introduction
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「失礼します...」
突然教官から呼び出しを受けた水月は、何かあるのではないかと底知れぬ不安を感じながらも冷たい鋼の扉を潜った。
中にいたのはあの悪魔のような教官と、赤いスーツを着た男、
そして...
「きょ...すけ...」
最も会いたかった男の姿だった。
「水月...!?水月...!!」
どちらとも言わずに駆け寄り、肩を寄せ合う。
彼には笑顔でいたいのに、ぽろぽろと涙が落ちるのを止められなかった。
「私...一人になっちゃったかと...思って...怖くて...!!京介が...!居なくて...!」
「俺はここにいる...すまない...そばに居てやれなくて...大丈夫か...?」
「私頑張ったよ...!いっぱい頑張った...!優兄の為にも...京介の為にも頑張らないとって...!」
少女の体はよく見ればボロボロで、何があったかは、その身をもって知っている京介にはひどく辛いものであった。
「大丈夫だ...お前は俺が守る...兄さんの足だって俺が治す...!」
「感動の再会は良いが、そろそろ話を聞いてもらわねばな?」
はっとして目を声の主へ向ける。
「...失礼しました。」
「いや、いい。」
赤いスーツの男が語りだした。
「君たちはこの島での訓練に耐え、無事シードとしての力を得た。その力、我々の為、そして君たちの大事な兄弟の為にも存分に発揮してほしい。」
「「はい...」」
「剣城京介、君はこの島で引き続き、さらなる訓練への参加を、白坂水月、君は雷門中学へ赴き、サッカー部の破壊を。」
「ちょっと待ってください...!私だけなんですか...!?京介は...!?私...一人で...!」
目の前が真っ暗になった。
ただひたすらにつらい訓練にも耐え、力を得たのに、
また一人にされる・・・!
「いや....嫌だ....!!」
「嫌だと言っても君に拒否権はないはずだが?」
教官の嫌らしい笑みがこちらに向けられる。
優兄の事情を分かっていて、こちらを脅すような、そんな趣味の悪い視線だった。
「俺はこの島には残りません、こいつと一緒に島を出ます。」
その視線を遮るように京介が前に出る。
「はぁ?そんなことが許されると思っているのか?聖帝のご命令だぞ?」
「どんな過酷な命令でも構いませんが、こいつとで無ければ俺は動きません。」
「お前...!兄の事がどうなってもいいのか!!!」
「ダメだよ京介...!二人で優兄の足を治すって...!」
声を振り絞るも震えが止まらない。
頭ではわかっている、言われたとおりにお互い指示を聞いて、優兄の足を治すために活動するのだと、だが水月の心は限界だった。
「まぁいいだろう、二人で雷門へ行ってもらう事にしよう」
そう告げたのは赤スーツの男だった。
「聖帝...!?良いのですか!この三流女はともかく、剣城京介はまだ可能性を秘め...」
「いいと言っている」
氷のような鋭い目線が注がれる。
自分達が関わっているのはこのような強大な存在であるのかと、救いの言葉であるはずのその一言さえ恐ろしく感じた。
「聖帝のご判断であれば...」
「「ありがとうございます!」」
自分たちを引き離さなかった事に心からの感謝を込めて、そしてその冷たい目線がこちらに向かないように、二人は頭を下げた。
「では3日後、島を出て雷門へ向かってもらう」
会話はそこで終わり、2人は部屋を出た。
突然教官から呼び出しを受けた水月は、何かあるのではないかと底知れぬ不安を感じながらも冷たい鋼の扉を潜った。
中にいたのはあの悪魔のような教官と、赤いスーツを着た男、
そして...
「きょ...すけ...」
最も会いたかった男の姿だった。
「水月...!?水月...!!」
どちらとも言わずに駆け寄り、肩を寄せ合う。
彼には笑顔でいたいのに、ぽろぽろと涙が落ちるのを止められなかった。
「私...一人になっちゃったかと...思って...怖くて...!!京介が...!居なくて...!」
「俺はここにいる...すまない...そばに居てやれなくて...大丈夫か...?」
「私頑張ったよ...!いっぱい頑張った...!優兄の為にも...京介の為にも頑張らないとって...!」
少女の体はよく見ればボロボロで、何があったかは、その身をもって知っている京介にはひどく辛いものであった。
「大丈夫だ...お前は俺が守る...兄さんの足だって俺が治す...!」
「感動の再会は良いが、そろそろ話を聞いてもらわねばな?」
はっとして目を声の主へ向ける。
「...失礼しました。」
「いや、いい。」
赤いスーツの男が語りだした。
「君たちはこの島での訓練に耐え、無事シードとしての力を得た。その力、我々の為、そして君たちの大事な兄弟の為にも存分に発揮してほしい。」
「「はい...」」
「剣城京介、君はこの島で引き続き、さらなる訓練への参加を、白坂水月、君は雷門中学へ赴き、サッカー部の破壊を。」
「ちょっと待ってください...!私だけなんですか...!?京介は...!?私...一人で...!」
目の前が真っ暗になった。
ただひたすらにつらい訓練にも耐え、力を得たのに、
また一人にされる・・・!
「いや....嫌だ....!!」
「嫌だと言っても君に拒否権はないはずだが?」
教官の嫌らしい笑みがこちらに向けられる。
優兄の事情を分かっていて、こちらを脅すような、そんな趣味の悪い視線だった。
「俺はこの島には残りません、こいつと一緒に島を出ます。」
その視線を遮るように京介が前に出る。
「はぁ?そんなことが許されると思っているのか?聖帝のご命令だぞ?」
「どんな過酷な命令でも構いませんが、こいつとで無ければ俺は動きません。」
「お前...!兄の事がどうなってもいいのか!!!」
「ダメだよ京介...!二人で優兄の足を治すって...!」
声を振り絞るも震えが止まらない。
頭ではわかっている、言われたとおりにお互い指示を聞いて、優兄の足を治すために活動するのだと、だが水月の心は限界だった。
「まぁいいだろう、二人で雷門へ行ってもらう事にしよう」
そう告げたのは赤スーツの男だった。
「聖帝...!?良いのですか!この三流女はともかく、剣城京介はまだ可能性を秘め...」
「いいと言っている」
氷のような鋭い目線が注がれる。
自分達が関わっているのはこのような強大な存在であるのかと、救いの言葉であるはずのその一言さえ恐ろしく感じた。
「聖帝のご判断であれば...」
「「ありがとうございます!」」
自分たちを引き離さなかった事に心からの感謝を込めて、そしてその冷たい目線がこちらに向かないように、二人は頭を下げた。
「では3日後、島を出て雷門へ向かってもらう」
会話はそこで終わり、2人は部屋を出た。