Story of episode 77.5
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
なつ達が戦っていると、急にマシンが止まった。
爆豪「んっ、何だ!?」
麗日「止まった…」
切島「緑谷達、やってくれたんだな!」
『切島君、治療を…!』
切島「俺はまだ大丈夫だ!体力は残しとけよ!」
『うんっ。』
アナウンス「I・アイランドの警備システムは、通常モードになりました。」
『ヴィラン達、屋上に逃げようとしてるみたい…人質も怪我人もいる、急がなきゃ…!』
轟「そうだな。行くぞ。」
爆豪「だから俺に命令すんじゃねェ!!」
5人は急いで屋上へと走った。
─────
屋上に着くと、オールマイトが潰されまいと、攻撃を受け止め血を吐いていた。
ウォルフラム「さっさと潰れちまえ。」
緑谷「オールマイトー!」
その時、氷結が鉄塊の動きを止め、オールマイトの足元から髪が伸び、オールマイトを包んだ。
オールマイト「(これは…回復……月下少女の…!)」
ウォルフラム「ん?」
爆豪「くたばりやがれ!!」
爆豪が爆発をたくさん浴びせる。
右手にピキっと限界が来だし、爆豪は右手を押さえた。
爆豪「くっ…あんなクソだせぇラスボスに、何やられてんだよ!え!?オールマイト!!」
オールマイト「爆豪少年…」
轟「今のうちに、ヴィランを…」
轟の背後には、白眼を開き髪を伸ばしているなつ。
腕を押さえて来る切島、上鳴を支えて来る麗日と耳郎、八百万を支える飯田、そして峰田が来ている。
メリッサ「わっ!何これっ…」
緑谷「大丈夫!これはなつちゃんの個性!」
メリッサと緑谷は、怪我しているところを回復して、メリッサの傷は消えていた。
緑谷「(すごい、こんなに早く回復を…)轟君!みんな!」
切島「金属の塊は俺たちが引き受けます!!」
飯田「八百万君、ここを頼む!」
八百万「はいっ!」
切島と飯田は走り出し、八百万は個性で楯を作った。
オールマイト「教え子達にこうも発破をかけられては…限界だ何だと言ってられないなぁ!
限界を超えてさらに向こうへ!!そう!プルスウルトラ!!」
オールマイトは攻撃を破壊しながらも避けていった。
オールマイト「カロライナースマッシュ!!観念しろー!ヴィランよー!」
だが、オールマイトは鉄縄に捉えられ、ウォルフラムに首を掴まれる。
オールマイト「この程度…ぐあっうっ…」
ウォルフラム「観念しろ?そりゃお前だ。オールマイト。」
オールマイト「(何だ…このパワーは…)ぐはっ……うっ……ぐああっ!!!」
緑谷「オールマイト!うっ…」
緑谷は大怪我のせいでまだ全快には間に合っておらず、メリッサは緑谷に駆け寄った。
爆豪「クソがァッ!!!」
轟「ぐっ…チッ…」
爆豪と轟は金属の塊を攻撃しつつオールマイトを心配した。
オールマイトとウォルフラムが何やら話したあと、殴り掛かろうにも、ウォルフラムは金属の塊でオールマイトを押し返し、周りに浮かせていた金属変も全てオールマイトにぶつけた。
緑谷「あっ…あっ…」
八百万・峰田「オールマイト!!」
『先生!!』
メリッサ「おじ様っ……」
ウォルフラム「さらばだオールマイト!!!」
金属の塊と化したものに、多くの配線などが刺さる。
メリッサ「マイトおじ様ーーーっ!!!」
緑谷はオールマイト同様の素早さでジャンプし、金属の塊の前まで到達した。
緑谷「デトロイト……」
爆豪・轟「ハッ…」
2人は緑谷の動きに気づいておらず、驚いて緑谷を見る。
緑谷「スマッシュ!!!」
金属の塊は即座に破壊された。
ウォルフラム「あのガキ!!」
緑谷は飛んできた金属の塊に吹き飛ばされた。
オールマイト「緑谷少年!そんな体で、何で無茶な…!」
緑谷はフラフラになりながら何とか起き上がる。
緑谷「だって…困ってる人を助けるのがヒーローだから!」
オールマイト「あっ…フフッハハハッ…ありがとう。確かに、今の私はほんの少しだけ困っている。手を貸してくれ。緑谷少年。」
