僕の可愛い忠犬一行

「アオキ」「アオキ」
お前は僕の「忠犬」か「駄犬」か
どちらにしても――僕は大型犬が好きだ。

「ん……バロン」
「はい、お寒いですかね」

ん?バロンが喋った?
モフモフに顔を埋めていた薪が訝しんで目を開ける。

「バロン?」
「いいえ、青木です」

“ふ、どちらにしても可愛いな”
モフモフの毛並みだと思っていた毛布ごと、青木の腕に全身をすっぽり抱きしめられた薪が、そう呟いて口元を弛める。
大きな身体に自分の全身を埋めるのが、薪の密かなお気に入りなのだ。

“お可愛らしいのはあなたの方です”
青木をバロンと間違えてる薪の、とろんとした寝ぼけ眼は砂糖菓子みたいに甘い。
そんな目で見られると、大人しく寝ていた肉体が……たまに火が再点火してしまう!


「……ん……ぁ…………よせ…………っ」

力の入らないグーパンチや蹴りを避けながら、青木が薪の身体をほどいてゆっくり侵入してくる。
言いつけ通りにやめる時もあった。
でも今夜はやめなくていいとわかってる。愛する主人の身体から発情の匂いを嗅ぎとっているから。

「……っあ……おきっ…………あっ……ぁっ……」

大きな身体の下肢の付け根で怒張するソレは、体の大きさに見劣りしないサイズ感だ。
薪の体内を埋め尽くし、限界値を越えてくる。
浅いところも奥深くも。疼く場所まで容易に辿りつくソレも勿論、無意識に薪の……(自粛)だ。
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