君へ最大の愛を
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二口視点
カフェを出てあてもなく走る。
うだうだひとりで頭抱えて悩むとか俺らしくない。
そう思って及川の妹を探す。
…たまたま手帳を拾っただけ。
そしたら病気の事や余命の事まで知ってしまった。
だけど、それだけ。
別に今までもこれからも関わる事のない奴。
なのに、あの時の笑顔が消えた瞬間の顔が忘れられない。
冷たい顔だったけど、
物凄くツラくて悲しそうな顔を
一瞬だけど、見せていた。
息が切れる程に走ってやっと見つけた。
「おいっ!!」
思わず腕を掴んでそう叫んだ。
「…え?」
驚いた様に振り向いた彼女の頬には涙が流れていた。
その涙を見た瞬間胸がグサリと刺された様に痛くなる。
「…ごめん!」
謝る俺に訳が分からないという様な困惑した表情の彼女に俺はただ必死に謝るしか出来ない。
「俺、普段から口は悪いし先輩達にも生意気な態度だしホントひねくれてて。
ついいつもの調子でお前にも無神経な事言って…。
本当に悪い、ごめん!」
「…あは、あはははっ!」
頭を下げて謝る俺の上から聞こえたのは彼女の笑い声。
「な、何で笑うんだよ!」
今度は俺が訳分からなくてそう叫んでた。
「ご、ごめんなさい!
何か嬉しくて…」
「え…?」
泣き笑いみたいに笑う彼女は真っ直ぐに俺を見る。
「だって、私達さっき出会ったばかりですよ?
それにたまたま私が落とした手帳をあなたが偶然拾っただけ。
それだけなんだからもう関わる事もないのにわざわざそんなに息が切れる程に走って謝りに来てくれるとか、
単純に嬉しいじゃないですか」
そう言って笑う彼女はもう泣いていない。
「ありがとうございます。
でも、あなたは間違った事言ってないです。
だから謝る必要はないですよ」
「でも俺がお前を傷つけたのは事実だろ。
お前が家族以外に話さないのもお前が悩んで悩んで決めた事だったんだろうし、本当に俺の考えが浅かった」
「もういいですよ。
あなたの言う通りですから。
…本当は私だって誰かに病気の事話したいって思ってたし」
そう、少し悲しそうに笑う彼女に俺の胸がドクリと音をたてた。
「自分で認めたくなかった気持ちとか、あなたのお陰で分かった気がします。
ありがとうございます。
あ、それと…」
そこまで言うと彼女は俺を真っ直ぐに見て、
本当に嬉しそうに笑って、言った。
「君、全然ひねくれてなんかないよ。
すっごく優しい。
偶然でも君に出会えて、病気の事も余命の事も今まで家族以外に誰にも話せなかった事話せて本当に良かった!」
吹っ切れた様にそう言って笑った彼女に、
俺の胸はあり得ない位にうるさく音をたてた。
「本当にありがとう!
それじゃ…」
そう言って帰ろうとする彼女の腕をもう一度掴む。
「あ、あの…?」
「…だったら俺がなってやるよ」
「へ…?」
今日2回目の彼女の訳が分からないという様な顔。
「病気の事とか余命だとか、そーいう誰にも話せなかった事を話せる相手、
俺がなってやるって言ってんだよ!」
今日が初対面、
偶然手帳を拾っただけ。
もう二度と関わる事はない、はずの相手。
なのに俺は掴んだ彼女の腕を離さずにそう叫んだ。
…同情?
それとも酷い事を言った罪悪感?
もしかしたらそれもほんの少し、あったのかも知れない。
だけど、それでも俺はこれで終わりにしたくなかった。
ここで別れて、はいさようなら、
もう二度と関わる事はないでしょう、
なんて終わらせたくなんかなかった。
「…本気で、言ってるの…?」
そう言った彼女の顔は不安に満ちていた。
そりゃそうだ。
今日初めて会った相手にそんな事を言われて信じる方がどうかしてる。
「疑う気持ちは分かるけど、本気だよ。
ぶっちゃけお前が嫌がる同情心とか泣かせた罪悪感も少しはあるかも知んねーけど」
「…そこまでぶっちゃけられると逆に信用出来るんですけど」
「…ホント俺余計なひと言が多いよな」
「あはは!そこがいい所ですよ!
