Main story II
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暫く悩み、部屋を出ると八百万に出会った。
八百万「なつさん…」
『ヤオモモ、次だね。試験。』
八百万「ええ…」
とても不安そうにしている八百万の両手をなつはパッと握った。
『ヤオモモ、大丈夫?』
八百万「えっ…?」
『何か、すごい抱えてる顔してたから…』
八百万「……」
『ヤオモモは、咄嗟の判断に長けてる。私は何度も助けてもらった。だから、大丈夫。』
八百万「なつさん…」
『大丈夫。』
なつが笑顔で言うと、八百万は目に涙を溜め「ありがとう、ございます…」と言うと部屋へと戻っていった。
それから暫く立ち、
「轟・八百万チーム条件達成。」
そのアナウンスが鳴って少し経ったあと、試験が終わってすぐの八百万と轟に廊下で出会った。
『ヤオモモ!焦凍!おめでとう!!』
八百万「ありがとうございます。なつさんのお言葉、とても励みになりましたわ。」
『私なんて、何もしてないよ。ヤオモモの実力だもん。』
八百万「いえ…なつさん。なつさんも、大丈夫です。」
『ヤオモモ…』
八百万「周りにとても気の使える程、とてもお優しいんですもの。今度は私からエールを。」
『ありがとう。』
八百万はなつの手をギュッと握ると、八百万は歩いていった。
轟「もう直ぐだな。」
『うん。』
轟「…幼馴染同士の戦いだな。」
『そうなの。昔は仲良くて、いつも一緒に遊んでたんだ…』
…けど今は、私は置いてけぼり………
『男の子って、何考えてるか分かんないね。』
轟「…」
あまりにも悲しそうに笑うなつに、轟は綺麗だと思ってしまった。
そして八百万がしていたように、なつの手を掴む。
轟「…なつの手、細いけど意外ともちもちしてんな。」
『へ?』
轟「いや…男が何考えてるか分かんねえって言ったから…俺が今思った事だ。」
『へっ?』
なつが驚き、固まって轟を見るとパッと手を離される。
轟「…悪い…俺が手を触ると、手が壊れるかもしれねぇ…」
『へっ???』
轟「ハンドクラッシャー的な…」
『???』
轟は超真面目に自分の手を見ている。
なつはその姿を見て『ぷっ…』と笑い出した。
『フフッ…轟君面白すぎるよっ』
轟「いや…緑谷も、飯田も…」
『あははっ、何の話してるの?フフッ…』
轟「真面目な話…」
『ありがとう、少し緊張ほぐれたよ。』
なつは笑いすぎて涙を拭くと、轟の目をまっすぐに見た。
『ありがとう。がんばるね。』
轟「おう。」
轟と別れると、なつは演習試験場へと向かった。