ススキが生い茂る河川敷地、月明かりが穏やかな水面を美しく照らしていた。
次々と菊に覆いかぶさる男達。
菊は激しく体を揺さぶられながら、ずっと月を見上げていた。
大きな瞳から、一筋の涙が頬を流れた。

翌朝、用水路に腰を紐でつないだニ体の遺体が浮かんでいた。

「豪商に身請けされた女装遊女、愛人と入水心中!相手は豪商の下働き、色恋に狂った遊女の死!」

すぐさまかわら版が刷られ、その話はまたたく間に江戸を駆け巡った。
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