何かを……」
言いかけて、あとが続かない。
冷たい銃の質感を思い出し、指が震えた。
次元さんは静かに息を吐いた。
「……無理に思い出そうとしなくて良い」
思い出せと言った口で、今度は真逆のことを言っている。
顔を上げると、彼は迷いを含んだ目で私を見ていた。
じっと見ていると、胸が苦しくなる。
私は小さく頭を下げて、彼の横を通り過ぎようとした。
「……いや、」言葉とともに腕を取られ、私は驚いて振り返った。
次元さんの手が、私の手首をしっかりと掴んでいた。その手を辿るように彼を見上げる。
「……思い出せよ。俺のことだけでも」
低く、静かな声だった。
その目はもう揺れてはいない。真っ直ぐに私を見ていた。
私はただ、彼を見つめ返すことしか出来なかった。
「…………」
彼は視線を逸らして私の手を離した。
触れられた部分だけが熱く感じて、私は思わず手首を押さえる。
そのまま、踵を返す次元さんを見送った。
ゆっくりと歩き去る彼の後ろ姿が、なぜだかたまらなく切なくて────
視界が滲んでゆらゆらと揺れた。