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月島視点
急に現れてやけに馴れ馴れしく柚奈に接してきて、僕にいきなり掴みかかってきた青葉城西の国見。
北川第一中出身の国見が影山と色々あったひとりだって事は知ってるし、柚奈と関わりがあった事も分かる。
僕に対して敵意剥き出しの態度から、国見が柚奈に対して特別な感情を持っている事も分かる。
だって、僕がそうだから。
だけど、今国見は何て言った?
柚奈と、やり直しにきた、
そう言った?
それはつまり、
柚奈と国見はつきあっていたって事…?
「…今さら、何を言ってるの…?」
隣にいる柚奈からは絞り出すような、それでいて凄く辛そうな声が聞こえてきた。
「…あの時から私を避けて話もさせてくれなかったのは、英じゃない…!」
そう言って国見を見る柚奈の目にはまた涙がたまっていた。
必死に泣かない様に耐えているのが分かる。
「…うん、ごめん。
ずっと謝りたかった」
そんな柚奈にそう謝り、手を伸ばす国見。
触るな…!
そう思った瞬間、国見の手を払いのけたのは
柚奈だった。
「柚奈…?」
驚いた顔でただ柚奈を見る国見。
「…ごめん、英が悪い訳じゃないのは分かってるの。
あの時は、私も余裕がなくて英の気持ちとか、焦りや苦しみとか何にも分かってあげられなかったから…」
そう言って目を伏せる柚奈に、僕は何を言えばいいのか分からない。
ただ、何も考えず自然に柚奈の手を握った。
僕が手を握った瞬間、柚奈が僕を見る。
そこには困惑した表情が見えたけど、
僕はあえて気づかない振りをしてそのまま柚奈の手を握っていた。
大丈夫、何があろうと僕は柚奈の味方だと、
そう想いを込めながら。
「…柚奈は、俺の事思い出す事はなかった?」
少しの沈黙の後、口を開く国見。
「…英の事、ずっと気になってたのは本当。
あんな事があって、それでもバレー続けてるかな、とかちゃんとバレー楽しんでるかな、とか考えてた」
「…バレーに関してだけ?」
「…英の事思い出す事も、あったよ。
だけど、楽しかった事も思い出すけど苦しかった事も思い出すの」
「…そっか。
それが知れただけでも、今日会えて良かった」
そう言って国見は柚奈の頭に手を伸ばす。
僕が手を握っていたからか、
それとも柚奈に国見を拒否する気持ちがなかったのか、
国見の手はそのまま柚奈の頭を撫でる。
「…柚奈、俺にこうやって頭撫でられるの好きだったよね」
そう言った国見の顔は、
僕から見ても泣きそうに見えた。
「…英?」
僕が分かる位だ、
柚奈だって国見がどんな気持ちかなんて、簡単に分かっただろう。
「…今日は、これで我慢するよ」
「え…?」
「もう会えないかと思ってた。
でも偶然でも今日会えてやっぱり俺はまだ柚奈が好きだって確信した」
……はあっ?
何言ってんの、こいつ。
「…諦めないから、俺。
柚奈の事」
そう言ってレジに向かって歩いていく国見。
僕にだけ聞こえる様に僕の耳元で
「柚奈は渡さないから」
そう言い残して。
急に現れてやけに馴れ馴れしく柚奈に接してきて、僕にいきなり掴みかかってきた青葉城西の国見。
北川第一中出身の国見が影山と色々あったひとりだって事は知ってるし、柚奈と関わりがあった事も分かる。
僕に対して敵意剥き出しの態度から、国見が柚奈に対して特別な感情を持っている事も分かる。
だって、僕がそうだから。
だけど、今国見は何て言った?
柚奈と、やり直しにきた、
そう言った?
それはつまり、
柚奈と国見はつきあっていたって事…?
「…今さら、何を言ってるの…?」
隣にいる柚奈からは絞り出すような、それでいて凄く辛そうな声が聞こえてきた。
「…あの時から私を避けて話もさせてくれなかったのは、英じゃない…!」
そう言って国見を見る柚奈の目にはまた涙がたまっていた。
必死に泣かない様に耐えているのが分かる。
「…うん、ごめん。
ずっと謝りたかった」
そんな柚奈にそう謝り、手を伸ばす国見。
触るな…!
そう思った瞬間、国見の手を払いのけたのは
柚奈だった。
「柚奈…?」
驚いた顔でただ柚奈を見る国見。
「…ごめん、英が悪い訳じゃないのは分かってるの。
あの時は、私も余裕がなくて英の気持ちとか、焦りや苦しみとか何にも分かってあげられなかったから…」
そう言って目を伏せる柚奈に、僕は何を言えばいいのか分からない。
ただ、何も考えず自然に柚奈の手を握った。
僕が手を握った瞬間、柚奈が僕を見る。
そこには困惑した表情が見えたけど、
僕はあえて気づかない振りをしてそのまま柚奈の手を握っていた。
大丈夫、何があろうと僕は柚奈の味方だと、
そう想いを込めながら。
「…柚奈は、俺の事思い出す事はなかった?」
少しの沈黙の後、口を開く国見。
「…英の事、ずっと気になってたのは本当。
あんな事があって、それでもバレー続けてるかな、とかちゃんとバレー楽しんでるかな、とか考えてた」
「…バレーに関してだけ?」
「…英の事思い出す事も、あったよ。
だけど、楽しかった事も思い出すけど苦しかった事も思い出すの」
「…そっか。
それが知れただけでも、今日会えて良かった」
そう言って国見は柚奈の頭に手を伸ばす。
僕が手を握っていたからか、
それとも柚奈に国見を拒否する気持ちがなかったのか、
国見の手はそのまま柚奈の頭を撫でる。
「…柚奈、俺にこうやって頭撫でられるの好きだったよね」
そう言った国見の顔は、
僕から見ても泣きそうに見えた。
「…英?」
僕が分かる位だ、
柚奈だって国見がどんな気持ちかなんて、簡単に分かっただろう。
「…今日は、これで我慢するよ」
「え…?」
「もう会えないかと思ってた。
でも偶然でも今日会えてやっぱり俺はまだ柚奈が好きだって確信した」
……はあっ?
何言ってんの、こいつ。
「…諦めないから、俺。
柚奈の事」
そう言ってレジに向かって歩いていく国見。
僕にだけ聞こえる様に僕の耳元で
「柚奈は渡さないから」
そう言い残して。