緑谷「はい!」
オールマイトは緑谷の手を掴むと、立ち上がらせた。
2人はヴィランを見据える。
オールマイト「行くぞ!」
緑谷「はい!」
ウォルフラム「ぐっ……くたばり損ないとガキが……ゴミの分際で……往生際が悪いんだよ!!」
ウォルフラムはまた金属の塊を作成し、ぶつけていった。
爆豪「そりゃあ、てめえだろうが!!」
爆豪は大爆発を起こし、金属の塊を破壊する。
轟「させねぇ!!」
そして緑谷とオールマイトが走っていると、金属の塊の棒が来るが、轟の大氷結でそれも塞がれる。
ウォルフラム「邪魔だー!」
地面が崩され、飛ばされかけたA組生徒とメリッサは、なつが髪を伸ばしそれを庇った。
その時、ふくらはぎに何か刺さる感覚がし、生暖かいものが流れていく。
『っ……!みんな!大丈夫!?』
八百万「なつさん!」
ひっくり返っていた麗日は、顔を上げると「何…あれ…」と言い、そちらを見ると、これまでとは比べ物にならないほどの金属の塊が集結している。
オールマイト「目の前にあるピンチを…!」
緑谷「全力で乗り越え……!」
オールマイト「人々を…」
緑谷「全力で助ける!」
オールマイト「それこそが…」
緑谷「ヒーロー!」
ウォルフラム「タワーごと潰れちまえ!!!」
オールマイト緑谷「ダブルデトロイト……スマーッシュ!!!」
オールマイト「うおおおあお!!!」
緑谷「ぐおおおお!!!!」
ウォルフラム「ぐっうう…があっ!」
大きな金属の塊は破壊された。
デイヴ「ああっ…」
メリッサ「あっ…」
なつ・麗日「いけーっ!!!」
耳郎・八百万「オールマイト!!」
切島・峰田「緑谷!!!」
飯田「緑谷君!!」
轟・爆豪「ぶちかませ!!」
緑谷「さらに…」
オールマイト「向こうへ!!」
緑谷・オールマイト「プルス、ウルトラ!!!」
ドゴオオオオン!!!
大きな音と共に、ウォルフラムの防御は破壊され、デイヴは解放された。
ガラクタ達はボロボロと落ちてゆく。
飯田「やったのか…?」
峰田「やったんだ…ヴィランをやっつけたんだー!」
クラスメイト達は喜び、爆豪と轟は微笑んだ。
轟が、爆豪をみて目が合うと爆豪はそれに気づき、「ケッ」と目を逸らした。
麗日「デク君ー!!!メリッサさーん!」
峰田「おーい!!」
切島「やったなぁ!!」
飯田「怪我はないか!?2人とも!!」
上鳴「えっ?えっ?」
皆が遠くから手を振り、上鳴はあほ面モードが解けて、あたりを見渡している。
緑谷「大丈夫!オールマイトも博士も無事だよー!」
メリッサ「みんなは大丈夫ー!?」
飯田「大丈夫です!」
麗日「大丈夫でーす!!」
『今、治療行くから……っ……』
爆豪「言わんこっちゃねェ。」
脚の痛みからフラついた時、爆豪がヒョイとなつを横抱きにした。
爆豪「人の治療の前に、テメェの血を止めやがれ。」
なつの足は八百万の創造で作られた包帯で止血される。
その間も爆豪はなつを抱き抱えたまま離さないでいた。
『勝己、止血してもらったし、立てるよ。大丈夫。』
爆豪「今放したらまた無茶すんだろ。」
『ギクっ…』
爆豪「あっちはオールマイトがいるから大丈夫だ。」
『……分かった、行かない。けど立てるから…』
爆豪「そんな白い顔してよく言えんな。」
『だって、重いでしょ…?』
爆豪「俺がそんな力ねぇとでも思ってんのか?」
『うっ…』
爆豪「じゃあ大人しくしてろ。んで寝とけや。」
勝ち誇ったように笑う爆豪をみて、なつはドキドキするのを隠すように目を瞑った。
空は夜が明け、朝日が海にとても綺麗に反射していた。
───────────────────────
生徒達はその後警察から事情聴取を受け、なつは治療を受けていた為、皆よりも遅くに事情聴取ののち、ホテルへと戻った。
部屋に戻ると切島と爆豪はもう眠っている。
切島も爆豪も寝相は悪く、爆豪は腹を出して寝ていた。
なつは二人を起こさないよう、静かに風呂に入ったあと、眠りについた。