日常と違和感
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部屋に戻った途端、空気が変わった。
次元さんは無言のままベッドに腰を下ろし、私はカフェテーブルの椅子にそっと座る。
さっきまでのリビングの雰囲気とは真逆で、空気が張り詰めている。
次元さんは煙草を取り出し、ゆっくりと火をつける。
「……ルパンといる時は楽しそうだな」
低くぼそりと漏れた声に、心臓がひとつ跳ねた。
どういう意味?
意図を図りかねて彼の顔を見た。
次元さんは私の方を見ようともしなかった。
煙草の先が淡く灯っている。
そのまま、少しの沈黙が落ちた。
「……ルパンの部屋に移れ」
静かな声だったけれど、その言葉は私の胸に突き刺さった。
「えっ……」
「お前だって気まずいだろう」次元さんは低く続けた。
「ルパンといる方が気楽だし、あいつのそばにいた方が……安心だろう」
違う。そんなこと、思ってない。
でも、言葉が上手く出てこない。
「ルパンには、俺から言っておく」
そう言った次元さんの声は、突き放すようだった。
『待って』と言いたいのに、喉が塞がったみたいに言葉が詰まって出てこない。
次元さんはそれきり黙ってしまった。表情も、読めなかった。
「……わかりました」
絞り出すように、私はようやくそう言った。
「ああ」
短い返事を残して、次元さんは立ち上がり、ドアの方へと向かう。
そして、扉の前でふと立ち止まった。
彼の背中がわずかに揺れた。
何か言いたそうに、振り返りかけて────けれど、何も言わなかった。
そのままドアを開けて出て行く。
ドアの閉まる音が、やけに冷たく耳に響いた。
私はしばらく動けなかった。
身体の力が抜ける。
「……痛い」
ぽつりと声が漏れた。
胸の奥が熱いような、冷たいような、そんな痛みに包まれていた。手を当てると、鼓動がやけに早い。
私は彼に何かしたんだろうか。
次元さんの言葉が、表情が思い出されて、そのたびに胸が締めつけられる。
『ルパンの部屋に移れ』
彼の言葉がガラスの棘のように耳に刺さっている。
涙がこぼれた。
ゆっくり立ち上がって、クローゼットを片付けはじめる。
ノロノロと手を動かすけれど、なかなか捗らなかった。それでも、元々少ない荷物をまとめるのに、さして時間はかからなかった。
私は涙を拭いて、部屋を出た。
ルパンさんの部屋はどこか奇妙だった。ベッドもデスクも綺麗なのに、床の一箇所にだけ何かの機械の部品が乱雑に散らばっていて、その意味のわからなさがまた心細く感じた。
ベッドに横になってみるけれど、眠れる気がしない。天井を見上げ、そっと目を閉じた。
────どうして、こんなことになったんだろう。
次元さんは無言のままベッドに腰を下ろし、私はカフェテーブルの椅子にそっと座る。
さっきまでのリビングの雰囲気とは真逆で、空気が張り詰めている。
次元さんは煙草を取り出し、ゆっくりと火をつける。
「……ルパンといる時は楽しそうだな」
低くぼそりと漏れた声に、心臓がひとつ跳ねた。
どういう意味?
意図を図りかねて彼の顔を見た。
次元さんは私の方を見ようともしなかった。
煙草の先が淡く灯っている。
そのまま、少しの沈黙が落ちた。
「……ルパンの部屋に移れ」
静かな声だったけれど、その言葉は私の胸に突き刺さった。
「えっ……」
「お前だって気まずいだろう」次元さんは低く続けた。
「ルパンといる方が気楽だし、あいつのそばにいた方が……安心だろう」
違う。そんなこと、思ってない。
でも、言葉が上手く出てこない。
「ルパンには、俺から言っておく」
そう言った次元さんの声は、突き放すようだった。
『待って』と言いたいのに、喉が塞がったみたいに言葉が詰まって出てこない。
次元さんはそれきり黙ってしまった。表情も、読めなかった。
「……わかりました」
絞り出すように、私はようやくそう言った。
「ああ」
短い返事を残して、次元さんは立ち上がり、ドアの方へと向かう。
そして、扉の前でふと立ち止まった。
彼の背中がわずかに揺れた。
何か言いたそうに、振り返りかけて────けれど、何も言わなかった。
そのままドアを開けて出て行く。
ドアの閉まる音が、やけに冷たく耳に響いた。
私はしばらく動けなかった。
身体の力が抜ける。
「……痛い」
ぽつりと声が漏れた。
胸の奥が熱いような、冷たいような、そんな痛みに包まれていた。手を当てると、鼓動がやけに早い。
私は彼に何かしたんだろうか。
次元さんの言葉が、表情が思い出されて、そのたびに胸が締めつけられる。
『ルパンの部屋に移れ』
彼の言葉がガラスの棘のように耳に刺さっている。
涙がこぼれた。
ゆっくり立ち上がって、クローゼットを片付けはじめる。
ノロノロと手を動かすけれど、なかなか捗らなかった。それでも、元々少ない荷物をまとめるのに、さして時間はかからなかった。
私は涙を拭いて、部屋を出た。
ルパンさんの部屋はどこか奇妙だった。ベッドもデスクも綺麗なのに、床の一箇所にだけ何かの機械の部品が乱雑に散らばっていて、その意味のわからなさがまた心細く感じた。
ベッドに横になってみるけれど、眠れる気がしない。天井を見上げ、そっと目を閉じた。
────どうして、こんなことになったんだろう。