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月島視点
国見が出ていった後、僕も柚奈も何も言えなくて僕達の間には少し重たい空気が流れた。
閉店の時間が近づいた事もあってとりあえず出ようと僕は柚奈の手を引いて外に出た。
「…ごめんね」
不意に聞こえた柚奈の小さな声。
柚奈を見ると凄く辛そうで、それでいて凄く、泣き出しそうな顔をしていた。
そんな柚奈を見て思わず立ち止まる僕に柚奈はもう一度、
ごめんねと絞り出す様に小さな震えた声で謝ってきた。
「…柚奈、まだ時間大丈夫?」
「…え?」
「大丈夫なら、少し話そうよ」
「時間は大丈夫だけど、でも…」
「ならいいでしょ」
柚奈の返事を最後まで聞かずに僕はそのまま柚奈の手を引いて公園に入る。
以前、柚奈を呼び出してふたりで話した公園のベンチにふたりで座る。
「蛍、本当にごめ…」
「謝らなくていいよ」
柚奈の言葉を遮りそう言った僕を驚いた顔で見る柚奈。
「でも…!私、話を聞いてもらったり泣いちゃったり凄く迷惑かけたのに英の事で更に迷惑かけて…」
「僕が柚奈の話を聞きたくて柚奈を誘っただけだし、国見が来るとか僕も柚奈も予想出来ない事でしょ。
柚奈が悪いとかそんな事ひとつもないんだから、謝られたくない」
「…ありがとう」
僕のはっきりした言葉に驚いた顔をしたけれど、
その後柚奈は、そう言って笑ってくれた。
まだ少しぎこちない笑顔だったけれど、
眉と目が少しさがった、僕の好きな笑顔で。
「…ごめん」
そんな柚奈の顔を見た瞬間、
僕は柚奈を抱きしめていた。
ごめん、なんて言って柚奈に断る隙も与えなかった。
「!?
け、蛍…?」
驚いた様に僕の名前を呼ぶ柚奈。
ドクドクと高鳴る心臓の音が僕のなのか柚奈のなのかも分からない。
「…ごめん、でもこのまま僕の話
聞いてもらっていい?」
僕の言葉に小さく頷く柚奈。
「ありがとう…」
抱きしめる柚奈の身体は信じられない位に小さくて華奢で、少し力を入れたら壊れてしまいそうだ。
小さく息をはき、気持ちを落ちつける。
「…好きだよ、柚奈の事」
「!!」
僕の腕の中の柚奈から動揺が伝わる。
本当は今言う事じゃないかも知れない。
今の柚奈はいっぱいいっぱいだ。
僕の事を考える余裕はないかも知れない。
僕自身、国見の存在に焦りもあったとは思う。
それでも、伝えたかった。
僕は柚奈が好きだと、
今、僕の腕の中にいる柚奈に、
君が誰よりも好きだと
そう、伝えたかった。
国見が出ていった後、僕も柚奈も何も言えなくて僕達の間には少し重たい空気が流れた。
閉店の時間が近づいた事もあってとりあえず出ようと僕は柚奈の手を引いて外に出た。
「…ごめんね」
不意に聞こえた柚奈の小さな声。
柚奈を見ると凄く辛そうで、それでいて凄く、泣き出しそうな顔をしていた。
そんな柚奈を見て思わず立ち止まる僕に柚奈はもう一度、
ごめんねと絞り出す様に小さな震えた声で謝ってきた。
「…柚奈、まだ時間大丈夫?」
「…え?」
「大丈夫なら、少し話そうよ」
「時間は大丈夫だけど、でも…」
「ならいいでしょ」
柚奈の返事を最後まで聞かずに僕はそのまま柚奈の手を引いて公園に入る。
以前、柚奈を呼び出してふたりで話した公園のベンチにふたりで座る。
「蛍、本当にごめ…」
「謝らなくていいよ」
柚奈の言葉を遮りそう言った僕を驚いた顔で見る柚奈。
「でも…!私、話を聞いてもらったり泣いちゃったり凄く迷惑かけたのに英の事で更に迷惑かけて…」
「僕が柚奈の話を聞きたくて柚奈を誘っただけだし、国見が来るとか僕も柚奈も予想出来ない事でしょ。
柚奈が悪いとかそんな事ひとつもないんだから、謝られたくない」
「…ありがとう」
僕のはっきりした言葉に驚いた顔をしたけれど、
その後柚奈は、そう言って笑ってくれた。
まだ少しぎこちない笑顔だったけれど、
眉と目が少しさがった、僕の好きな笑顔で。
「…ごめん」
そんな柚奈の顔を見た瞬間、
僕は柚奈を抱きしめていた。
ごめん、なんて言って柚奈に断る隙も与えなかった。
「!?
け、蛍…?」
驚いた様に僕の名前を呼ぶ柚奈。
ドクドクと高鳴る心臓の音が僕のなのか柚奈のなのかも分からない。
「…ごめん、でもこのまま僕の話
聞いてもらっていい?」
僕の言葉に小さく頷く柚奈。
「ありがとう…」
抱きしめる柚奈の身体は信じられない位に小さくて華奢で、少し力を入れたら壊れてしまいそうだ。
小さく息をはき、気持ちを落ちつける。
「…好きだよ、柚奈の事」
「!!」
僕の腕の中の柚奈から動揺が伝わる。
本当は今言う事じゃないかも知れない。
今の柚奈はいっぱいいっぱいだ。
僕の事を考える余裕はないかも知れない。
僕自身、国見の存在に焦りもあったとは思う。
それでも、伝えたかった。
僕は柚奈が好きだと、
今、僕の腕の中にいる柚奈に、
君が誰よりも好きだと
そう、伝えたかった。