ボツコニアン
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無題
(前回ボツコニアン行きになった逃走劇、五エ門が出来るなら次元も出来るだろうと妄想。)
(設定は前回同様、ヒロインはルパン一味に拾われた少女。単純に次元と五エ門を入れ替えただけ。)
「次元?」
ボツ子の小さな声がした。心臓にヒヤリと冷たいものが走る。
「ボツ子、来るな!」
そう叫び、次元は暗闇の向こうに素早く銃口を向けた。
「誰だ」
「…………」
暗闇から男がゆらりと姿を現した。
その目はまるで死人のように白く淀んでいた。全身黒尽くめの出で立ちはまるで影のようで、隙は全く見当たらない。まさにプロの仕事人という出で立ちだ。
「ボツ子、逃げろ!」
次元が叫ぶ。彼に駆け寄ろうとしたボツ子はその声に立ち止まった。
「早く行け!」
次元が叫ぶ。その声にボツ子はハッとして、慌ててその身を翻して駆け出した。
それを追おうとした男に次元は続けざまに引き金を引いた。次元の放った弾丸が男の銃を弾き飛ばし、肩口をかすめ、腹部を貫く。しかし男は倒れず、次元に向かって突進してきた。
「くそっ」
男がナイフを振り上げる。次元はそれを銃身で受け流し、体勢を崩した男の腹に膝蹴りを打ち込む。男は血反吐を吐きながらも再び立ち上がる。どうやら防弾チョッキを着ているらしい。その執念に次元は思わず舌を巻いた。
山道を駆け下りていたボツ子は、続いていた銃声が不意に途切れたところで背後を振り返った。
「次元……あっ」
地面から飛び出した石につまづいて倒れ込む。そのまま斜面を滑り落ち、木に背中を打ち付けて止まった。
「うっ……」
全身に鈍い痛みが走り、ボツ子は身を縮めて蹲った。
「次元……」
なんとかして立ち上がると、ボツ子はよたよたと歩き出した。が、数歩も進まないうちに倒れ込んでしまう。
そこへ足音が響いた。黒い革靴が目に入り、ボツ子はハッとして顔を上げる。細長いナイフを手にした男がゆっくりとボツ子に近づいてくるのが見えた。
「誰かっ……!」
ボツ子は咄嗟に叫んだ。その声は夜の静寂に飲み込まれる。
男は表情を変えず、ただ静かに立っていた。そしてゆっくりとした動作でナイフを持ち上げた。
ボツ子は思わず身を固くして目を瞑った。
「……くっ」
次の瞬間、苦痛の声を漏らしたのは男の方だった。
ボツ子が目を開けると、目の前には五エ門の背中があった。刀身が鞘に収まる澄んだ金属音がした。
血の流れる肩口を抑えながら男は後退り、闇に紛れて姿を消した。
五エ門は追いかけようとはせず、振り返ってボツ子の前に屈み込んだ。
「痛むか」
自らの袂を裂いて、血の滲むボツ子の膝に巻きつける。
「ありがとう」
「次元はどうした」
「次元……そう、次元が!」
ボツ子は慌てて周囲を見渡した。しかし既に自分がどっちから来たのかすら分からなくなっていた。
「どうしよう五エ門! 次元が危ないの!」
ボツ子は震える手で五エ門にしがみついた。
五エ門はボツ子を立ち上がらせ、その目を見つめた。
「良いか、ボツ子。何者かは分からぬが敵の狙いはお主だ。お主をのがした以上、奴等が次元を殺すのは無意味だ」
「でも……」
ボツ子は今にも泣き出しそうな顔をして下山を渋っている。
五エ門は小さくため息をついた。
「許せ」
次の瞬間、ボツ子の体はふわりと持ち上げられた。
「きゃ……」
五エ門がボツ子を抱え上げたのだ。そして、そのまま歩き出す。
「ごえも……っ」
ボツ子は恥ずかしさに思わず声を上げるが、
「静かに。敵に位置を知られる」と言われて慌てて口を閉じる。
「現状は我等の方が不利。次元を探したいなら、今は撤退すべきだ。今なら夜陰に紛れて逃げおおせる」
そう説得され、ボツ子はようやく頷いた。
五エ門が続ける。
「案ずるな。次元はそう簡単にやられるような男ではない」
「……うん」
ボツ子は小さく微笑んだ。そしてそのまま五エ門の首に腕を回すと、彼の肩口に顔を埋める。
五エ門はボツ子をしっかりと抱え直すと、足早に山を下りていった。
終わり
ボツ理由:ただ次元と五エ門を入れ替えたらどうなるかと思っただけなので、前後のストーリーなど考えてもいない。
