烏野高校
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月島視点
朝、まだ数人しかいないからかいつもの賑やかさがない教室で僕はヘッドホンをつけたまま日直の仕事をしていく。
カーテンを開き窓を開け空気の入れ換え、最後の窓に手をかけた時、後ろから背中を軽く叩かれた。
「おはよ、ツッキー」
「…それ、やめてって言ってるじゃん」
ヘッドホンを外して振り返るとクラスメイトで今日同じ日直の牛島が笑っていた。
「いいじゃん、山口君だってそう呼んでるし」
「山口は小学生の時からだから今更変えられないんだよ」
「山口君だけの特権かぁー」
そう言って笑う牛島に僕の心臓が少し跳ねたのが分かった。
「遅くなってごめんね。
お詫びに1限の生物の準備は私がいくから」
自分の席に荷物を置いてそう言って教室を出ようとする牛島。
「いいよ、別に遅くないし。
牛島ひとりに任せる方が不安だし」
「何それ、
でもありがとう!」
牛島が笑って歩き出す。
その隣を歩きながら僕は微かに感じる心臓の高鳴りに心地良さも感じていた。
牛島とは高校で初めて出会った。
隣の席だった牛島が話しかけてきたのが最初の会話。
「それ、もしかして新刊?」
その時僕が読んでいた本に牛島が興味を抱いたのがきっかけ。
あまり有名じゃないマイナーな作者の新刊。
「私もその作者の話、好きなんだ」
そう言って牛島は自分もその作者の本を鞄から出してきた。
マイナーな作者なのもあってお互い作品について話す相手がいなかった事もあってかそれから僕達はよく話す様になった。
その内に本だけじゃなく、音楽だったり食べ物だったりの好みも似ている事が分かったりしてどんどん仲良くなっていった。
いつの間にか、牛島は僕にとって特別な存在になっていった。
ツッキーとか、他の女子に呼ばれたら嫌だけど牛島に呼ばれるのは嫌じゃない。
日直なんてめんどくさいだけだけど、牛島とこうやって一緒に並んで歩きながら話せるならちっとも嫌じゃない。
牛島が笑うと僕も笑う。
牛島が辛そうだったり悲しそうにしてたら助けたい。
牛島が楽しそうにしていると、
僕も嬉しい。
そして、
牛島が他の男と話しているのを見ると嫌な気持ちになる。
山口と盛り上がって話しているのを見るのさえ、もやもやする。
…それは全部、
牛島の事が好きだから。
そう気づくのに時間は掛からなかった。
今はまだ、ただの友達だけど
もっと仲良くなってお互いを知れたら、
牛島に告白する。
そう、決めていた。
牛島と1番仲が良い男はきっと僕だという自信もあったし、
告白したら上手くいくだろう、
そんな思い上がりがあった。
牛島の事を、
苦しみを、
何も知らずに。
朝、まだ数人しかいないからかいつもの賑やかさがない教室で僕はヘッドホンをつけたまま日直の仕事をしていく。
カーテンを開き窓を開け空気の入れ換え、最後の窓に手をかけた時、後ろから背中を軽く叩かれた。
「おはよ、ツッキー」
「…それ、やめてって言ってるじゃん」
ヘッドホンを外して振り返るとクラスメイトで今日同じ日直の牛島が笑っていた。
「いいじゃん、山口君だってそう呼んでるし」
「山口は小学生の時からだから今更変えられないんだよ」
「山口君だけの特権かぁー」
そう言って笑う牛島に僕の心臓が少し跳ねたのが分かった。
「遅くなってごめんね。
お詫びに1限の生物の準備は私がいくから」
自分の席に荷物を置いてそう言って教室を出ようとする牛島。
「いいよ、別に遅くないし。
牛島ひとりに任せる方が不安だし」
「何それ、
でもありがとう!」
牛島が笑って歩き出す。
その隣を歩きながら僕は微かに感じる心臓の高鳴りに心地良さも感じていた。
牛島とは高校で初めて出会った。
隣の席だった牛島が話しかけてきたのが最初の会話。
「それ、もしかして新刊?」
その時僕が読んでいた本に牛島が興味を抱いたのがきっかけ。
あまり有名じゃないマイナーな作者の新刊。
「私もその作者の話、好きなんだ」
そう言って牛島は自分もその作者の本を鞄から出してきた。
マイナーな作者なのもあってお互い作品について話す相手がいなかった事もあってかそれから僕達はよく話す様になった。
その内に本だけじゃなく、音楽だったり食べ物だったりの好みも似ている事が分かったりしてどんどん仲良くなっていった。
いつの間にか、牛島は僕にとって特別な存在になっていった。
ツッキーとか、他の女子に呼ばれたら嫌だけど牛島に呼ばれるのは嫌じゃない。
日直なんてめんどくさいだけだけど、牛島とこうやって一緒に並んで歩きながら話せるならちっとも嫌じゃない。
牛島が笑うと僕も笑う。
牛島が辛そうだったり悲しそうにしてたら助けたい。
牛島が楽しそうにしていると、
僕も嬉しい。
そして、
牛島が他の男と話しているのを見ると嫌な気持ちになる。
山口と盛り上がって話しているのを見るのさえ、もやもやする。
…それは全部、
牛島の事が好きだから。
そう気づくのに時間は掛からなかった。
今はまだ、ただの友達だけど
もっと仲良くなってお互いを知れたら、
牛島に告白する。
そう、決めていた。
牛島と1番仲が良い男はきっと僕だという自信もあったし、
告白したら上手くいくだろう、
そんな思い上がりがあった。
牛島の事を、
苦しみを、
何も知らずに。