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第零章

そのため一日中休みなく動き回ることも

 「買い物付き合ってくれるかい?」

 彼の言葉に、ある条件を出した。

・必ず護衛をつけること。

 ・体調面に異変が出たらすぐに帰ること

 ・出る前に出かける許容範囲でなければ外出の許可は出せない
というものに彼は頷く。

その後、問題はなく、街へ向かった。

色々な店をめぐり、明日誕生日を迎える彼へ日頃の感謝伝えるために俺なりの贈り物を選び、その後少し街を巡った。

 「そろそろ、壱和さん帰りましょうか?」

 「そうだね。今日はありがとう先生、君も。俺も頑張らないと。また付き合ってくれるだろ?爲魅。」

 「えぇ。勿論。その意気ですよ病は気からと言いますから。また来ましょうね」

 「そうだね。ありがとう」

 『えっとじゃあ俺は馬車回してくるっすよね。先生…………壱和さん』

 「わかったから早くいっておいで」

 「あの子すっかり先生に懐いたね」

 「元々愛らしい子でしたよ?」

 「そうかい?私は嫌われていたけどね」

 「あれは、壱和さんが揶揄うからですよ」

 「だってあの子反応が可愛くてね、ついね。そうだ爲魅。これあげるよ」

 そういい小さな箱を渡された。突然のことに戸惑っていると、彼はくつくつと笑い俺の頭ふわりと撫でる。

 「今日のお礼といつもお礼かな。それにね爲魅。明日は椿の誕生日だと言ったけど同時に君が組へ来た日でもあるんだよ」

 「………っ…」

組へ来た。

彼の言葉にあの時の情景を鮮明に思い出す。

父様と母様が殺され、俺はその場離れようとした時犯人に打たれた。目が覚めた時、目の前は火の海に変わっていた。痛くて、暑くて、怖くて。ただ、泣くことしか出来なかった。

 「爲魅。お前が何か抱えてるとは思っていたけど、泣きたい時は泣けは良いんだよ。我慢することはないんだから」

 そっと目元を拭われ、少しして両耳を塞がれた。
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