Main story II
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
林間合宿も間近に迫ったある日。
なつ達女子は約束していたプールに来ていた。
八百万「プールに入る前に、皆さん。準備体操をしますわよ。」
八百万の声掛けで準備体操をしていると、男子達がゾロゾロと入ってきていた。
麗日「飯田君や!」
飯田「おや、麗日君じゃないか。」
八百万「皆さんも、今日はプールの使用許可頂いたんですね。」
飯田「ああ。プールで体力強化をすると緑谷君から連絡が来てね。それで皆んな集まったんだ。」
男子達は準備体操をしている。
準備体操もあと少しと経ちかかった所、峰田と上鳴が遅刻したのか走ってきた。
蛙吹「あら、峰田ちゃん。」
耳郎「上鳴も来てたんだ。」
上鳴は顔が死んでいる。
上鳴「何だよ…その水着は……ビキニ着ろよ、ビキニ…」
落ち込んでいる上鳴とは別に、峰田は正座で鼻の下を伸ばしている。
峰田「スク水もええですなぁ…」
上鳴「(何でもいいんじゃねぇか!!)」
飯田「上鳴君、峰田君!学校内で体力強化とは、見事な提案だ!感心したよ!
さあ!みんなと一緒に汗を流そうじゃないか!!」
二人は飯田にかかえられ、A組男子の所へ連れて行かれた。
上鳴「い…いや、ちょっと……」
峰田「待って!」
上鳴峰田「まってくれぇ!!!」
─────
準備が終わり、なつたちは水に浸かりながらビーチボールをして遊んでいる。
麗日「いくよーっ!えいっ」
芦戸「ほいっ」
蛙吹「ケローっ!」
耳郎「んっ」
葉隠「それーっ」
八百万「はいっ!」
『そ〜れっ!』
女子達がビーチボールで遊んでいる中、男子達は水を使ってのトレーニングをしている。
なつは休憩がてら、プールに足をつけて話していた。
『はぁ、楽しい。』
芦戸「あれ?そういえば爆豪いないじゃん、なんで?」
『勝己の事だがら、かったりい…とか言って来ないんじゃない?切島君もいないし、そのうち連れてきそうだよね。』
芦戸「へぇ、流石よく彼の事を知り尽くしておりますなぁ〜」
『なっ、し、知り尽くしてなんかないよっ?』
葉隠「あれれ〜?なつ顔赤〜い」
葉隠と芦戸はなつにニヤニヤと近寄る。
なつが困っていると、男子側から爆豪の叫び声が聞こえた。
爆豪「……ったりめえだ!!」
飯田緑谷「ん?」
爆豪「でなきゃこの俺が、てめぇみてえなクソナードに負けるわけねえだろ!」
爆豪は来るや否や、緑谷に向かっていき、それを切島が抑える。
切島「メールくれたのに遅れて悪い!爆豪連れ出すのに手間取っちまって!」
緑谷「(そういう流れか…)」
爆豪「おいクソデク!!」
緑谷「あっ」
爆豪「何なら今すぐ白黒つけるか?ああ!?」
緑谷「いや、そんな…」
爆豪は手を爆破させながら威嚇すると、飯田は考え込んだ。
飯田「確かに。訓練ばかりじゃつまらないな…」
緑谷「えっ…」
飯田「みんな!男子全員で誰が50メートルを一番早く泳げるか、競争しないか?」
上鳴「おおっ!」
瀬呂「面白そう!」
砂藤「やろうぜ!」
男子達はやる気に満ち溢れている。
八百万「飯田さん!私たちもお手伝いしますわ!」
八百万の後ろには女子達が並んでいる。
飯田「ありがとう。」
尾白「個性は?使っていいの?」
飯田「学校内だから問題はないだろう!ただし!」
爆豪「フッ」
飯田「人や建物に被害を及ばさないこと!」
飯田の言葉は無視し、爆豪は緑谷へと歩いた。
爆豪「ぶっ潰してやるよ、デク。」
緑谷「んっ…」
爆豪「もちろんお前もな!半分野郎!」
轟「…」
爆豪の宣戦布告に轟は構えた。
そして生徒達はプールサイドへと集まる。
八百万は創造で笛を出した。
第一走者は左から
峰田、常闇、口田、爆豪、上鳴。
八百万「それでは位置について、用意…」
ピッ!とホイッスルを合図に皆は海に飛び込むが、爆豪は爆破で飛んだ。
爆豪「爆速ターボ!!」