(前回ボツコニアン行きになった逃走劇、五エ門が出来るなら次元も出来るだろうと妄想。)
(設定は前回同様、ヒロインはルパン一味に拾われた少女。単純に次元と五エ門を入れ替えただけ。)
「次元?」
ボツ子の小さな声がした。心臓にヒヤリと冷たいものが走る。
「ボツ子、来るな!」
そう叫び、次元は暗闇の向こうに素早く銃口を向けた。
「誰だ」
「…………」
暗闇から男がゆらりと姿を現した。
その目はまるで死人のように白く淀んでいた。全身黒尽くめの出で立ちはまるで影のようで、隙は全く見当たらない。まさにプロの仕事人という出で立ちだ。
「ボツ子、逃げろ!」
次元が叫ぶ。彼に駆け寄ろうとしたボツ子はその声に立ち止まった。
「早く行け!」
次元が叫ぶ。その声にボツ子はハッとして、慌ててその身を翻して駆け出した。
それを追おうとした男に次元は続けざまに引き金を引いた。次元の放った弾丸が男の銃を弾き飛ばし、肩口をかすめ、腹部を貫く。しかし男は倒れず、次元に向かって突進してきた。
「くそっ」
男がナイフを振り上げる。次元はそれを銃身で受け流し、体勢を崩した男の腹に膝蹴りを打ち込む。男は血反吐を吐きながらも再び立ち上がる。どうやら防弾チョッキを着ているらしい。その執念に次元は思わず舌を巻いた。
山道を駆け下りていたボツ子は、続いていた銃声が不意に途切れたところで背後を振り返った。
「次元……あっ」
地面から飛び出した石につまづいて倒れ込む。そのまま斜面を滑り落ち、木に背中を打ち付けて止まった。
「うっ……」
全身に鈍い痛みが走り、ボツ子は身を縮めて蹲った。
「次元……」
なんとかして立ち上がると、ボツ子はよたよたと歩き出した。が、数歩も進まないうちに倒れ込んでしまう。
そこへ足音が響いた。黒い革靴が目に入り、ボツ子はハッとして顔を上げる。細長いナイフを手にした男がゆっくりとボツ子に近づいてくるのが見えた。
「誰かっ……!」
ボツ子は咄嗟に叫んだ。その声は夜の静寂に飲み込まれる。
男は表情を変えず、ただ静かに立っていた。そしてゆっくりとした動作でナイフを持ち上げた。
ボツ子は思わず身を固くして目を瞑った。
「……くっ」
次の瞬間、苦痛の声を漏らしたのは男の方だった。
ボツ子が目を開けると、目の前には五エ門の背中があった。刀身が鞘に収まる澄んだ金属音がした。
血の流れる肩口を抑えながら男は後退り、闇に紛れて姿を消した。
五エ門は追いかけようとはせず、振り返ってボツ子の前に屈み込んだ。
「痛むか」
自らの袂を裂いて、血の滲むボツ子の膝に巻きつける。
「ありがとう」
「次元はどうした」
「次元……そう、次元が!」
ボツ子は慌てて周囲を見渡した。しかし既に自分がどっちから来たのかすら分からなくなっていた。
「どうしよう五エ門! 次元が危ないの!」
ボツ子は震える手で五エ門にしがみついた。
五エ門はボツ子を立ち上がらせ、その目を見つめた。
「良いか、ボツ子。何者かは分からぬが敵の狙いはお主だ。お主をのがした以上、奴等が次元を殺すのは無意味だ」
「でも……」
ボツ子は今にも泣き出しそうな顔をして下山を渋っている。
五エ門は小さくため息をついた。
「許せ」
次の瞬間、ボツ子の体はふわりと持ち上げられた。
「きゃ……」
五エ門がボツ子を抱え上げたのだ。そして、そのまま歩き出す。
「ごえも……っ」
ボツ子は恥ずかしさに思わず声を上げるが、
「静かに。敵に位置を知られる」と言われて慌てて口を閉じる。
「現状は我等の方が不利。次元を探したいなら、今は撤退すべきだ。今なら夜陰に紛れて逃げおおせる」
そう説得され、ボツ子はようやく頷いた。
五エ門が続ける。
「案ずるな。次元はそう簡単にやられるような男ではない」
「……うん」
ボツ子は小さく微笑んだ。そしてそのまま五エ門の首に腕を回すと、彼の肩口に顔を埋める。
五エ門はボツ子をしっかりと抱え直すと、足早に山を下りていった。
終わり
ボツ理由:ただ次元と五エ門を入れ替えたらどうなるかと思っただけなので、前後のストーリーなど考えてもいない。
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