Main story II
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雄英高校。金曜日。
教室のドアを開けると上鳴、砂藤、切島は落胆しており、芦戸は泣いていた。
芦戸「ヒック…みんなっ…ヒック…合宿の土産話っ…楽しみにっ……してるっ…からっ……」
緑谷「まっ、まだ分かんないよ?どんでん返しがあるかもしれないよ?」
緑谷は必死に四人を宥めようとしている。
瀬呂は少し困ったようにそれを見ていた。
瀬呂「よせ緑谷。それ口にしたら無くなるパターンだ。」
上鳴「試験で赤点取ったら、林間合宿行けずに補習地獄…そして俺たちは実技クリアならず……!!これでまだ分からんのなら貴様の偏差値はサル以下だーーーっ!!!」
緑谷「ぎゃああああ!!」
上鳴は緑谷の目に指を刺した。
瀬呂「落ち着け、長え。分かんねえのは俺もさ。峰田のおかげでクリアしたけど、寝てただけだ。」
峰田は嬉しそうに耳を傾けていた。
瀬呂「とにかく、採点基準が明かされてない以上は…」
上鳴「同情するなら何かもう、いろいろくれぇっ!!」
上鳴がそう叫んだ時、ガラッと扉が開き相澤が入ってきた。
相澤「予鈴がなったら席につけ!」
皆は急いで座席に座り、シーン!となる。
相澤「おはよう。今回の期末テストだが、残念ながら赤点が出た。したがって林間合宿は…」
その言葉に切島砂藤は落ち込み、芦戸は悔しがり、上鳴に至ってはもう悟りを開いている。
相澤「全員行きます。」
四人「どんでん返しだーーー!!!!」
切島「行っていいんすか!?俺ら!!」
芦戸「ホントにっ!?」
相澤「ああ。赤点者だが、筆記の方はゼロ。実技で切島・上鳴・芦戸・砂藤…あと瀬呂が赤点だ。」
瀬呂「ええっ!?やっぱり…」
瀬呂はショックで頭を抱えた。
瀬呂「確かにクリアしたら合格とは言ってなかったもんなぁ…」
相澤「今回の試験、我々ヴィラン側は生徒に勝ち筋を残しつつ、どう課題と向き合うかを見るよう動いた。
でなければ課題うんぬんの前に詰むやつばかりだったろうからな。」
尾白「本気で叩き潰すとおっしゃっていたのは…」
相澤「追い込むためさ。そもそも林間合宿は強化合宿た。赤点取ったやつこそ、ここで力をつけてもらわなきゃならん。
合理的虚偽ってやつさ。」
四人「合理的虚偽!!!?」
赤点5人は「わーい!!!」と喜んでいる。
飯田「またしてもやられた…!さすが雄英だ!!」
飯田はそう言うと、手を挙げて立ち上がった。
飯田「しかし二度も虚偽を重ねられると、信頼に揺らぎが生じるかと…!!」
麗日「わあっ、水さす飯田君…」
相澤「確かにな、省みるよ。ただ、全部嘘って訳じゃない。赤点は赤点だ。お前らには別途に補習時間を設けてる。」
落胆する5人に、相澤はさらに続ける。
相澤「ぶっちゃけ、学校残っての補修よりきついからな。」
─────
夕方
『焦凍。』
授業終わり。背中をツンツンとすると、轟は後ろを向く。
轟「どうした。」
『試験の前、声かけてくれてありがとうね。焦凍のおかげで、緊張ほぐれた。』
轟「別に何もしてねぇけど…」
『何か、私にできることがあればお返ししたいんだけど、明日って何か予定ある?』
轟「明日は見舞いに…あ。じゃあ、花を選んで欲しい。」
『えっ?私が選んでいいの?』
轟「ああ。俺は、花はよく分からないから。」
轟は、それに…と言葉を続ける。
轟「母さんも、なつに会いたがってる。」
『分かった。それなら明日ね。』
なつが轟とは話しているのは別で、教室は盛り上がっている。
尾白は安堵したように口を開けた。
尾白「まぁ、何はともあれ…全員で行けて良かったね。」
飯田「一週間の強化合宿か。」
緑谷「結構な大荷物になるね。」
飯田と緑谷は、林間合宿の資料を見ている。
上鳴「俺、水着とか持ってねえよ。いろいろ買わねえとなぁ。」
峰田「暗視ゴーグル!」
葉隠「あっ!じゃあさっ、明日休みだし!テスト明けだし!って事で、A組み皆で買い物行こうよ!」
上鳴「うほーっ!いい!何気にそういうの初じゃねぇ!?」
上鳴がそういうと麗日が頷く。
切島「おい爆豪!お前も来い!」
爆豪「行ってたまるか。かったりい。」
八百万「なつさんも、一度集合してから行きましょ?」
『あっ、ごめんヤオモモ…明日は予定があって…』
八百万「そうですか…」
『まだ買い物終わってなかったら、予定が終わったら連絡してもいい?』
八百万「ええ!勿論ですわ!」
爆豪はチラッとなつを見ると、教室を出ていった。
緑谷「轟君も行かない?」
轟「休日は見舞いだ。」
峰田「ノリが悪いよー!空気読めやKYどもー!」
峰田は叫んでいた。