introduction
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「青空なんて何時ぶりだろう...。」
少女、白坂水月はいつ振りかの束の間の自由を噛みしめていた。
自由と言っても孤島の限られた範囲ではあったが、この島にきてから訓練塔の外に出られたのはこの日が初めてだった。
京介との再会の後、二人には島を出るまでの間自由時間を与えられ、それならばと2人はほぼ監禁状態であった訓練塔の外を探索してみる事にしたのであった。
「思ったよりも自然が豊かな島だったんだな」
「うん...ずっとあの中だったんだもんね、私達」
昨日の再会の後、自由を与えられた2人は離れる事など微塵も考えられなかったのか考えたくなかったのか、どちらとも言わず京介へと与えられた自室へと足を運んだ。
...はいいものの、それなりの期間、ストレス下でまともな精神状態で睡眠を取れていなかった2人は何を話すでもなく、久方ぶりのお互いの存在に安心したのか直ぐに眠りに落ちた為、これまでの事などは話せていない。
「...で、その、やっぱり水月も訓練を受けさせられていたのか...?」
「えっと...うん、三流って言われちゃってたけどね...京介と一緒にいれなくなるなんて、嫌だったから...頑張ったよ、へへ」
「なんで笑うんだよ...無理すんな、すまなかった...俺に着いてきたのに守れなくて...」
「京介のせいじゃないよ...!私だって京介と同じ気持ちでここに来るって決めて...でも離れ離れになって...元々、そういうつもりだったんだろうなっては、思うけど...」
「だとしても...!水月があんな目にあったのは事実だろ!!」
「それは京介だって一緒じゃん...!あの時、京介はもっと強くなる可能性があるような話だってされてた!ってことはさ、私と同じ事、それ以上かもしれない...!それを私以上にこなしていたわけでしょ...!」
「それは...俺は兄さんの足の為なら...俺の足が動くなら、いくらでも...」
「そう!それもだよ!あの時どうして私と一緒に行くって...!聖帝が許可を出したからよかったけど...そうじゃなかったらここに来た意味すら分かんなくなっちゃう所だったんだよ!?」
「あの時は...俺は水月を一人にする事が、怖かった」
「こわかった...?」
京介らしくない言葉だ、と思った。
「...とにかく、水月は俺と一緒にいてくれるんだろ?」
「うん...!それはもちろん、あの時から何も変わらない、何も変わってないよ」
「水月が俺といてくれるなら、俺も水月といる、それだけだ」
「...そっか、ありがとね。」
うまく躱された気もするが、自分でも分かっていた。
一緒にいる、なんて言っているが、自分が一人になりたくないだけだということも、それを分かって受け入れてくれている京介の事も。
「そういえば、訓練中にこんな物を拾って...水月に見せようと思って...あれ、確かここに入れてた気がしたんだが...」
「え、何々?」
京介が自分の服のポケットをガサガサと探しているがお目当ての物は見つからないようだ。
「部屋に置いてきたのかもしれない、見つけたら見せる」
「そっか、何を見せようとしてくれたの?」
「なんか綺麗な...羽?みたいな」
「...ふふ」
「なんだよ」
「いや、京介にはあんまり似合わなさそうな物だなって思って」
「悪かったな似合わなくて!」
「ごめんごめん、私が元気ないからでしょ?京介優しいから」
「うるせーよ...」
お互い、何時も通りの軽口が叩けるぐらいのペースには戻っていた。
会えない時間があっても、二人は何も変わらず、変わろうとも思っていなかった。
二人で一緒に優一の足を治すと、そう誓ったあの日から、
二人はずっと一緒だと、無邪気にかけた魔法 の言葉は今もかかったままだ。
少女、白坂水月はいつ振りかの束の間の自由を噛みしめていた。
自由と言っても孤島の限られた範囲ではあったが、この島にきてから訓練塔の外に出られたのはこの日が初めてだった。
京介との再会の後、二人には島を出るまでの間自由時間を与えられ、それならばと2人はほぼ監禁状態であった訓練塔の外を探索してみる事にしたのであった。
「思ったよりも自然が豊かな島だったんだな」
「うん...ずっとあの中だったんだもんね、私達」
昨日の再会の後、自由を与えられた2人は離れる事など微塵も考えられなかったのか考えたくなかったのか、どちらとも言わず京介へと与えられた自室へと足を運んだ。
...はいいものの、それなりの期間、ストレス下でまともな精神状態で睡眠を取れていなかった2人は何を話すでもなく、久方ぶりのお互いの存在に安心したのか直ぐに眠りに落ちた為、これまでの事などは話せていない。
「...で、その、やっぱり水月も訓練を受けさせられていたのか...?」
「えっと...うん、三流って言われちゃってたけどね...京介と一緒にいれなくなるなんて、嫌だったから...頑張ったよ、へへ」
「なんで笑うんだよ...無理すんな、すまなかった...俺に着いてきたのに守れなくて...」
「京介のせいじゃないよ...!私だって京介と同じ気持ちでここに来るって決めて...でも離れ離れになって...元々、そういうつもりだったんだろうなっては、思うけど...」
「だとしても...!水月があんな目にあったのは事実だろ!!」
「それは京介だって一緒じゃん...!あの時、京介はもっと強くなる可能性があるような話だってされてた!ってことはさ、私と同じ事、それ以上かもしれない...!それを私以上にこなしていたわけでしょ...!」
「それは...俺は兄さんの足の為なら...俺の足が動くなら、いくらでも...」
「そう!それもだよ!あの時どうして私と一緒に行くって...!聖帝が許可を出したからよかったけど...そうじゃなかったらここに来た意味すら分かんなくなっちゃう所だったんだよ!?」
「あの時は...俺は水月を一人にする事が、怖かった」
「こわかった...?」
京介らしくない言葉だ、と思った。
「...とにかく、水月は俺と一緒にいてくれるんだろ?」
「うん...!それはもちろん、あの時から何も変わらない、何も変わってないよ」
「水月が俺といてくれるなら、俺も水月といる、それだけだ」
「...そっか、ありがとね。」
うまく躱された気もするが、自分でも分かっていた。
一緒にいる、なんて言っているが、自分が一人になりたくないだけだということも、それを分かって受け入れてくれている京介の事も。
「そういえば、訓練中にこんな物を拾って...水月に見せようと思って...あれ、確かここに入れてた気がしたんだが...」
「え、何々?」
京介が自分の服のポケットをガサガサと探しているがお目当ての物は見つからないようだ。
「部屋に置いてきたのかもしれない、見つけたら見せる」
「そっか、何を見せようとしてくれたの?」
「なんか綺麗な...羽?みたいな」
「...ふふ」
「なんだよ」
「いや、京介にはあんまり似合わなさそうな物だなって思って」
「悪かったな似合わなくて!」
「ごめんごめん、私が元気ないからでしょ?京介優しいから」
「うるせーよ...」
お互い、何時も通りの軽口が叩けるぐらいのペースには戻っていた。
会えない時間があっても、二人は何も変わらず、変わろうとも思っていなかった。
二人で一緒に優一の足を治すと、そう誓ったあの日から、
二人はずっと一緒だと、無邪気にかけた