記憶のかけら
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「さっきの帽子、似合ってたな……」
カフェのテーブルについた途端、私は意地悪っぽく言った。
「うるせぇ」
次元さんはむすっとして、帽子を深くかぶり直す。
私はクスッと笑った。
「コーヒーだけでいいんですか? 他のも頼んでいいんですよ」
私はメニューをめくり、ある一品を指差して顔を上げた。
「これはどうです? 『秘密の森のスノーホワイト』」
「何だそれ」
「アイスクリームにチョコレートソース、雪の妖精がふわっと香る、と書いてあります」
「雪の妖精って何だよ……ふざけんな」
次元さんが眉をひそめる。私は笑いを堪えきれず、口元を覆った。
「店員さん、呼びましょうか」
「やめろ。絶対にやめろ」
次元さんは苦虫を噛み潰したような顔でため息をついた。
「コーヒーでいいって言ってんだろ」
届いたコーヒーに、二人そろって口をつける。
「……苦い」
私が漏らした言葉に、次元さんが少し目を細めてこちらを見た。
「砂糖とミルク、入れちまえよ」
ん……?
胸の奥がちくりと反応する。
今の声、前にも……同じことを、どこかで。
────砂糖とミルク、全部入れちまえ
記憶の断片が水面に浮かびかけて、でも拾い上げる前に沈んでいく。
「……そうですね」私は笑って誤魔化した。
スティックシュガーを二本、ミルクをたっぷり。クルクルとかき回す。黒と白が渦になった。
「……ん、美味しい」
「そんな甘ったるいもん、よく飲めるな」
次元さんは眉を顰めた。私の手ごとカップを引き寄せて一口飲む。
「甘っ!」
思わず顔を歪ませる次元さんに、私は吹き出しそうになる。
「前もこんなこと……」
無意識に口をついて出た言葉にハッとした。
「え……?」
今の、何だろう。
ほんのり漂う既視感。の奥がほんのり温かくなっていた。
カフェのテーブルについた途端、私は意地悪っぽく言った。
「うるせぇ」
次元さんはむすっとして、帽子を深くかぶり直す。
私はクスッと笑った。
「コーヒーだけでいいんですか? 他のも頼んでいいんですよ」
私はメニューをめくり、ある一品を指差して顔を上げた。
「これはどうです? 『秘密の森のスノーホワイト』」
「何だそれ」
「アイスクリームにチョコレートソース、雪の妖精がふわっと香る、と書いてあります」
「雪の妖精って何だよ……ふざけんな」
次元さんが眉をひそめる。私は笑いを堪えきれず、口元を覆った。
「店員さん、呼びましょうか」
「やめろ。絶対にやめろ」
次元さんは苦虫を噛み潰したような顔でため息をついた。
「コーヒーでいいって言ってんだろ」
届いたコーヒーに、二人そろって口をつける。
「……苦い」
私が漏らした言葉に、次元さんが少し目を細めてこちらを見た。
「砂糖とミルク、入れちまえよ」
ん……?
胸の奥がちくりと反応する。
今の声、前にも……同じことを、どこかで。
────砂糖とミルク、全部入れちまえ
記憶の断片が水面に浮かびかけて、でも拾い上げる前に沈んでいく。
「……そうですね」私は笑って誤魔化した。
スティックシュガーを二本、ミルクをたっぷり。クルクルとかき回す。黒と白が渦になった。
「……ん、美味しい」
「そんな甘ったるいもん、よく飲めるな」
次元さんは眉を顰めた。私の手ごとカップを引き寄せて一口飲む。
「甘っ!」
思わず顔を歪ませる次元さんに、私は吹き出しそうになる。
「前もこんなこと……」
無意識に口をついて出た言葉にハッとした。
「え……?」
今の、何だろう。
ほんのり漂う既視感。の奥がほんのり温かくなっていた。