Main story
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
マンダレイ「明日の夜は肉じゃがね。」
マンダレイの一言で、食事を済ませたばかりで元気が戻った男子生徒達が「うぉー!」と盛り上がった。
マンダレイ「お肉は豚肉と牛肉だから、A組とB組でどっちがいいか選んどいてね。」
切島「肉じゃがって豚肉だよな?」
上鳴「え、牛でしょ?」
肉じゃがの肉は、地域や家庭によって違う。
牛だの肉だのざわつく生徒達をみて、飯田はぐるぐる手をまわしながら立ち上がった。
飯田「それでは、今決めてしまおう!いいかい、拳藤くん!」
拳道「ああいいよ。じゃあ、ジャンケンで勝ったほうが選ぶってことで。」
飯田「異論ない。では……じゃーんけー…」
物間「ちょっと待った!」
A組とB組の委員長同士がジャンケンをしようとするのを、立ち上がった物間によって止められた。
物間「ねえ、ジャンケンなんかで決めるのつまらないだろ。ここはきっちり勝負して決めたほうがいいんじゃない?」
拳道「は?べつにジャンケンでいいだろ」
物間「ハッ、なに言ってるんだい、拳藤。憎きA組と直接対決できるせっかくのチャンスなんだよ?そんなジャンケンごときで決めるなんてバカなのかい?」
拳道「だから、べつに憎くはないっつーの。」
柳「べつに豚でも牛でもどっちでもいい。」
小大「ん。」
女子達が頷くと、鉄哲も口を開いた。
鉄哲「肉食えりや、俺もどっちでもいいぜ!」
切島「肉はなんだってうまいしな!」
鉄哲「だよな!」
鉄哲と切島が言ったことを機に、他の生徒達もどちらでも良いという空気が広がったそのとき、物間はまた声をあげた。
物間「ハァ?どっちでもいいわけないだろう?肉じゃがは豚肉に決まってるんだよ。…ああでもA組がどっちでもいいっていうなら、ジャンケンもしないでこっちで選ばせてもらおうよ。牛肉の肉じゃがなんて僕には想像もできないけど、A組はかまわないんだろ?ねえ、爆豪くん?」
爆豪「あぁ?」
物間はニヤリと厭味ったらしい笑みをみせた。
物間「君は牛肉でもいいんだろ?勝負を放棄したA組を差しおいて選んだ豚肉はきっとおいしいだろうなあぁ!A組は牛肉の肉じゃがでも食べてればいいよ。」
爆豪「……ふざけんな、こっちだって豚肉だ!!」
『……私の家牛だけど文句言ったことない癖に…』
爆豪「ああ!?押し付けられたクソ肉なんか食ってられっか!」
物間「じゃあ負して決めるしかないね。」
爆豪「あったり前だよ!クソB組なんか蹴散らかして豚肉奪いとったるわ!!!」
呆れているなつの隣で騒いでいる爆豪の暴言に切島はフォローを入れ、飯田が注意をするが「売られたケンカは買うしかねーだろが!!」爆豪が言い返すと、鉄哲の隣に座っていた骨抜が「ケンカ売ってんのはそっちだろーが!」と食ってかかった。
そしてB組男子たちは全員爆豪の態度に火をつけられてしまった。
八百万「先生!」
相澤「やらせとけ。」
八百万「でも」
相澤「訓練時間以外は自由だ。周りに迷惑かけるなら論外だが。」
飯田「確かに、自由時間は各自の自由...。だが、そのなかで自主性を重んじつつ、生徒せつさたくま
同士で切雄琢磨するのもヒーローとして闘争心を養う特別な時間…。そういうことですね、先生!」
相澤「…そういうことだ。」
相澤は面倒くさくなっただけだが、飯田は相澤の言葉に納得し、腕を振った。
飯田「それでは諸君、腕相撲で勝負を決めるというのはどうだろう!」
男子達は盛り上がっている。
そんな中、女子達は皆呆れていた。
─────
夕食の時間が終わり、昨日の峰田の一件で風呂の時間が男子と女子ずらされたのだが、B組女子の元に、A組女子達が訪れていた。
風呂場に入るとなつが白眼で峰田の場所を見つけ出し、八百万がドライアイスを創造し、目眩しをした。
だが峰田を油断させるため、拳道達には多少演技をしてもらっていあ。
峰田は必死に覗き穴を覗いている。
葉隠「あー......こんなところに穴が.....塞がなきゃ。」
耳郎「その前におしおきでしょ。」
ドックン
峰田「うぎゃあああ!!」
耳郎の個性で目に心音を響かせると、今度は芦戸が穴から酸を出した。
峰田「ぎゃあああ!?」
酸を出した事で、壁は溶けて峰田の姿が露になる。
八百万「やはり警戒しておいてよかったですわ。」
拳藤「ほんと、ありがとね。」
麗日「峰田くん、覗きはあかん!」
蛙吹「いつか捕まるわよ、峰田ちゃん。」
葉隠「あっ、ドリルとか持ってきてるよ!」
『用意周到すぎ…峰田君、してること犯罪だよ?』
