過去と現在
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
月島視点
「ありがとう、送ってくれて」
そう言って笑う柚奈の顔はまだ少し、ぎこちなさがある。
それでも笑ってくれる柚奈に救われる思いだ。
「後、話とか色々聞いてくれて本当にありがとう。今まで誰にも話せなかった事聞いてくれて、一緒に考えてくれて嬉しかった」
「僕が誘ったんだから、いいよ」
「ううん、本当に嬉しかったから。
今日蛍と話したお陰でお兄ちゃんとの事、すぐには無理でもちゃんと向き合いたいって思えた」
「そっか、また何かあったら聞くからいつでも言って」
「ありがとう。
…それに、蛍の事もちゃんと考えるから」
僕を真っ直ぐ見てそう話す柚奈に、僕の心臓がまたドクンと大きく高鳴る。
「高校に入って1番仲良くなれたのは蛍だし、自分の事こんなに色々話したの蛍がはじめてだから。
だから、私も蛍の話もっと聞きたいし、蛍の事もっと知っていきたい」
「…うん、僕ももっと柚奈の事知りたいって思う」
「…英の事も、今度はちゃんとふたりで話し合って答えを出すから」
ふたりで話し合って…。
それだけで嫉妬してしまうけれど、自然消滅という形で終わってちゃんと話し合っていなかったから今でも柚奈は国見に対して気持ちが残ってしまっているんだと思う。
それは恐らく国見も同じで。
お互いはじめてつきあった相手で、クラスも部活も一緒で長い時間を過ごした相手だったんだ、
特別な相手で、特別な想いがあるのは当然なのかも知れない。
「英への気持ちが少しでも残ってる状態で返事は出来ないから、だから我が儘なのも蛍を困らせて振り回してしまうのも分かってるけど、
返事、待ってほしい。
ちゃんと、考えて答え出したいから」
「…うん、待つよ。
元々返事急いでないし僕が勝手に想いを伝えたかっただけだしね」
「…ううん、本当に嬉しかったから」
そう言って眉と目をさげて笑う柚奈。
…本当は今すぐ僕だけのものにしたい。
国見に会わせたくない。
だけど、そんな僕の一方的な思いを押し付ける訳にはいかないから。
だから…
「…これ位は許してよ」
「え…?」
そう言ってもう一度、柚奈を抱きしめた。
「け、蛍…!?」
「少しだけ、だから…」
さっきより少し強く柚奈を抱きしめる。
ドクドクとお互いの心臓の音が身体を介して伝わる。
少し、戸惑う様にゆっくりと柚奈の腕が僕の背中にまわる。
その瞬間、僕の心臓が一段と高鳴る。
最初は遠慮がちに触れる程度に背中にまわされた柚奈の腕が、少し力を入れてきたのが分かった。
僕を少しでも受け入れてくれた様で、
嬉しくて柚奈を抱きしめる腕に力が入った。
「ありがとう、送ってくれて」
そう言って笑う柚奈の顔はまだ少し、ぎこちなさがある。
それでも笑ってくれる柚奈に救われる思いだ。
「後、話とか色々聞いてくれて本当にありがとう。今まで誰にも話せなかった事聞いてくれて、一緒に考えてくれて嬉しかった」
「僕が誘ったんだから、いいよ」
「ううん、本当に嬉しかったから。
今日蛍と話したお陰でお兄ちゃんとの事、すぐには無理でもちゃんと向き合いたいって思えた」
「そっか、また何かあったら聞くからいつでも言って」
「ありがとう。
…それに、蛍の事もちゃんと考えるから」
僕を真っ直ぐ見てそう話す柚奈に、僕の心臓がまたドクンと大きく高鳴る。
「高校に入って1番仲良くなれたのは蛍だし、自分の事こんなに色々話したの蛍がはじめてだから。
だから、私も蛍の話もっと聞きたいし、蛍の事もっと知っていきたい」
「…うん、僕ももっと柚奈の事知りたいって思う」
「…英の事も、今度はちゃんとふたりで話し合って答えを出すから」
ふたりで話し合って…。
それだけで嫉妬してしまうけれど、自然消滅という形で終わってちゃんと話し合っていなかったから今でも柚奈は国見に対して気持ちが残ってしまっているんだと思う。
それは恐らく国見も同じで。
お互いはじめてつきあった相手で、クラスも部活も一緒で長い時間を過ごした相手だったんだ、
特別な相手で、特別な想いがあるのは当然なのかも知れない。
「英への気持ちが少しでも残ってる状態で返事は出来ないから、だから我が儘なのも蛍を困らせて振り回してしまうのも分かってるけど、
返事、待ってほしい。
ちゃんと、考えて答え出したいから」
「…うん、待つよ。
元々返事急いでないし僕が勝手に想いを伝えたかっただけだしね」
「…ううん、本当に嬉しかったから」
そう言って眉と目をさげて笑う柚奈。
…本当は今すぐ僕だけのものにしたい。
国見に会わせたくない。
だけど、そんな僕の一方的な思いを押し付ける訳にはいかないから。
だから…
「…これ位は許してよ」
「え…?」
そう言ってもう一度、柚奈を抱きしめた。
「け、蛍…!?」
「少しだけ、だから…」
さっきより少し強く柚奈を抱きしめる。
ドクドクとお互いの心臓の音が身体を介して伝わる。
少し、戸惑う様にゆっくりと柚奈の腕が僕の背中にまわる。
その瞬間、僕の心臓が一段と高鳴る。
最初は遠慮がちに触れる程度に背中にまわされた柚奈の腕が、少し力を入れてきたのが分かった。
僕を少しでも受け入れてくれた様で、
嬉しくて柚奈を抱きしめる腕に力が入った。