バレー、好きですか?
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放課後、部活へ向かう蛍を見送って教室を出る。
…普通に話せて良かった、なんて安堵する。
バレー頑張ってる人に、バレー好きじゃないなんて言うとか、良く考えなくても酷い話だ。
蛍がいつもと変わらずに接してくれてホッとした。
「柚奈ー!」
教室を出ると中学からの友達、由香が慌てた感じで寄ってきた。
「どしたの?」
「ごめん!私今日委員会の当番なの忘れてて!」
手を合わせてごめんと謝る由香。
「ああ、美化委員だっけ?」
「うん、この間も忘れてたから祐二が怒っちゃって…」
「当たり前だろーが、早く仕事しろ」
いつの間にか由香の後ろにいた高野君がそう言いながら由香の腕を掴む。
由香と高野君とは中学から一緒の友達だ。
ふたりがつきあい始めたのは中学の卒業式で高野君が由香に告白したのがきっかけ。
中学の時からずっと仲のいいふたりだったし、由香の高野君に対する想いは知っていて中学の時から応援してたからふたりがつきあう事になったって聞いた時は本当に嬉しかった。
「つー訳で由香借りてくわ」
「どうぞー、由香ー
ちゃんと仕事しなよー」
「うわーん!助けてよ柚奈ー」
騒ぐ由香を引っ張っていく高野君。
ふたりに笑いながら手を振って私は階段へと向かう。
「あ、牛島」
「うん?何?」
すると後ろから高野君に呼び止められた。
「悪いんだけどさ、これ谷地さんに渡してくんね?」
「谷地さん?」
何か聞いた事あるような…。
「同じクラスの女子なんだけどさ、今日これ借りてて返そうと思ったら体育館いかなきゃ、とかバレー部が、とか言いながら走っていっちゃったんだよなー」
…ああ、昨日日向君から聞いた名前だったんだ。
谷地さんも来るだろうし、とか言ってた様な気がする。
「何!?浮気!?」
「アホか、そもそもお前が俺の電子辞書持って帰って忘れたままだから調べ物も出来なくて困ってたら谷地さんが借してくれたんだろーが!」
「あ、そーいや何か今日借りてたねー」
「っとにお前は…。つー訳でマジで悪いけど頼む!体育館にいるはずだから!」
そう言って高野君は私に電子辞書を渡して由香とふたりでバタバタと走っていってしまった。
ひとり廊下に取り残された私の手には、谷地さんという女の子の電子辞書。
…頼まれたし、谷地さんだってもしかしたら今日使うかも知れない。
だったら返さない訳にもいかない。
「はぁ…」
大きなため息をついて、
私は体育館へと歩く。
…普通に話せて良かった、なんて安堵する。
バレー頑張ってる人に、バレー好きじゃないなんて言うとか、良く考えなくても酷い話だ。
蛍がいつもと変わらずに接してくれてホッとした。
「柚奈ー!」
教室を出ると中学からの友達、由香が慌てた感じで寄ってきた。
「どしたの?」
「ごめん!私今日委員会の当番なの忘れてて!」
手を合わせてごめんと謝る由香。
「ああ、美化委員だっけ?」
「うん、この間も忘れてたから祐二が怒っちゃって…」
「当たり前だろーが、早く仕事しろ」
いつの間にか由香の後ろにいた高野君がそう言いながら由香の腕を掴む。
由香と高野君とは中学から一緒の友達だ。
ふたりがつきあい始めたのは中学の卒業式で高野君が由香に告白したのがきっかけ。
中学の時からずっと仲のいいふたりだったし、由香の高野君に対する想いは知っていて中学の時から応援してたからふたりがつきあう事になったって聞いた時は本当に嬉しかった。
「つー訳で由香借りてくわ」
「どうぞー、由香ー
ちゃんと仕事しなよー」
「うわーん!助けてよ柚奈ー」
騒ぐ由香を引っ張っていく高野君。
ふたりに笑いながら手を振って私は階段へと向かう。
「あ、牛島」
「うん?何?」
すると後ろから高野君に呼び止められた。
「悪いんだけどさ、これ谷地さんに渡してくんね?」
「谷地さん?」
何か聞いた事あるような…。
「同じクラスの女子なんだけどさ、今日これ借りてて返そうと思ったら体育館いかなきゃ、とかバレー部が、とか言いながら走っていっちゃったんだよなー」
…ああ、昨日日向君から聞いた名前だったんだ。
谷地さんも来るだろうし、とか言ってた様な気がする。
「何!?浮気!?」
「アホか、そもそもお前が俺の電子辞書持って帰って忘れたままだから調べ物も出来なくて困ってたら谷地さんが借してくれたんだろーが!」
「あ、そーいや何か今日借りてたねー」
「っとにお前は…。つー訳でマジで悪いけど頼む!体育館にいるはずだから!」
そう言って高野君は私に電子辞書を渡して由香とふたりでバタバタと走っていってしまった。
ひとり廊下に取り残された私の手には、谷地さんという女の子の電子辞書。
…頼まれたし、谷地さんだってもしかしたら今日使うかも知れない。
だったら返さない訳にもいかない。
「はぁ…」
大きなため息をついて、
私は体育館へと歩く。