裏表がなくて信用出来ます」
「そりゃどうも」
「…じゃあ、私からもひとつ
いいですか?」
「なんだよ?」
「…私の、彼氏になってくれませんか?」
「何だそんな事………、
彼氏!?」
予想外の彼女の言葉に俺はそう叫んでいた。
カフェを出てあてもなく走る。
うだうだひとりで頭抱えて悩むとか俺らしくない。
そう思って及川の妹を探す。
…たまたま手帳を拾っただけ。
そしたら病気の事や余命の事まで知ってしまった。
だけど、それだけ。
別に今までもこれからも関わる事のない奴。
なのに、あの時の笑顔が消えた瞬間の顔が忘れられない。
冷たい顔だったけど、
物凄くツラくて悲しそうな顔を
一瞬だけど、見せていた。
息が切れる程に走ってやっと見つけた。
「おいっ!!」
思わず腕を掴んでそう叫んだ。
「…え?」
驚いた様に振り向いた彼女の頬には涙が流れていた。
その涙を見た瞬間胸がグサリと刺された様に痛くなる。
「…ごめん!」
謝る俺に訳が分からないという様な困惑した表情の彼女に俺はただ必死に謝るしか出来ない。
「俺、普段から口は悪いし先輩達にも生意気な態度だしホントひねくれてて。
ついいつもの調子でお前にも無神経な事言って…。
本当に悪い、ごめん!」
「…あは、あはははっ!」
頭を下げて謝る俺の上から聞こえたのは彼女の笑い声。
「な、何で笑うんだよ!」
今度は俺が訳分からなくてそう叫んでた。
「ご、ごめんなさい!
何か嬉しくて…」
「え…?」
泣き笑いみたいに笑う彼女は真っ直ぐに俺を見る。
「だって、私達さっき出会ったばかりですよ?
それにたまたま私が落とした手帳をあなたが偶然拾っただけ。
それだけなんだからもう関わる事もないのにわざわざそんなに息が切れる程に走って謝りに来てくれるとか、
単純に嬉しいじゃないですか」
そう言って笑う彼女はもう泣いていない。
「ありがとうございます。
でも、あなたは間違った事言ってないです。
だから謝る必要はないですよ」
「でも俺がお前を傷つけたのは事実だろ。
お前が家族以外に話さないのもお前が悩んで悩んで決めた事だったんだろうし、本当に俺の考えが浅かった」
「もういいですよ。
あなたの言う通りですから。
…本当は私だって誰かに病気の事話したいって思ってたし」
そう、少し悲しそうに笑う彼女に俺の胸がドクリと音をたてた。
「自分で認めたくなかった気持ちとか、あなたのお陰で分かった気がします。
ありがとうございます。
あ、それと…」
そこまで言うと彼女は俺を真っ直ぐに見て、
本当に嬉しそうに笑って、言った。
「君、全然ひねくれてなんかないよ。
すっごく優しい。
偶然でも君に出会えて、病気の事も余命の事も今まで家族以外に誰にも話せなかった事話せて本当に良かった!」
吹っ切れた様にそう言って笑った彼女に、
俺の胸はあり得ない位にうるさく音をたてた。
「本当にありがとう!
それじゃ…」
そう言って帰ろうとする彼女の腕をもう一度掴む。
「あ、あの…?」
「…だったら俺がなってやるよ」
「へ…?」
今日2回目の彼女の訳が分からないという様な顔。
「病気の事とか余命だとか、そーいう誰にも話せなかった事を話せる相手、
俺がなってやるって言ってんだよ!」
今日が初対面、
偶然手帳を拾っただけ。
もう二度と関わる事はない、はずの相手。
なのに俺は掴んだ彼女の腕を離さずにそう叫んだ。
…同情?
それとも酷い事を言った罪悪感?
もしかしたらそれもほんの少し、あったのかも知れない。
だけど、それでも俺はこれで終わりにしたくなかった。
ここで別れて、はいさようなら、
もう二度と関わる事はないでしょう、
なんて終わらせたくなんかなかった。
「…本気で、言ってるの…?」
そう言った彼女の顔は不安に満ちていた。
そりゃそうだ。
今日初めて会った相手にそんな事を言われて信じる方がどうかしてる。
「疑う気持ちは分かるけど、本気だよ。
ぶっちゃけお前が嫌がる同情心とか泣かせた罪悪感も少しはあるかも知んねーけど」
「…そこまでぶっちゃけられると逆に信用出来るんですけど」
「…ホント俺余計なひと言が多いよな」
「あはは!そこがいい所ですよ!
裏表がなくて信用出来ます」
「そりゃどうも」
「…じゃあ、私からもひとつ
いいですか?」
「なんだよ?」
「…私の、彼氏になってくれませんか?」
「何だそんな事………、
彼氏!?」
予想外の彼女の言葉に俺はそう叫んでいた。