Main story I
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日は雨。
体育祭の振替休日の間に、痛めた傷も癒え、今日から通常の学校生活に戻る。
なつは爆豪を待つため、門の前にいた。
爆豪「あ………」
『勝己、一緒に登校していい?』
爆豪「勝手にしろやァ!」
『うん!』
なつは爆豪の後ろを歩く。
すると、爆豪はなつの腕をくいっと引っ張った。
爆豪「隣歩けや。」
『え?』
爆豪「一緒に登校つったのテメェだろうが!!」
『うっうん!そうだね!』
………勝己、背も伸びたな……
「背、伸びたね。」というと「うっセー黙れ。」と返ってくる。
このやりとりが心地よく感じた。
─────電車の中─────
通勤ラッシュを逃れようと、爆豪はいつも早めの時間に電車に乗る。
「お姉さん、お姉さん。」
『…』
「ヒーロー科の月下なつさん。」
『えっ』
声の主へ顔を向けると、全く知らないお兄さん。
その声を合図に、なつは少し怯んだ。
「体育祭、良かったぜ!俺、月下さんのファンになっちまったよ!!」
『ええっ?』
「ベスト16だっけ?頑張ってたなぁ!」
「意外と小さい…んで可愛いなぁ!」
爆豪「見てんじゃねェ!!!」
なつが囲まれかけ、爆豪はなつを庇うように立った。
「えっ!?爆豪勝己君!!?」
「やっぱり、付き合ってるって噂本当なんか!?」
『えっ……えっと……ええ……』
爆豪「ほっとけや!!」
「あの試合、すっげえカッコよかったぜ!」
「わかるわかる。なんか必死な感じね〜」
「お姫様抱っこなんて、私すっごくときめいちゃった〜!」
「青春よね〜!」
爆豪はイライラで目が吊り上がっている。
電車の電光掲示板には、
───────────────────────
雄英体育祭
爆豪勝己君が一年の部優勝
爆豪勝己(16)が轟焦凍(15)に激戦の末勝利し、1年生の部優勝を飾った。大胆にも、優勝宣言をした開会式での宣誓通りの結果となった。
最終結果→
1位 爆豪勝己
2位 轟焦凍
3位 常闇踏陰 飯田天哉
───────────────────────
とあり、目を釣り上げて、金メダルを口に加えた爆豪の写真が載っている。
「まぁ、昔を思い出すよね〜。」
「みんなアツかったなぁ!」
「「「頑張れよ!ヒーロー!」」」
『はっ…はい!』
爆豪「チッ」
爆豪は、駅に着いたと同時になつの腕を引き、逃げるように電車を降りた。
──────────
電車を降りてからも、なつ達はいろんな人に声をかけられていた。
『何だったのかな?さっきの…』
爆豪「…朝からウゼェ…」
『びっくりしちゃったね。』
爆豪「……お前もいちいち反応してんじゃねェよ。」
『だって、せっかく応援してくれてるのに無碍にはできないよ。』
爆豪「チッ…お人好しが。」
『お人好しでいいよ。』
爆豪「ハッ…」
なつはとても綺麗に笑う。
爆豪はなつの頭に手を置くと、また歩いて行った。