キリ番2000 リク作品

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※この物語は、2000番目キリ番様 ゆん様のみお持ち帰り可能作品です。




ここは雄英高校。
雄英高校は、ヒーロー科・サポート科・経営科・普通科の4つの科がある。

この話の主人公であるなつは普通科の美化委員である。

美化委員として行っていることは、花壇の水やり。
そのくらいだ。
今日も今日とて花に水をあげていると、ひとつの影が後ろに現れていた。

爆豪「おい、そこのモブ女。」

唐突にそう発せられる言葉。
私の名前はモブ女ではない。きっとそう言う名前の人が居るんだ。

そう思い無視していると「おい、そこの…無視してんじゃねぇ!」と声を荒げられ、そちらを向いた。

『えっ…と……私、ですか…?』
爆豪「てめぇ以外に居ねえだろ、バカか。」

眉間に皺を寄せていうこの人はよく知ってる。
この間の雄英体育祭で心操君が喧嘩売ってた人だ。
そして、ものすごい戦いの後、選手宣誓どおり優勝したすごい人。

かなりのヤンキーで、とてもヒーローらしい風貌とは思えないけど、ヒーロー科にいる人だからきっと良い人なはずだ。

なつはそう思い、怯える手を止めて笑顔を作った。

『私に、何か用ですか?』
爆豪「喜べや。お前と付き合ってやる。」

『…………はい?』

えっと…付き合う?私の名前を知らない人と?
ん?付き合う人って普通好きな人だよね?てか何故この男は上から目線なんだ???

なつが目を点にしていると、爆豪は満足そうに去っていった。




───




洋子「えっ!?爆豪って、ヒーロー科の!?なんかしたのアンタ!?」

昼休み。ランチラッシュのメシ処で親友の洋子に先ほどの謎の出来事を話すと、顔を青くしていた。

『何もしてないと思うんだけどなぁ……』

爆豪「オイ!モブ女。」
『ヒィッ…』

爆豪はドカッとなつの前に座った。
隣には、、確か切島?君も居る。

切島君はにこやかに「ここ、座っていいか?」と聞いてきたので、洋子は「はいっ!」と答えていた。

爆豪は黙々と麻婆豆腐を食べている。

シビアな空気に痺れを切らした切島が「そういえばさ、」と口を開いた。

切島「爆豪、この子たちと知り合いか?名前は?」
爆豪「あ?知らねェに決まってんだろが。」

爆豪はなに言ってやがんだ、コイツという顔をしている。

『えっと…』
洋子「え!?それなのに、付き合えなんて言ってきたの!?ありえない!!」
爆豪「あ゛あ゛!?」

爆豪と洋子が睨み合うと、切島は「落ち着け爆豪!」と爆豪を宥める。

切島「確かに、爆豪。おめェが悪いぜ。名前くらい知っとかねぇと。」
爆豪「チッ…」

爆豪は眉間に皺を寄せながらなつをじっと見ている。

…こ、これは名乗った方が良いのか…?
月下なつです…』
切島「月下なつ…良い名前だな!」
爆豪「てめぇ!俺より先に呼んでんじゃねぇ!」

爆豪は切島に言うと、またドカッと深く椅子に腰掛けた。

爆豪「これで良いだろ。なつ。」
『えっ…と………』
洋子「よくない!なにが喜べや。お前と付き合ってやる。なの!?なつ!何も嬉しくないよね!?」
爆豪「あ!?将来のナンバー1ヒーローと付き合えんだ。俺と付き合える事を喜べや!」
『ええ…っと………私、爆豪君のこと何も知らないし…その………』
爆豪「はァ?んなの、これから知っていけば良いだろ。」
『そうじゃなくて…好きじゃない人とは付き合えないって言うか…』

なつが言うと、爆豪はニヤリと笑った。

爆豪「惚れさせてやるよ。」
『いやだから、そうじゃなくて………』

ダメだ、話が通じない。そう思い助けを求めて切島を見ると切島はグッと涙を流し「漢だぜ。爆豪!」と拳を握っていた。

その後、付き合うと言うのは何とか保留にしてもらい予鈴を合図になつたちは教室に戻った。



─────

授業が終わり、帰り支度をしていると、教室の前が何やらざわついている。
心操が何やら人と揉めているらしい。

『心操君、どうしたの?』
心操「月下。コイツが…」
爆豪「なつ、さっさと帰んぞ。殺されてェのか!」
『えっえええ……』

なつは爆豪に腕を引かれ、半ば強制に一緒に帰り路地へとつく。
帰り道では、何か話すでもなく、無言。

そうして1ヶ月が経った。



爆豪「そろそろ俺に惚れたか。」

毎日一緒に帰るようになったある日、爆豪はニヤリと笑った。

『えっと…』

何かあったわけでもなく、惚れるわけもない。
そう思ってると爆豪「チッ」と舌打ちをした。

爆豪「さっさと惚れろや。」
『ええっ……』
爆豪「どうせお前は俺に惚れんだ。早いか遅いなら、早く惚れた方が良いだろうが。』
…好きになるって言うのは、決まっていることなのか………

なつが苦笑いをすると、また爆豪は歩きだす。



─────その数ヶ月後─────


『どうして、私なの?』

いつも通り一緒に帰り、聞くと爆豪は前を向いたまま口を開いた。


爆豪「─────」


『えっ、なんて…?聞こえなかった。』


爆豪はそれを無視し、また歩き出した。



二人が付き合うのは、まだまだ先になりそうだ。





“毎日花の世話してる、なつの姿に惚れたんだ。”




end→あとがき
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