第3話
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「その沈黙は、『何か知ってます』の意味だと取っても良いよな」
「いえ、私は……」
「綾!」
叫び声とともに、私の目に黒い背中が飛び込んできた。
スミスだった。
「おっとっと」ルパンはバックステップを踏んで距離をとった。
「せっかく良いところだったのに」
「それは邪魔して悪かったな」
スミスは私を庇うように片手を背中に回しながらルパンと対峙した。
「彼女に手を出すな。彼女は我々の協力者だ。保護しなくてはならない」
「宝石店の告知を見た時、時々視線がカメラから逸れていたから気づいたよ。誰かに指示されてるな、ってね」
ルパンにはお見通しだったようだ。
「ルパン三世。おとなしく私と来てもらおう」
淡々とスミスが言う。
ルパンは眉をひそめた。
「嫌なこった。何が悲しくて男とデートしなきゃなんねーの」
余裕ぶった口調だったがスミスに向けられた彼の視線は銃口のように鋭く、私はハラハラしながら見守る。
「そちらが嫌でも来てもらわねば困る」スミスが一歩前へ踏み出した。
その瞬間、ルパンが地面を蹴りスミス目がけて走り出した。
スミスも駆け出した。彼が伸ばした腕をルパンはすれ違いざまに身を屈めてかわし、あっという間に私のすぐ目の前まで距離を詰める。
「それじゃ、綾」
彼は私の腰を抱き寄せ、ダンスでもするように素早く体勢を入れ替えた。
見上げると、彼の熱っぽい瞳が私を見つめていた。
あ、キスされる────
身体が硬直した。ギュッと目を瞑る。
すぐそばでクスリと笑う声が聞こえ、額にキスが落とされた。
目を開けると、ルパンはニヤリと笑ってウインクひとつ。
優しい声音で「また今度」と囁き、ルパンは私の体をトン、と押した。
私の体はよろよろとよろめいて後ろに倒れ込む。
すんでのところでスミスの腕が私を抱き止め、なんとか地面に激突せずに済んだ。
「待て、ルパン!」スミスが叫んだ。
私は慌てて体を起こしたが、もうルパンの姿は見えなかった。
ルパンが去っていったであろう方向へ、スミスが追いかけていった。
「いえ、私は……」
「綾!」
叫び声とともに、私の目に黒い背中が飛び込んできた。
スミスだった。
「おっとっと」ルパンはバックステップを踏んで距離をとった。
「せっかく良いところだったのに」
「それは邪魔して悪かったな」
スミスは私を庇うように片手を背中に回しながらルパンと対峙した。
「彼女に手を出すな。彼女は我々の協力者だ。保護しなくてはならない」
「宝石店の告知を見た時、時々視線がカメラから逸れていたから気づいたよ。誰かに指示されてるな、ってね」
ルパンにはお見通しだったようだ。
「ルパン三世。おとなしく私と来てもらおう」
淡々とスミスが言う。
ルパンは眉をひそめた。
「嫌なこった。何が悲しくて男とデートしなきゃなんねーの」
余裕ぶった口調だったがスミスに向けられた彼の視線は銃口のように鋭く、私はハラハラしながら見守る。
「そちらが嫌でも来てもらわねば困る」スミスが一歩前へ踏み出した。
その瞬間、ルパンが地面を蹴りスミス目がけて走り出した。
スミスも駆け出した。彼が伸ばした腕をルパンはすれ違いざまに身を屈めてかわし、あっという間に私のすぐ目の前まで距離を詰める。
「それじゃ、綾」
彼は私の腰を抱き寄せ、ダンスでもするように素早く体勢を入れ替えた。
見上げると、彼の熱っぽい瞳が私を見つめていた。
あ、キスされる────
身体が硬直した。ギュッと目を瞑る。
すぐそばでクスリと笑う声が聞こえ、額にキスが落とされた。
目を開けると、ルパンはニヤリと笑ってウインクひとつ。
優しい声音で「また今度」と囁き、ルパンは私の体をトン、と押した。
私の体はよろよろとよろめいて後ろに倒れ込む。
すんでのところでスミスの腕が私を抱き止め、なんとか地面に激突せずに済んだ。
「待て、ルパン!」スミスが叫んだ。
私は慌てて体を起こしたが、もうルパンの姿は見えなかった。
ルパンが去っていったであろう方向へ、スミスが追いかけていった。