速攻でゴールする。
爆豪はドヤ顔で指差した。
爆豪「どーうだ、このモブども!」
瀬呂「どうだじゃねえ!!」
切島「泳いでねえじゃねえか!!」
切島と瀬呂から指さされブーイングされたら爆豪はばちばちと火花を散らした。
爆豪「自由形っつっただろうが!!!」
爆豪達がプールサイドに戻ると、皆それぞれが声をかけられている。
『勝己、おめでとう。流石だね。』
爆豪「ったりめーだ。」
爆豪はなつを見ずに言い、壁に持たれた。
─────
第二走者は左から、
瀬呂、青山、轟、砂藤、切島。
八百万「位置について、用意…」
ピッとホイッスルを合図に、瀬呂はセロハンを伸ばし、青山はビームで飛び、轟は氷結をつかう。
瀬呂「ふっ!」
青山「ハ〜イ」
だが途中で青山が腹を下し、飛んでいる瀬呂にぶつかった。
青山「あっ」
瀬呂「どあっ!」
轟は氷結で水の上を渡り、ジャンプしてゴールへ降りた。
上鳴峰田「だから泳げって!!」
轟はそのままなつの横に立った。
轟「……」
『焦凍、一位おめでとう。』
轟「ああ。」
─────
第三走者は左から
飯田、緑谷、尾白、障子。
八百万「位置について、用意…」
ピッとホイッスルを合図に正統派に水中に落ちた。
と思ったら飯田は仕切りの上を個性を使って渡っている。
上鳴「飯田もかよ!!」
緑谷「(ワン・フォー・オールフルカウル!)ううっ…」
緑谷は飯田の近くまで行き、波によって飯田の足場は不安定になる。
飯田「んっ…くっ…」
ターボエンジンを切り替え、スピードを上げた。
飯田「ううううっ……!!」
そしてタッチの差で緑谷が勝利。
緑谷「ダハっ!」
砂藤「すげえ!」
瀬呂「やるな!緑谷!!」
芦戸「飯田も惜しい!」
緑谷は飯田を引き上げる。
飯田「やられたよ、緑谷君。」
緑谷「飯田君も凄かったよ!」
轟「緑谷…」
その言葉に二人は轟を見た。
──────────
飯田「各予選の勝者。爆豪君、轟君、緑谷君の3人で優勝者を決める!それでいいか?」
緑谷「うんっ」
轟「ああ。」
爆豪「おい半分野郎!体育祭ん時みてえに手加減なんかすんじゃねえぞ。本気で来やがれ!」
轟「分かった。」
爆豪「お前もだ!このクソデク!」
緑谷「わ…分かったよ、かっちゃん…」
皆はスタートラインにつき、飯田が八百万と変わった。
飯田「それでは!50メートル自由形の決勝を始める!」
切島「いったれ爆豪!」
上鳴「相手、殺すなよー!」
瀬呂「轟も負けんなー!」
麗日「デク君頑張れー!」
『みんな頑張れー!』
八百万「皆さんファイトー!」
飯田「位置について、」
爆豪は爆破の準備を始める。
爆豪「(一気に駆け抜ける!)」
轟は右手を氷結し始める。
轟「(滑り抜く)」
緑谷は水に入る位置につく。
緑谷「(全力で泳ぎ切る!)」
飯田「用意…」
ホイッスルがなり、皆が飛び込むと、個性が消された。
轟・爆豪・緑谷「あっ?」
そして大きな波を立てて3人が水に落ちた。
上鳴「えっ、何だ?」
瀬呂「個性が消えた?」
相澤「17時。」
「「「ん?」」」
相澤の声が聞こえ、そちらを見ると個性を使ったまま歩いてきた。
相澤「プールの使用時間はたった今終わった。早く家に帰れ。」
上鳴「そんな、先生…!」
瀬呂「折角いいとこなのに…!」
相澤は目力を強くする。
相澤「…。なんか言ったか?」
「「「「なんでもありません!!!」」」」
皆は急いで着替えた。
─────
爆豪「クソが。勝負の邪魔しやがって!(なつも……俺だけを応援しろや…!)」
爆豪は石を蹴飛ばす。
切島「気持ちは分かるけど少し落ち着けよ。緑谷も轟もクラスメート。仲間だろ?」
爆豪「うっせえ!…誰だろうが俺の横に…ましてや前には居させねえ…!オールマイトを超えるって事は…ナンバーワンヒーローを超えるってことは…そういう事だろうが!」
夕日をまっすぐ見据えていう爆豪。
切島はその爆豪をみて、男らしく笑った。