なつたちが峰田に詰め寄ると、峰田は怒涛の表情を見せていた。
峰田「風呂場で服着てるなんざ、ルール違反だろうが!!」
「「「.....。はぁ!!?」」」
峰田は「オイラは旅番組の温泉で、バスタオル使うタレントは認めねえ派なんだよー!!」
『そんなの知ったこっちゃないよ!』
芦戸「さいってー!!」
耳郎「ルール違反はお前だ!!」
峰田「あぁ!?なんならオイラが脱いで見本をみせてや…フゴッ!!」
言いかけた峰田に、拳道が個性を使いはたき落とした事で嶺田は気を失った。
その後、八百屋の個性で縄を出しA組女子は責任を持ってマンダレイ達の元へ峰田を連行した。
─────
峰田を連行し、しばらく経った頃。
訓練の事で相澤から話を受け、部屋に戻るとB組女子も集まり、何やら井戸端会議のようなものが行われていた。
耳郎「ないな。成績優秀、将来有望…だけど、あの性格じゃあなー。」
麗日「けど、爆豪君なつちゃんにだけは優しいよね。」
芦戸「あっ、なつ帰って来てるじゃん!」
どうやら彼氏にするには誰か、という話だそうでなつが影を消すように荷物を片付けていると、麗日の一言で芦戸がなつに気づいた。
拳道「あ、そういえば体育祭でもなんかマイク先生に言われてたよね。」
芦戸「この際だからさ、なつ!教えてよ!!」
『えっ?』
芦戸「体育祭の後から爆豪となつの間の空気感、変わったよね!なんか変化とかあったの?」
葉隠「けどなつちゃん、轟君にも好意寄せられてるよねっ!」
『焦凍は友達として仲がいいだけだよ?」
蛙吹「轟ちゃんはって事は、爆豪ちゃんは違うのかしら?」
─ 俺はずっとお前の事が… ─
『っ…』
蛙吹の一言で、なつは爆豪の言葉を思い出し、顔を真っ赤にさせた。
芦戸「えっ!まさか本当にカップル誕生!?」
『そんなんじゃないけど……勝己は、昔から優しいよ…』
蛙吹「なつちゃんは、爆豪ちゃんの事が好きなの?」
なつが耳郎と八百万の後ろに隠れると、それを肯定とみなされ女子達は黄色い声をあげた。
芦戸「けど、爆豪って凄い手が早そうに見えてたけどなつを見る限りそんな事もないのかもね。」
蛙吹「なつちゃん、可愛いわ。」
麗日「うん、2人はお似合いだと思うなぁ。」
『もっ、もう私の話はいいよっ…』
なつが耳郎と八百万に隠れながら、声を振り絞っていうと葉隠は「う~ん」と悩み、パッと明るい声を出した。
葉隠「それじゃ、逆で考えてみるっていうのは?私たちが男子で、男子がもし女の子だったら彼女にするなら誰!みたいな!」
蛙吹「目線を変えるのね」
『……』
麗日「なんか違う……」
芦戸「そもそもキュンキュンする?彼女選ぶ目線って…」
葉隠「それもそうか!」
てへっと葉隠が笑うと隣に座っていた柳が少し離れた拳藤を見て口を開いた。
柳「でも、一佳が男ならモテそう。」
拳道「へ?私?」
小大「ん。」
柳「B組で一番カッコいいのは一佳だよ」
塩崎「確かに。拳藤さんの一言でクラスがピシッとまとまりますしね。誰にも公平で、厳しくそれでいて温かい…なかなかできることじゃありません。」
八百万「そういえば職場体験のとき、さりげなくフォローしてくださいましたわ。拳藤さんがご一緒でなかったら、もっと落ちこんでいたかも…」
拳藤「あん時はお互い様だよ。つーかやめて、テレんじゃん。」
拳道はみんなに注目され、恥ずかしそうに顔をしかめている。
明日「頼りがいがあるのはわかる気がするわ。さっき、峰田ちゃんをふっ飛ばした時とか。」
麗日「わかる!」
『かっこよかったよね!』
芦戸「チカンなんかにも、バシーッと言ってくれそう!彼氏だったら、『俺の彼女になにしてんだよ?』とか言っちゃってー!」
芦戸の言葉に、男子バージョンの拳藤が自分を守りつつチカンを退治するシチュエーションを思い浮かべ、女子達はまた黄色い声をあげた。
芦戸「…って、女子同士でキュンキュンしても!」
拳道「いや、勝手にキュンキュンされても。」
その後も、サイドキック目線で考えたり、一日入れ替わるなら誰にするかだったり、恋愛抜きの話になると皆はスラスラと口を開いていった。
芦戸「だめだぁ~、この中で恋してるのなつだけだし、キュンキュンするためにいつから好きかだけでも教えてよ〜!」
芦戸は補修が嫌だと倒れ込んでいる。
その言葉に、皆もやはり気になるのかなつに注目が集まった。
『え…えっと………いつからかは分からなくて…』
芦戸「気がついたらってやつ??」
葉隠「じゃあさじゃあさ、どこが好きなのー?」
『ぜ…全部……かな………』
なつが赤くなった頬を手で押さえながら言うと、また黄色い声が上がった。