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第3の謎 仲間

「アルス、セレン、おはよ〜!」
「ああ、おはよう」
「おはようございます!」

俺達は朝食の並べられたテーブルに向かう。
テーブルには青々としたサラダが大きな皿に盛られていた。
ここ一週間毎日そうだ。よほど野菜が安くなったのが嬉しいのだろう。

「今日はね、ドレッシングも自作なんだよ〜!さ、食べて食べて!」

生き生きと話すアモルおじさん。
野菜はそんなに好きじゃないんだけどな。

「「いただきます」」

不意に、セレンと声が重なる。
思いがけない出来事に、俺達は顔を見合わせて笑った。

ああ、幸せだ。
隣に誰かが居るということは。

ふんだんにレタスを使ったサラダを頬張る。
ドレッシングはさっぱりしていて美味しい。流石アモルおじさんだ。


「研究者さん」

つい、と袖を引っ張られ、俺は隣に顔を向ける。
俺を真っ直ぐ見つめる、潤んだエメラルドグリーンの瞳と目が合った。

「今日は、何の研究をするんですか?」

うきうきした表情。
いつもと同じ。このやり取りは毎朝交わしているものだ。

今日やる事は、昨日の夜からもう既に決まっていた。

「うーん…今日はな」
「はい」
「…外に出る。研究はお休みだ」
「え…、えっ?」

目を丸くするセレンに、俺は続けた。

「昨日、お前疲れてただろ?お前が助手に来てから、寝落ちしたのは初めてだったな。研究に無理は禁物だ。今日は気分転換に外に出よう」
「えええ!!そ、そんな、疲れてないですよ!まだまだ大丈夫です!!それに、研究者さんは滅多に外に出ないんじゃ…」
「ん〜…俺がお前の事をもっと良く知りたい、っていうのもあるな」
「えっ…!そ、そんなの…」

わたわたと焦るセレン。
アモルおじさんも、アルスがまた外に出る、とか言いながらわたわたしている。

「あーもう、うるせえな、研究には休養も大事なんだ」
「あっ…!」

俺はセレンの腕を引っ張り、無理矢理外へと向かった。
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