いたずらの代償は?

小さな頃友人と一緒に仮想をして近所の駄菓子屋にやってきた。

「とりっくりーと?」
自分の言葉に店主はくすくすと笑い頭を撫でられた
「少年、Trick or Treatだよ。さぁ、今宵はハロウィン。イタズラされないようにお菓子をしっかりと握っていないといけないね」
そういい、子供たちに袋に詰められたお菓子を差し出した。

最近忙しくて久しぶりやってきたら店主がいつものチャイナ系の服装から黒の服装に身を包みマントがひらりと揺れ微笑むと牙が見えた
「那魅さんTrick or Treatお菓子イタズラしちゃうっすよ」
「はい、どうぞ」

ひとつまみにチョコを口の中へと入れられた。秋らしい栗の味のするチョコレートだった。
「さぁ、青年、Trick or Treat」
「え、…」
「ハロウィンのルールは「Trick or Treat」という言葉のあと貢ぎものがなければイタズラをしていいと言うものだったね」
そういい自分の唇にそっと自分の唇を重ねた。
「マロンチョコの味か、悪くないね」

くすくすと笑う彼の様子に体温が急上昇していくのがわかった。

「あ、あ、…ふ、那魅し…」
「おっと、だ、大丈夫ですか?真くん、おーい真くん」

彼の声を遠くに聴こえる。優しく触れたい唇と
近づいた時香った優しい香りに静かに意識を手放した。

『ありゃ、ホンマにしてしもうたん?おーい青年大丈夫かいな?』

「揚羽さん君がこうすれば彼が喜ぶからって」
「まぁ、喜ぶやろうけど彼には刺激が強かったかもな」

「堪忍な。奥に布団引いとるし寝かしたり」

「真くん悪いね」

眠る彼を抱え、奥の部屋に寝かせ頭を撫でた。

「しばらく店番しとったるから君はここにおり。いい子で傍おらなイタズラするで?」
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