Main story II
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『勝己から…離れてくださいよ……先生…!』
オールマイト「(月下少女……肋折ったし気絶したと思ってたんだけどな……)…君もまた、タフだね。」
緑谷「なつちゃん…!!」
『行って!勝己が動けなくなった今、出久君より、私の方が、まだ足止めはできる…!』
…ゴールに近い出久君がそのまま走り切るのが鉄則……!
なつは髪を増大させオールマイトの視線を遮ると、爆豪を緑谷へと投げ飛ばした。
オールマイト「ほう。後方支援方の君が、足止めか。」
『後方支援だけだと思って、なめないで下さい!』
なつは個性をフル活用させ、右足を前に出し、左足は後ろに、左手は腰あたりに、右手は前に出し腰を落とした。
オールマイト「カンフーの八卦掌のポーズか?だがどうかな!」
『二掌!』
オールマイトがかかってくると、左足を中心に、右足で円を描くように避け、オールマイトの急所である脇腹を突いた。
オールマイト「ぐっ!!」
『四掌!八掌!十六掌!』
またオールマイトがなつを捉えようとも、なつは円を描くように華麗に避け、オールマイトを突く。
緑谷「凄い…まるで…自在に天を泳ぐ龍みたいだ……(戦っているというのに、動きはとても可憐。そして綺麗……)」
緑谷はなつを見て一瞬足を止めるが、また走り出した。
『三十二掌!!』
オールマイト「…っと!そう易々とやられてばっかりでは居られないっ!!」
なつがまた回転すると、オールマイトは素早く避け、なつの頭に蹴りを喰らわせ、地面へとかかと落としをした。
『ぐぁっ!!』
オールマイト「ふぅ…流石に危なかったよ…。だが、もう終わりだ!」
緑谷「なつちゃん!!」
『行っ……て………はや…………』
なつは気を失ったのか、起き上がらない。緑谷はそれに気づき、ゴールへは行かず、オールマイトへと飛んできていた。
緑谷「退いてください。オールマイト。」
緑谷は笑顔で言うと、オールマイトの顔面を殴った。
緑谷「スマッシュ!!!」
オールマイトが咳き込んでいる間に、緑谷はなつと爆豪を抱えてゴールへと走る。
オールマイト「そう…くっ……」
そしてまたオールマイトは咳き込む。
緑谷は気絶している爆豪を脇に抱えた。
緑谷「(気絶してる………ごめんよ、かっちゃん…なつちゃん……僕ってやっぱ……!!)」
オールマイト「全く……1人でゲートを抜けていればクリアできていたものを………思いっきり殴ったね…そうだよ。
初めからそうだったよ。君は、救いを求める者をどうしようもなく助けてしまう。
そしてその時、そこに壁など一つもないんだ。そうだ、君は…そう言う人間だった…!!」
緑谷はゲートをくぐった。
「緑谷、爆豪、月下チーム条件達成。」
「1年A組期末テスト、演習試験の全演習終了。」
────────
リカバリーガール「チュ〜〜〜っ!!」
緑谷「あ…ありがとうございます。リカバリーガール…」
保健室では、なつと爆豪は寝ており、緑谷は膝を立て、腰を上げてぐでんとなっている。
リカバリーガール「オールマイト!あんたホントに加減知らないねぇ!もう少し強く打ってたら、取り返しのつかんことになってたよ!?特に緑谷の腰!と月下の頭!!これ、ギリギリだったよ!」
リカバリーガールが怒ると、オールマイトは冷や汗をかいていた。
オールマイト「彼女は、想像以上に成長している。私も、マジでやばくて焦ってしまいました。」
リカバリーガール「ハァ……月下と爆豪は、しばらく目覚めないだろう…とりあえず3人とも、ここで休んでいきな。」
緑谷「はい…そうします…」
緑谷も、疲れを癒すため目を瞑った。
いろちろなことがあった。
自分の弱さを知り、一歩進んだ人。
ヒーローに必要な者を教えられた人。
高い壁に阻まれた人。
自分の無力さを知った人。
新たな目標に向けて進む人。
悲喜こもごもの中、期末試験は終了した。