Main story I
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選手控え室2
轟が、自分の左手を見ている。
轟「(いつからだろう……緑谷と戦うまで、考えるなんてこと……考えもしなかった。……お母さん、俺は……)」
バンッ!!!
その時、思い切り扉が蹴破られ、そこには驚いた顔の爆豪がいた。
轟「……」
爆豪「あ?……あれ、なんでてめぇがここに……控え室……!あっ、ここ2の方か、クソが!」
轟は、爆豪の事を見るが、もう一度自分の手を見る。
轟「………」
爆豪「!!」
爆豪はイラッとし、ズカズカと入ってきた。
爆豪「部屋間違えたのは俺だけだよ…決勝相手にその態度はおい、おい、おい…」
爆豪は右手を振り上げ、轟の目の先を爆発させた。
BOOOOOM!!
爆豪「どこ見てんだよ!!半分野郎が!!」
轟「それ…」
爆豪「あ?」
轟「緑谷にも言われたな…あいつ、むちゃくちゃやって、人が抱えてたもんぶっ壊しに来やがった……幼馴染なんだってな。」
轟は、目だけで爆豪を見る。
轟「昔からあんななのか?緑谷は…」
爆豪は、また眉間に皺を寄せた。
爆豪「くっ…」
そして、拳をふるわせる。
爆豪「あんなクソナード……どうでもいいんだよ!」
爆豪は机を蹴り飛ばした。
轟「月下も…この力は俺の個性だって………爆豪、月下とも仲良いよな……あいつ、いい奴だな……………」
爆豪「!!!
うだうだと……どうでもいいんだよ。てめぇの家事情も気持ちも……どうでもいいから俺にも使ってこいや!左の炎を!!」
そう言うと、爆豪は部屋を出て行く。
爆豪「そいつを上からねじ伏せてやる!」
思い切りドアがしまると、また轟は目線を自分の手に戻した。
─────
爆豪は、選手控え室1に行く為、廊下を歩いていた。
─ あいつ、いい奴だな─
爆豪「(……クソがどいつもこいつも……あいつの事は…俺が一番………!!)半分野郎を完膚なきまでに叩き潰して……そんで俺がトップだ…!」
『勝己?』
爆豪「ああ!?何してんだクソg……」
爆豪が悪態を垂れるも、なつはそれを無視して爆豪の右手を握った。
『さっき…腕、さすってた…痛い?』
爆豪「はぁ?さすってた?』
爆豪が思い返すも、そんな記憶はない。
だが、なつはとても心配そうな顔をしていた。
『治癒、させて欲しくて来たんだけど………』
爆豪「(コイツ…俺が無意識でしてた事を心配してたんか…)やめろや!」
『でも…』
爆豪「個性使えば、お前が疲れんだろが!」
爆豪が怒鳴ると、なつはハッとした。
『勝己………優しいね。』
爆豪「普通だワ。アホ。」
『ううん、優しいよ。』
爆豪「だいたい、こんなん別に何とでもねェ。気にすんな。」
爆豪はあいている左手でなつの頭に手を置いた。
『勝己…1番。取ってきてね。』
爆豪「フッ…ったりめーだ。」
爆豪は、ニヒルに笑った。